歯科助手のキャリアパス・結婚しても働ける?

女性が圧倒的に多い職場

歯科助手として働く人は圧倒的に女性が多く、職場の8〜9割ほどが女性だといわれます。

それだけ女性に人気の高い職業である理由をご紹介します。

需要が安定している

平成31年におこなった厚生労働省の医療施設動態調査によると、歯科医院件数は68,477施設となっています。

コンビニエンスストアよりも多く、歯科医院の施設数は増加傾向にあるといわれているため、歯科医院の数が増えると同時に歯科助手も安定して需要があるといえるでしょう。

また、将来的にもしばらくは安定が見込めます。

最近の歯科院では、虫歯などの治療だけではなく矯正歯科、審美歯科、インプラントなどの美容口腔外科に特化した歯科医院も増えているためです。

再就職しやすい

歯科助手は、再就職のしやすさからも女性に人気の職業です。

女性は、結婚、出産、育児というライフステージがあり、男性のように一つの会社で長く勤めるのを難しく感じる人も多いため、転職や再就職を選択するケースもあります。

しかし、育児が一段落ついたから仕事に復帰しようと思っても、なかなか再就職できないということも現実にはよくあることです。

歯科助手としての実務経験を持っていれば、別の歯科医院で再就職することも可能です。

残業が少ない

歯科医院は、診療予約制をとっているところがほとんどです。

そのため、残業が少なく定時で帰宅できることが多いのも女性に人気の理由です。

歯科医院によってはパート・アルバイトの雇用もしているところもあるので、パート希望の主婦などにも働きやすいと職場となっています。

衛生的な職場

歯科医院は清潔で衛生管理ができている職場というのも女性に好まれる理由の一つです。

また、勤務中はナース白衣を着ることができるので、女性にとっては嬉しいと感じる人もいます。

比較的時給が良い

歯科助手の仕事は、医療施設として衛生管理や感染予防に努める必要があるため、一般事務やレジ業務と比較すると求められることが多く、時給が高いことも人気の理由です。

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女性の歯科助手の強み・弱み

患者さんの不安な気持ちに共感できる

女性は一般的に男性よりも共感する能力が高いとされています。

歯科助手という職業は、事務や治療のサポートにあたるだけでなく、痛みや治療に関する不安を抱えた患者さんと直接かかわる仕事です。

治療前の患者さんに優しく声をかけて不安を和らげたり、歯科医師歯科衛生士には伝えにくい相談にも親身になって耳を傾けたりするには、共感力が必要です。

歯科助手は何よりも人の気持ちを大切にすることが求められるので、こうした女性ならではの感性を生かしやすい職業だといえます。

人間関係に悩みやすい

職場に占める女性の割合が高いことからも、歯科助手は女性にとって働きやすい職業だということが分かります。

しかし他方で、女性ばかりの職場だからこそ人間関係に悩んでしまう人も少なくないようです。

男性よりも共感力を重視する傾向は、患者さんとコミュニケーションをとる際にはプラスになりますが、仲間内の関係になると、派閥ができたりお局さんが出てきたりする場合があります。

女性中心のこうした環境を苦手だと感じる人にとっては、スムーズな人間関係が作りづらいと悩むかもしれません。

歯科助手の結婚後の働き方・雇用形態

歯科助手は結婚後も需要がある

歯科助手は、結婚しても働くことはできます。

もちろん、出産後であっても自分の働く意欲と子どもの預け先さえ確保できれば、需要はあります。

すでに独身の間に歯科医院で働いていて、出産するときに産休・育休を取得するケースであれば、仕事の復帰はスムーズでしょう。

一度退職していたとしても、歯科助手の経験があれば採用されるチャンスも多くなるので、仕事に復帰しやすいといえます。

しかし、結婚後や出産後に初めて歯科助手として働きたい場合は、注意が必要です。

現実的には、歯科助手の経験がないと採用は厳しいかもしれません。

では、諦める必要があるのかというと、そうではありません。

結婚後や出産後に歯科助手として働きたいという人は、実務経験がなくても歯科助手の認定資格を取ることで、実務経験の代わりに「強み」にすることができます。

認定資格を得るには、日本歯科医師会が主催する講習会に参加して歯科助手の認定資格を取得したり、通信教育で民間資格取得の試験に備えたりといった方法があるので、自分に合ったやり方でトライしてみましょう。

需要はあるが競争率は高い

最近ではコンビニよりも多いといわれている歯科医院ですが、歯科助手の定着率は歯科医院によって違います。

歯科助手が辞めなければ新たな求人はないので、いつでも求人があるというわけではありません。

結婚後に歯科助手として働きたい場合は、新聞広告の求人欄、タウン誌、インターネットの求人サイト、ハローワークなど、勤務希望地の求人が掲載されているものの情報をこまめにチェックして探すようにしましょう。

医療系の仕事はとくに女性に人気が高いです。

資格があれば結婚後も働くことができ、勤務時間は8時頃〜18時頃までと固定されているため、非常に働きやすいからです。

競争率も非常に高く、条件がよい歯科医院の場合には、1人の募集に何十人も応募があるケースも見られます。

競争率の高い歯科助手の仕事に結婚後も採用されるには、経験や資格など自分の強みや志望動機などを明確にして、面接に臨む必要があるでしょう。

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歯科助手は子育てしながら働ける?

歯科助手として働く女性のなかには、結婚・出産を経たあとも長く働き続ける人がたくさんいます。

歯科助手には、正社員だけでなくパート・アルバイトといった雇用形態が充実しているため、勤務日や勤務時間を家庭の都合に合わせて柔軟に選べます。

正社員でなければ、午前のみ・午後のみといった働き方や、週3〜4日のみ勤務するといったことも可能になります。

まだ子どもが小さいうちはフルタイムで働けなくても、小学校に上がったら正社員に復帰するという人もいます。

複数の診療科を持つ大型病院であれば、医療スタッフ向けに託児施設を設けているところもあり、子育て中の人でも勤務しやすい環境が整っています。

さまざまな働き方ができる歯科助手は、仕事と子育てを両立するのに適した職業だといえるでしょう。

歯科助手は女性が一生働ける仕事?

歯科助手という職業には、家庭や子育てとの両立がしやすいだけでなく、しばらく仕事を離れても復職しやすいという利点があります。

正社員として働く歯科助手であれば、産休や育休を取得してから復帰することも不可能ではありません。

アルバイトやパートであっても、専門性の高い職業なので、一度スキルと知識を身につければ多少のブランクがあっても経験者として優遇される可能性は高いです。

結婚や出産によって現場を離れても、実務経験があれば復職して長く働ける仕事だといえるでしょう。

ただし、歯科助手は覚えることが多い職業なので、未経験の場合はできるだけ年齢が若い応募者を採用する医院が多いかもしれません。

年齢に不安がある未経験者は、資格の取得を目指す通信講座などで知識を身につけてから就職先を探すとスムーズでしょう。