【2021年版】漫画家の仕事内容・なり方・年収・資格などを解説

「漫画家」とは

雑誌、書籍、Webなどに掲載される漫画のストーリーを考えて絵を描き、作品に仕上げる。

漫画家の仕事内容は、漫画のストーリーを考えて絵を描き、作品として仕上げていくことです。

漫画雑誌などに掲載される漫画を描く「娯楽漫画家」だけではなく、学習漫画などの書籍ジャンルで活躍している漫画家も多数います。

漫画家になるにはさまざまな方法がありますが、週刊連載の漫画家の場合は、雑誌の新人賞に応募したり、出版社に持ち込んだり、といったルートからデビューする人がほとんどです。

漫画家の収入は、大きく「原稿料」と「印税」で成り立っており、人気漫画家になれば高収入も得られます。

しかし、安定した人気を保ち続けるのは大変で、締切にも追われるハードな仕事です。

近年は印刷物以外に、Webなどへ活動の場を広げる漫画家も増えています。

「漫画家」の仕事紹介

漫画家の仕事内容

漫画のストーリーを考え、作品として描き上げる

漫画家の仕事は、出版社などから依頼を受けて、雑誌や書籍、Webなどに掲載される漫画を描くことです。

描く漫画のジャンルによって仕事の進め方はやや異なるものの、基本の流れは以下の通りです。

・アイデア出し
・プロット(話の構想)作り
・ネーム作り
・下描き
・ペン入れ

連載作品を担当している間は、編集者と打ち合わせをして、締め切りまでに作品を仕上げることを繰り返す生活となります。

週刊連載であれば、締切までの期間が短いために非常にハードなスケジュールとなります。

人気漫画家になると、アシスタントを雇って作業を分担しながら仕事を進めている人も多いです。

雑誌連載以外の漫画家もいる

漫画家は、漫画雑誌メインに活躍する人のほか、学習漫画を描く人や、企業のPRを目的とした漫画を描く人などもいます。

これらの仕事は、雑誌連載に比べるとスケジュールに余裕をもって進められることも多いですが、特定の分野に関する知識や、クライアントのニーズを満たす漫画を描く力などが求められてきます。

関連記事漫画家の仕事内容

漫画家になるには

関係者に作品を認められればデビューのチャンス

漫画家になる方法に絶対的なものはなく、以下のようにさまざまな方法が考えられます。

・漫画の新人賞に応募し受賞を目指す
・出版社に直接持ち込みをする
・Webで作品を発表し声をかけてもらう

一般的に「漫画家」と名乗るには、なんらかのメディアへ自分の漫画作品を提供する必要があります。

漫画家デビューするには、単純に絵を描く力を高めるだけでなく、独創的で人を惹きつける話を構成する力、魅力的な登場人物を設定する力など、さまざまなスキルが求められます。

そのうえで、仕事として成り立たせていくために、編集関係者などに目を留めてもらう努力が必要です。

漫画家養成スクールに通ったりアシスタント経験をきっかけにデビューしたりする人もいれば、独学で地道に作品を作り、声をかけてもらうのを待つ人もいます。

年齢は関係なくデビューチャンスがある

近年はWeb漫画が流行り、コンテストを主催する出版社が増えてきたこともあり、ひと昔前と比べると漫画家になれる可能性は高まっています。

なお、漫画家は年齢が問われるわけではなく、早ければ10代のうちにデビューする人もいます。

ただ、とびぬけたセンスや才能がない限り、すぐに大活躍できる仕事ではありません。

できるだけ早いうちに漫画家を目指して行動するほうがよいでしょう。

関連記事漫画家になるには

漫画家の学校・学費

学校やスクールを利用して基礎的な技術を身につける人も

漫画家になるために、必ず通わなくてはならない学校などはありません。

学歴も不問であり、中卒でも高卒でも実力次第で漫画家になれるチャンスはありますが、学生時代に幅広い勉強をしておくと、のちのち漫画家として物語を考える際には役に立つかもしれません。

