秘書になるには? 秘書検定や資格は必要?

秘書になるまでの道のり

一般企業の秘書の場合

秘書が活躍できる最も代表的なものが一般企業です。

短大や大学を卒業後、就職をし、適正が認められると秘書として働くことができます。

ある程度の規模の企業では「秘書室」や「秘書課」を置き、社長役員などの重役に対して秘書をつけていることが多いですが、新卒の学生を正社員の秘書職として採用することはほとんどありません。

新入社員を秘書として採用しているところは少なく、事務担当として入社し、その中から秘書に適している人が選ばれます。

秘書は会社を代表する重役のそばで働くため、ビジネスマナーなど社会人としてのスキルは必須であること、また会社自体の歴史や業務内容、関係者の名前など、秘書として仕事をするに当たって事前に知っておかなければならないことが多々あることも理由の一つです。

そのため一般企業においては、まず他の部署で数年間の経験を積んでから、本人の希望と適正が認められて秘書室などに配属になるという道が一般的です。

また近年では、秘書業務に必要なスキルのある人を、即戦力の派遣社員として雇うケースも増えていますので、派遣会社に登録し、秘書の仕事を探すのも秘書になる方法の一つです。

一般企業以外の秘書の場合

一般企業以外では、弁護士事務所や法律事務所で働く専門職の秘書、病院の秘書、議員秘書大学教授の秘書などがあります。

必要なスキルは企業の秘書と基本的に変わりませんが、それに加えて業界に関する専門知識や勤務経験を求められるケースもあります。

秘書になるまでのルート

秘書を目指す人におすすめの資格は?

秘書やビジネスマナーに関する資格

秘書になるのに絶対に必要な資格はありません。

しかし、秘書は特別な能力や適性が求められる仕事であるため、秘書業務に関係する資格を持っていたほうが、就職や転職の際に有利になることは間違いありません。

現場では経験者を優遇するケースも多いため、未経験者であればなおさら資格の取得を目指すべきといえるでしょう。

「秘書技能検定」や「CBS(国際秘書)検定」など秘書業務やビジネスマナーに関わる資格は複数あるため、資格ごとの特徴や難易度をよく理解した上で、取得を目指すことが肝心です。

秘書検定

秘書の資格として最も有名なのは「秘書検定」です。

正式には「秘書技能検定試験」といい、財団法人実務技能検定協会認定、文部科学省後援の民間資格です。

難易度が高いほうから1級、準1級、2級、3級と分かれており、各レベルで秘書にとって必須のスキルである文書作成やファイリング、スケジュール管理、マナー・接遇などに関する知識を問う問題が出されます。

筆記試験がメインですが、1級と準1級では筆記試験の合格者に対して面接試験も行われます。

現役秘書がキャリアアップするために取得することもありますが、受験者の大部分は一般のビジネスパーソン、また2級や3級は就職を目指す高校生・専門学生・大学生の受験者です。

公益財団法人 実務技能検定協会 秘書検定

秘書検定の難易度・合格率

国際秘書(CBS)検定

外資系企業の秘書や、海外とのやりとりが多い企業で働く秘書を目指すのであれば、社団法人日本秘書協会の「国際秘書(CBS)検定試験」を受験するとよいでしょう。

また、専門性も難易度も極めて高い試験であるため、本検定の合格者はビジネスの現場において高評価が与えられるといわれています。

「日本語と英語両方に堪能であること」が求められるため、試験内容はオフィス実務のほか、ビジネス日本語やビジネス英語も出題されます。

プライマリー(一次試験)とファイナル(二次試験)に分かれており、一次合格者のみが二次に進め、二次試験では英文ビジネス文書に関する知識や応用も問われます。

一般社団法人 日本秘書協会 国際秘書(CBS)検定

ビジネスに関する資格

秘書検定を主催する財団法人実務技能検定協会では、ビジネスマナーに関する資格を多く認定しており、文書作成に関するスキルを問うビジネス文書検定をはじめ、ビジネス実務マナー検定・サービス接遇検定・ビジネス電話検定などさまざまな資格を認定しています。

