イラストレーターの年収・給料はどれくらい? 初任給やボーナス、統計データも解説

多くの人があこがれるイラストレーターですが、給料は一般的な給料より少ない傾向にあります。

またフリーランスでは単価を交渉するため、安く引き受けてしまうなどで思った給料にならない人もいます。

この記事では、イラストレーターの給料・年収を解説します。

イラストレーターの平均年収・給料の統計データ

イラストレーターはフリーランスで働く人が多い職業ですが、一般的なサラリーマンと同等の収入を得ている人はそう多くありません

いわゆる「売れっ子」と呼ばれるイラストレーターは全体のうちごくわずかです。

誰もが名前やイラストを知り、大企業や公的機関と仕事ができるまでに達しないと、高収入を目指すことはできません。

フリーのイラストレーターが、一般的なサラリーマンと同等の収入を得れたら、十分成功したといってもよいでしょう。

イラストレーターの平均年収・月収・ボーナス

賃金構造基本統計調査

イラストレーターの平均年収_2022

厚生労働省の令和4年度賃金構造基本統計調査によると、イラストレーターの平均年収は、39.2歳で467万円ほどとなっています。

・平均年齢: 39.2歳
・勤続年数: 11.6年
・労働時間/月: 165時間
・超過労働: 17時間
・月額給与: 326,300円
・年間賞与: 751,200円
・平均年収: 4,666,800円

出典:厚生労働省「令和4年度 賃金構造基本統計調査」
イラストレーターの平均年収の推移_r4

※平均年収は、きまって支給する現金給与額×12ヶ月+年間賞与その他特別給与額にて計算。
※本統計はサンプル数が少ないため、必ずしも実態を反映しているとは限りません。

求人サービス各社の統計データ

職業・出典 平均年収 年収詳細
グラフィックデザイナー・イラストレーター
(マイナビエージェント)
345万円 20代平均314万円
20代男性平均323万円
20代女性平均312万円
30代平均395万円
30代男性平均452万円
30代女性平均356万円
イラストレーター
(Indeed)
4,983,409円 時給 1,750円
日給21,837円
月給 352,834円
イラストレーター
(求人ボックス)
360万円 30万円

各社のデータより、イラストレーターの年収は200〜500万円の間となる実態が見えてきます。

イラストレーターの手取りの平均月収・年収・ボーナス

各社の統計データをもとに算出すると、フリーランスのイラストレーターの平均年収は350万円前後となると考えられます。

単純計算すると、手取りが280万円前後、給料の額面は23万円前後、月額の手取り額は18~19万円ほどでしょう。

現在、日本人全体の平均年収が約420万円と言われていることから考えると、一般的な職業よりも給与水準は低めとなっています

フリーランスで働く場合は実際に受け取れる金額は額面通りのことも多いですが、税金や保険料が引かれないため、自分で納めなくてはなりません。

一般のデザイン制作会社に勤務する場合は、他の職種の会社員と同様、毎月決まった額の給料を会社からもらうことになり、年収は300万円~500万円くらいがボリュームゾーンとなっているようです。

イラストレーターの初任給はどれくらい?

フリーランスで働くイラストレーターの収入は、こなした仕事量が給料となるため、ひとそれぞれです。

企業に勤める場合は、18万円~22万円ほどがボリュームゾーンとなるようです。

イラストレーターの勤務先の規模別の年収(令和4年度)

イラストレーターの年収は、勤務先の事業所の規模によって大きく異なります。

10〜99人規模の事業所に勤めるイラストレーターの平均年収は386万円、100〜999人規模は624万円、1,000人以上の規模では742万円、10人以上規模の事業所平均は467万円となっています。

イラストレーターの年収(規模別)_r4

上記グラフの基タイトルは「美術家,写真家,映像撮影者」でカメラマンなど他職業を含むデータです。

賃金構造基本統計調査より作成。本統計は調査の母数が少ないため、必ずしも実態を反映していない可能性があります。

イラストレーターの勤務先の年齢別の年収(令和4年度)

イラストレーターの年収を年齢別に見ると、年齢の上昇にしたがって、年収も上がっています。最も年収が高い世代は、55~59歳の638万円です。

全年代の平均年収は467万円となっています。

イラストレーターの年収(年齢別)_r4

上記グラフの基タイトルは「美術家,写真家,映像撮影者」でカメラマンなど他職業を含むデータです。

イラストレーターの福利厚生の特徴は?

会社勤めの場合は、各種社会保険、有給休暇、懐妊・育児休職制度・各種休職・休暇制度などがあります。

フリーランスで働く場合、こうした福利厚生はありません。

税金や保険、確定申告等についても自分で調べ手続きしなくてはならないため、イラストの知識やスキル以外にも、こうした事務処理を自分で行う知識が求められます。

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フリーランスの給料の特徴

フリーランスの給料の特徴
  • イラストレーターでの稼ぎ+副業・兼業の稼ぎが多い
  • イラストの単価
  • 完成までに時間を要し、単価が合わない

イラストレーターでの稼ぎ+副業・兼業の稼ぎが多い

自分で生計を立てられるだけの収入を得ているイラストレーターは、ごくわずかです。

実際には多くのイラストレーターがお金には苦労しており、イラストレーターでの収入に加えて、アルバイトなど副業・兼業をしながら生活しています。

イラストの単価

フリーで働くイラストレーターの収入は、一般的に「1枚いくら」という単価が決まっています。

単価は数千円~数万円になることもあり、描く人の実力や実績によって大きな差が出てきます

また同じようなイラストを描いたとしても、雑誌や広告のカットとして使用される場合とキャラクターグッズとして使用される場合では、単価に大きな違いがあり、イラストが使用される目的によっても収入は大きく変化します。

イラストの単価には明確な基準がないため、クライアントとなる企業や個人とイラストレーターが直接交渉して決めることは一般的ですが日本イラストレーター協会では相場となる料金の目安を公開しているため、参考にするとよいでしょう。

参考:日本イラストレーター協会

完成までに時間を要し、単価が合わない

イラストの仕事は、単価自体はそれほど低くないのものの、完成させるまでには多くの時間がかかります。

たいていの場合、一度の納品でOKが出ることは少なく、クライアントから度々チェックを受けてその都度修正をしなくてはなりません。

完成までには何度も修正を繰り返しますが、修正作業も基本的には自分以外できないため、どうしても完成までには手間や時間がかかってしまい、結果的に作業時間と単価が見合わないことになりがちです。

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「イラストレーターの給料・年収」のまとめ

フリーランスのイラストレーターは売れっ子にならない限り、高収入は難しい職業で、たとえ企業勤めであっても、一般的な職業より給与水準は低めです。

フリーランスは実力や実績によって単価も変わりますが、完成までに手間や時間がかかってしまい、結果的に作業時間と単価が見合わないことも珍しくありません。

さらに、フリーランスは企業勤めと違い福利厚生がなく、税金や各種保険、確定申告等についても自分で行わなければならないため、イラスト以外の知識も求められます。