なお、漫画家を目指す人向けの養成スクールや通信講座などは多く存在しますが、そのようなところに通うかどうかは自由です。

誰かに漫画の描き方を習っていなくても、完全に独学で漫画を描き続けてデビューにいたる人もいます。

ただ、養成スクールでは、漫画家にとって最も大切とされる絵の描き方やストーリー構成の方法などを教われるため、未経験から効率よく学んでいきたい人には向いているでしょう。

漫画家は実力勝負の職業であるため、自分のスキルアップのためにできることは積極的に取り組もうと考える人が多いです。

漫画の基本知識や技術を独学で身につけるのが難しいと感じるなら、スクールの利用も検討してみましょう。

関連記事漫画家になるための学校はある?(大学・専門学校)

漫画家の給料・年収

「原稿料」と「印税」が基本の収入

雑誌メインに活躍する漫画家の収入の基本は、漫画のページを書くごとに入る「原稿料」です。

週刊連載を担当していれば毎週のように原稿料が入ってきますが、原稿料は1ページあたり数千円〜数万円と漫画家によって差があります。

そのため、平均年収を出すのが難しい職業です。

もうひとつの大きな収入源は「印税」です。

連載をきっかけに単行本を出版することになれば、発行部数もしくは売上部数の8〜10%程度が印税として漫画家に支払われます。

簡単にいえば、漫画家として人気が出てたくさんの漫画の連載をし、単行本も数多く売れればそれだけ収入は増えます。

一方、人気が出なければ漫画が打ち切りとなってしまう可能性もあり、その場合は収入が途絶えます。

Webを活用して収入を得る人も

近年では、Web漫画を発表して、そこから収入を得る漫画家も増えています。

たとえば有料の会員制サイトで漫画を連載したり、自身の漫画サイトに「アフィリエイト」という広告収入の仕組みを取り入れて、そこから収益を上げている人もいます。

さまざまな場に作品を発表し、ファンを増やすことで収入アップを目指す漫画家も多いです。

関連記事漫画家の給料・年収

漫画家の現状と将来性・今後の見通し

Webを活用して自由に作品を発表する漫画家も増えている

近年の出版業界は厳しい状況にあります。

漫画雑誌の売上は減少傾向で、休刊・廃刊となる漫画雑誌も毎年のように出ています。

しかし、近年ではデジタルメディアの普及により、漫画家の活動の場は確実に広がりました。

従来の漫画家のように、作品を出版社に持ち込んだりコンクールに応募したりしなくても、SNSやWebサイトなどで漫画を発信していくことで人気が出て、それがきっかけで出版社から声がかかる、というケースも増えています。