秘書検定と合わせてこのような資格を取得していると、より知識やスキルをアピールすることができるといえるでしょう。

そのほか、日本情報処理検定協会が認定する文書デザイン検定・パソコンスピード認定試験など事務処理に関する資格や、日本商工会議所が認定する電子メール活用能力検定など、ビジネススキルに関する資格はさまざまあるため、自分が得意とする分野や仕事でよく使用するスキルなどを考えながら受験するとよいでしょう。

その他の資格

秘書業務では英語を使う場面が発生する可能性があります。

たとえば海外からの来客対応時には英語を使って挨拶や簡単な会話をしなければなりませんし、上司が海外出張をする際には現地ホテルや航空券の手配、また海外との取引が多い企業では日常的に英文レターを読まなければならないことも出てくるでしょう。

一定の英語力を求める企業の場合は、だいたいTOEIC650点程度が基準となっているようです。

近年はグローバル化が進み、それまで海外との関わりがなかった企業でも、急に海外展開をすることは決して珍しくありません。

そのような際には秘書としても柔軟に対応し、英語力を高めるために勉強する必要が出てくるでしょう。

英語力があることで、秘書として活躍できる場が大きく広がり、外国人と接する機会の多い外資系企業の秘書を目指すこともできます。

また、最近ではアジア各国でビジネスを展開する企業も増えているため、英語だけではなく、中国語や韓国語などに堪能な場合も優遇される場合があります。

さらに、文書や文字を手描きすることが多い場合は、漢字の知識を示す日本漢字能力検定や硬筆、書道などの資格が生きることもあります。

秘書になるための学校の種類

はじめから正社員の秘書職として採用されるケースは多くないものの、秘書にはさまざまなスキルが求められるため、それらを磨いておくことで秘書になれる可能性は高まるといえます。

秘書の講義が行われる四年制大学や、秘書科をもつ短期大学や専門学校では、秘書業務に関連する教育が行われます。

カリキュラムはさまざまですが、学校によって必要単位を取得するなどの要件を満たせば「秘書士」や「上級秘書士」の称号を取得できることもあります。

もちろん、秘書科を卒業しているから、秘書の資格を持っているから、必ず秘書になれるというわけではありませんが、秘書としてのスキルはどのような仕事をする場合でも役立つものが多く、無駄にはならないでしょう。

秘書になるためにはどんな学校に行けばいい?(大学・専門学校・スクール)