もちろん、雑誌連載は多くの漫画家にとって憧れの一つですし、そこでデビューする新人作家も昔と変わらずにいます。

雑誌連載を目指しながらも、Webの発展によって自分の作品を発表できる場が広がっていることは、漫画家にとってはチャンスといえるでしょう。

関連記事漫画家の需要・現状と将来性

漫画家の就職先・活躍の場

雑誌や書籍などの印刷物やWeb上で作品を発表

漫画家はフリーランスや自営業として活動する人が多く、就職先のようなものはありません。

求人サイトなどで探すと、漫画家を募集している企業が見つかることもありますが、そういった場合も社員として雇われて働く形ではなく、「業務委託」になることが多いです。

そのため、漫画家のワークスタイルは、一般的な会社員とはまったく異なってきます。

漫画家が活躍できる場としては、従来の雑誌や書籍といった印刷物はもちろん、最近ではスマホアプリやインターネットサイトを中心としたWebメディアにも広がっています。

SNSなどを活用して自分で漫画を発信し、そこから仕事につながっていくケースも増えているようです。

漫画家の1日

生活スタイルは人により大きく異なる

個人で活躍する人が多い漫画家の生活スタイルは、一人ひとり異なっています。

比較的落ち着いている日もあれば、寝る間もないほど原稿に追われている日もあるなど、不規則な生活になりがちです。

長期連載を可能にするには、生活リズムを管理することが重要になってきます。

ここでは、週間連載を担当する漫画家のある1日を紹介します。

9:00 起床・作業開始
13:00 昼食
14:00 資料探し
19:00 編集担当と打ち合わせ
21:00 ネーム作り
0:00 休憩
3:00 就寝

関連記事漫画家の1日のスケジュール・生活スタイル

漫画家のやりがい、楽しさ

読者からの応援・激励が原動力に

漫画家のやりがいの一つは、自らの漫画作品を通して、読者に新しい楽しみや感動を与えていけることです。

漫画はエンターテインメントとして、昔から老若男女、たくさんの人に親しまれています。

たった一つの漫画作品が、その後の読者の人生に大きく影響するケースもあるほどです。

漫画家として生きていると、自らの作品で読者の心を動かせることに大きなやりがいを感じられるでしょう。

読者からの応援・激励のメッセージは漫画家にとっても励みになりますし、「もっと素晴らしい作品を描こう!」というモチベーションにも繋がります。

もちろん、作品の評価が高く、売れ行きも好調であった場合にも充実感を覚えます。

関連記事漫画家のやりがい・楽しさ・魅力

漫画家のつらいこと、大変なこと

一人で黙々と考え、描き続けることの苦労

漫画家は孤独な職業です。

一人きりでの作業の時間が非常に長いですし、常に机に向かって黙々と漫画を描き続けなければならないことに苦しむ日もあるでしょう。

作業に没頭すると、どうしても引きこもってしまい、人との会話や外部刺激がなくて単調な暮らしになることがあります。

また、漫画を描き始めるまでのネタ作りの段階も、漫画家が頭を抱える工程のひとつです。

場合によっては担当編集者からのダメ出しが入ることもありますし、最初はすんなりと進んでいても、途中でスランプに陥ってペンが止まるようなこともあります。

それでも自分で答えを出さない限り物事は進まないため、寝ても覚めても作品のことで頭がいっぱいになってしまう日も少なくありません。

関連記事漫画家のつらいこと・大変なこと・苦労

漫画家に向いている人・適性

苦労しても作品を生み出したいという気持ち

漫画家は常に漫画のことを考えて、机に向かって絵を描いたり、ストーリーを練ったりしなければなりません。

創造力やクリエイティビティが求められる仕事ではありますが、一方で、ペン入れやトーン貼りのような淡々とした作業も多いです。

上記のような作業がまったく苦にならず、漫画を愛し続けられる人こそが、漫画家向きのメンタルであるといえるでしょう。

また、ある程度の画力を備えていることはもちろん、個性や創造性を存分に表現できる人も向いています。

「この漫画家にしかない魅力やセンスがある!」と思ってもらえるような存在になれるかどうかが、漫画家として生き続けるには重要な要素です。

関連記事漫画家に向いている人・適性・必要なスキル

漫画家志望動機・目指すきっかけ

幼い頃から漫画への情熱が強かった

漫画家を目指していく人は、基本的に子どもの頃から漫画が大好きだったというケースが大半です。

さまざまな名作を読み漁るうちに「自分もいつか素晴らしい作品を作りたい!」と、漫画家を目指すようになっていくのが一般的です。

また子どもの頃から一貫して絵を描くことが好きで、絵を描くことを仕事にしたいという観点から、漫画家という職業にたどり着く人もいます。

高い芸術性が求められる絵よりも、娯楽的な要素が強い絵を描きたい、作品で人を楽しませたいなどの思いを抱いて、漫画家を目指すケースも見られます。

漫画家の雇用形態・働き方

会社などには所属せずに個人で働く人が大半

漫画家のほとんどは、個人、つまりフリーランスで活動をしています。

漫画家としてデビューすると、出版社の担当編集者がつき、原稿を描いていくのが従来の漫画家のスタイルです。

どこかの企業に所属し、会社員として雇われて漫画家をやるというケースはほとんどありません。

ただし、なかには会社員として働き、兼業で漫画を描いている人もいます。

別の仕事をしながら漫画を描くというのは簡単ではなく、非常に多忙な日々となりますが、安定収入を得られる点では大きなメリットがあります。

最近ではWebを活用して自分自身で漫画を発表しやすくなっているため、兼業や副業で漫画家活動をすることも可能です。

漫画家の勤務時間・休日・生活

生活リズムを自律できないと体調を崩しがちに

漫画家の勤務時間や休日は人によりバラバラです。

会社員のように決められた時間で動くわけではないため、好きなタイミングで好きなだけ働くことができます。

漫画家によって、周りが寝静まった深夜のほうが集中できるタイプの人もいれば、早朝からお昼に作業を進めて午後はゆったり過ごすことを好む人もいます。

自由度の高いライフスタイルが実現できるとはいえ、自身で生活リズムを管理できないと、心身の不調につながる可能性があります。

漫画家として売れてくると、締切に追われて十分に休めない時期も出てきます。

睡眠不足や過労で長期休業にならないように、日ごろから適度な休息をとって、健康管理には気を配ることが大切です。

関連記事漫画家の勤務時間・休日

漫画家の原稿料・印税はどれくらい?

人気漫画家になれば高収入を目指せる

漫画家の収入は、大きく分けて「原稿料」と「印税」で成り立ちます。

・原稿料:1ページあたりで設定された金額
・印税:単行本の発行部数もしくは売上部数に応じて8~10%前後

原稿料は、漫画家の実力や人気などによって1ページあたりで支払われるもので、その金額は数千円~数万円と幅が広いものとなっています。

印税は、連載した漫画が単行本化された場合に、発行部数もしくは売上部数から金額の一部(通常8~10%程度)が漫画家に支払われます。

原稿料は、駆け出し漫画家だと1ページあたり4,000円~7,000円程度ですが、人気漫画家になれば20,000円~30,000円ほどとなります。

もし週に20ページ、ページ単価2万円で描くとすれば、月の収入(4本分)は160万円です。

一方、印税の場合は単行本1冊が500円、印税率10%で計算すると、10万部売れば500万円、100万部の大ヒットとなれば5,000万円です。

週刊連載と単行本の印税を合わせれば高年収も目指せますが、ここまで人気の漫画家になれる人は一握りです。

なお、複数の著者で描く場合や電子書籍などでは、上記とは異なる計算方法で原稿料や印税が計算されることもあります。

関連記事漫画家の原稿料・印税はいくら? 【印税額ランキングも】

独学で漫画家になれる?

厳しい道のりではあるが、努力次第では可能

漫画家は、独学でも目指すことが可能です。

もともと学歴が求められる職業ではありませんし、学校で漫画について勉強したからといって、それだけで漫画家デビューができるわけでもありません。

とくに最近はWebを活用することで、漫画を描くために必要な情報はいくらでも集められます。

漫画を描く一連の工程である、プロットやシナリオの作成、ネーム・下書き、ペン入れ、ベタ塗り・ホワイト修正、トーン貼り、台詞入れなどの作業について自主的に学び、どんどん作品を描いてスキルアップを目指せます。

しかし、独学のデメリットの一つは、他者の評価を得るのが難しく、独りよがりの作品になりやすいことです。

プロの意見やアドバイスをもらうことで、上達ペースが非常に速くなったり、自身のよくないクセや改善すべき点などが明確になります。

もちろん独学でデビューしている人もいますが、漫画を学べる専門学校やスクールに通い、効率的に漫画家を目指していくことも検討してみるとよいでしょう。

関連記事独学で漫画家になれる? 画力をつけるには?

漫画家のアシスタントになるには

根気よく求人を探していくことが必要

漫画家として知名度が上がり、たくさんの仕事を抱えるようになると、自分一人だけで原稿の細かい部分までを仕上げるのは非常に大変です。

そこで、アシスタントを雇って、比較的簡単な作業(トーン貼り、ベタ塗り、背景など)を任せる漫画家は多くいます。

漫画家のアシスタントになる人の多くが、漫画家デビューを目指しています。

専属として1人の漫画家のアシスタントになる人もいれば、多数の現場を掛け持ちする人もいますが、いずれの場合でも漫画制作の基礎的な知識・スキルは身につけておくほうがよいでしょう。

アシスタントの求人は非常に少ないため、ネットを活用しながら根気よく求人を探していく必要があります。

漫画家の公式サイトやSNSなどで、募集がかけられることがあります。

また、出版社に原稿を持ち込んでいるうちに、出版社の編集者から紹介してもらえることもあるため、業界関係者との人脈づくりも意識しましょう。

関連記事漫画家アシスタントの仕事内容・なり方や必要な資格・給料を解説