秘書に向いている人

秘書の業務は多様であり、さまざまな能力が求められます。

第一に、企業のトップと行動を共にすることになるため、身だしなみやマナーがしっかりしていることが必要になります。

スケジュールや書類のミスが許されないので、慎重で几帳面な性格が向いていると言えます。

また、細かいところに気を配ることができ、緊急事態にも臨機応変に対応できる判断力も求められます。

海外との取引がある企業である場合には、英語力が必要となるときもあります。

秘書に向いている人・適性・必要なスキル

秘書の雇用形態

秘書として働く人の大半は、正社員か派遣・契約社員として働いています。

正社員や契約社員は直接契約を結んで雇用されます。

派遣社員は人材派遣会社と契約を結び、企業とマッチングした先に派遣されます。

雇用形態は各企業の考え方や秘書として働く人がどのような人かによっても大きく変わります。

正社員の秘書

企業と契約する秘書

一般企業などで働く秘書は、複数人のチームで上司をサポートします。

企業と契約を結び、企業の社員として秘書業務を行います。

秘書として採用される人は少なく、もともと企業で事務などとして働いていた人が実力や適性を見込まれ、秘書に異動するケースがほとんどです。

個人と契約する秘書

外資系企業や法律事務所、フリーランスとして働く人の元で働く場合には、個人秘書(私設秘書)として雇い主と直接契約する場合もあります。

基本的には上司に対し自分一人がサポートにつきます。

雇用条件や待遇などはまちまちで、仕事ぶりが評価されれば一般企業で働くのと比べて破格の給料をもらえることもあります。

派遣社員の秘書

派遣秘書の働き方

企業で秘書の仕事をしている人のうち、派遣社員として働いている人は少なくありません。

派遣会社に登録し、秘書を募集している企業で条件に合うところがあれば、3ヵ月や半年程度の期限付きで派遣されて働く形です。

派遣社員から正社員になるのは簡単ではありませんが、「紹介予定派遣」のように、正社員となる前提で一定期間派遣社員として働き、その後正社員に切り替わるパターンもあります。

企業にとっては正社員として雇うよりもコストが抑えられることや、有期限での契約なので忙しい時期だけ雇いたいと考える場合にも好都合といえます。

また、働く側にとっても一時的に働きたい場合や、もし派遣先と合わなかった場合には契約を更新しなくても良い(辞めやすい)などのメリットがあります。

派遣の秘書も正社員と同様の秘書業務を行うことが多いですが、細かな業務に関しては派遣先によってまちまちで、契約時に仕事内容が明示されます。

即戦力を求めるのが一般的であるため、経験者でなければなかなか契約に至らないようです。

派遣社員の秘書の待遇

給料は時給制で1,500円から2,000円程度となっており、ボーナスは普通支給されません。

正社員に比べれば待遇は劣りますが、派遣社員も残業代や休日出勤などは労働基準法の下、きちんと支払われます。

在宅秘書・リモート秘書

近年急速に増えているのが在学秘書やリモート秘書と呼ばれる働き方です。

特にアメリカなどで人気を集めている働き方で、オフィスに出社せず、自宅や地方にいながらにして秘書の仕事をリモートやオンラインで行う人のことです。

雇用形態は、もともと社員として働いていた人が在宅で仕事をするだけでなく、在宅秘書やリモート秘書専門のサービスを行う企業に登録して働くこともできます。

育児や介護などさまざまな理由があり実力がありながらも正社員として働くのが難しい人や、地方にいながらにしてスキルアップしたい人などを中心に人気を集め、一般の秘書を雇うよりも安くサービスを利用できることから、中小企業や個人事業主などが利用するケースも増えてきています。

秘書のキャリアプラン・キャリアパス

IT化の進展や経費削減により、秘書の仕事が今後増えていく可能性は低く、秘書としてのスキルが求められるようになるでしょう。

また、海外においての秘書は、日本の秘書よりも高い専門知識を持ち、トップに助言できる立場として確立されている職業です。

今後、日本においても秘書としての役割がより専門的で高度なものになっていくと考えられ、キャリアをかさねていけばよりよい待遇で働けたり、より立場が上の人の元で働けたりする可能性も増えるでしょう。

秘書を目指すなら転職エージェントに相談してみよう

未経験や中途で秘書を目指す場合には、転職エージェントに登録しておくのもおすすめです。

転職アドバイザーから、業界情報を聞くことができたり、秘書の「非公開求人」の情報を得ることができます。

まだ転職するか迷っている、そもそも秘書が自分に合っているか不安という段階でも、専門家のアドバイスを聞くことでキャリア選択の幅を広げることができます。

リクルートエージェントは、転職エージェントの中で最も求人数が多く、転職実績もNo.1となっているので、まず登録しておきたいエージェントです。

また、20代の方や第二新卒の方は「マイナビジョブ20s」に登録してみるとよいでしょう。

20代を積極採用している企業の案件が多く、専任キャリアアドバイザーによる個別キャリアカウンセリングを受けることができます。

なお、対応エリアは「一都三県・愛知・岐阜・三重・大阪・京都・兵庫・奈良・滋賀」となります。

どちらも登録・利用はすべて無料なので、ぜひ両方とも登録して気軽に相談してみてください。