「学校事務」の仕事とは

学校事務の仕事内容

教育を包括的にサポートする

学校事務は、学校法人や教育機関などで事務や管理業務を行う仕事です。

職員の給与計算、各種証明書の発行、施設管理、備品調達、福利厚生、奨学金手続きなど、その業務内容は多岐にわたります。

学校説明会や入学試験の準備、新入生の入学手続きのような各種イベントにおいても不可欠な存在です。

仕事量は学校の規模によって左右される傾向にあります。

担当ごとに部署が分かれていて、業務内容も細分化されているのが大規模校。

逆に、学校事務自体一人しかいないというケースも珍しくないのが小規模校です。

その場合、一人の事務員が、専門性を生かしながら幅広い仕事をこなしていかねばなりません。

教育の現場以外の仕事を包括的に担っているのが学校事務なのです。

学校事務の就職先・活躍の場

多種多様な学校が就職先になる

学校事務の就職先は、学校法人もしくは教育機関です。

例として、小学校、中学校、高校、短大、大学などが挙げられます。

公立、私立は問いません。

専門学校や予備校といった選択肢も含まれます。

その学校の運営体制、対象年齢、規模によって、求められる役割や仕事の仕方も変わってきます。

一口に学校といっても、多種多様なのです。

そのため、自分のしたい仕事ができるよう、就職先の特徴をよく知り、見極める必要性があります。

学校事務1日

朝早くから始まる

中学校の事務の1日を紹介します。生徒の登校時間があるため、朝早くからの出勤です。

8:00出勤
出勤し、事務室内の清掃をしながら電話応対を行います。

8:10打ち合わせ
事務員同士で打ち合わせを行い、仕事の進捗を確認します。

8:20朝会
職員室の朝会に参加します。

8:50事務処理
給与や旅費に関する事務処理を行います。

12:30給食
生徒たちと同じ食事をとります。

13:20来客対応
学校を訪れたお客様をお迎えします。

14:00郵便物処理
学校宛の郵便物の中身を確認し、仕分けます。

15:30修繕依頼
故障している備品があれば、修繕依頼を出します。

16:00草取り・水やり
花壇の草取りをし、水やりを行います。

17:00退勤
残業の必要がなければ帰宅します。

学校事務になるには

大きく3種類に分かれる

学校事務の勤め先は、大きく分けると「公立」「国立」「私立」の3種類があり、それぞれ就職までの道筋も異なります。

公立校であれば、各自治体が実施する地方公務員採用試験をパスしなくてはなりません。

小・中学校をめざす場合は、「学校事務」区分の試験を受けるケースが多いです。

一方、高校は「一般行政職」から配属されることも珍しくありません。

私立学校の場合は各学校が独自に実施する採用試験を、国立であれば基本的に国立大学法人等職員採用試験に合格する必要があります。

学校事務の学校・学費

学校の種類によって条件も異なる

求められる学歴は学校の種類によって変わってきます。

各自治体の実施する地方公務員採用試験では、高卒からの採用が一般的です。

国立大学法人等職員採用試験については、少なくとも採用案内に学歴への言及はなく、年齢的な上限があるのみとなっています。

私立中高の採用に関しては、各学校の基準ですのでまちまちです。

私立大学職員に関しても同様ですが、倍率が非常に高いので、実質的に大卒採用になっているのが現状でしょう。

学校事務の資格・試験の難易度

学校事務は倍率が高い

難易度はどの学校を受験するかによって変わってきます。

地方公務員試験における「学校事務」枠の試験問題はそこまで難しくありません。

少なくとも他の公務員試験に比べると、求められる学力はさほど高くないでしょう。

しかし、倍率は高いため狭き門だといえます。

国立大学職員等法人採用試験は公務員試験の中でも、難易度の高い試験です。

採用枠が少ないのに受験者数が多く、高学歴であっても簡単に落ちてしまいます。

私立大学職員の試験は各学校によって内容が異なりますが、人気の職種であるため倍率が高く、合格はなかなか難しいです。

学校事務の給料・年収

学校によって大きく開きがある

学校事務の給料は、働く地域や雇用形態、年齢、経験などによって違いがあります。

公立高校の職員になる場合は各都道府県の基準、公立の小中学校の職員として働く場合は各市区町村の基準によって給与額が決められます。

平均月収は30代で30万円程度、年収は500万円~600万円程度といわれていますが、年齢と勤続年数が上がれば上がるほど収入もアップしていくのが一般的です。

私立学校では、働く学校によって給与額にも大きく差が出るといわれており、なかには年収1000万円以上を得ている人もいます。

学校事務のやりがい、楽しさ

景気に左右されず、未来ある学生に貢献できる

学校職員のやりがいとして、未来ある学生に貢献できる仕事であることが挙げられるでしょう。

普通であれば、卒業後はめったに足を踏み入れることのない学校という場で、学生たちの空気を感じながら仕事をすることができます。

教育関係ということで社会的な信頼度も高く、安定感があり、景気に左右されることが少ない環境です。

また、行事の時期は毎年ほぼ同じであり、仕事の見通しが立てやすいのも魅力のひとつといえるでしょう。

学校事務のつらいこと、大変なこと

さまざまな立場の人が関わる職場

学校事務は教員と連携して仕事をします。

そのため、教員がやるべきことなのか、事務のやるべきことなのかわかりにくい仕事まで、請け負わねばならないケースもあります。

また、学校ならではの人間関係に気を遣うことが求められます。

生徒や保護者、教師たちといったようにさまざまな立場のひとが関わる場であるため、話がこじれるとややこしいことになりかねません。

仕事が定時に終わるかは学校によりますが、行事前などの繁忙期には残業をしなければならないでしょう。

学校事務に向いている人・適性

オールラウンダーが求められる

事務職をこなすためには、几帳面さや手際の良さが必要です。

さまざまな教師と連携し、円滑に仕事を回していかねばなりませんから、コミュニケーション能力も欠かせないでしょう。

保護者から大事な子供を預かっているという意識を持ち、安全確保を第一に考える、責任感や思いやりも必要です。

学校の抱えている問題点に目配りができ、子供たちの学生生活が満足いくものになるような働きかけを行える、洞察力、行動力も求められます。

学校事務志望動機・目指すきっかけ

教育をサポートする

事務という括りだけで考えるなら、他にも選択肢はたくさんあります。

そのなかで、あえて学校事務を志すのですから、学校という場で子供たちと接する仕事がしたいという人が多いでしょう。

教育現場は人を育てる場所ですから、仕事を通して未来へ貢献することができます。

民間の学校では、それぞれの方針に基づいて自由な教育が行われているため、刺激を受けることも多いでしょう。

子供が好きで、自分なりのかたちで教育をサポートしたいという人にはおすすめです。

学校事務の雇用形態・働き方

正規から非正規までさまざまな働き方がある

企業で言うところの正社員である、正規雇用の職員のほかに、派遣職員を受け容れている学校も数多くあります。

その場合は、派遣会社に登録し学校へと派遣される形態です。

また、契約職員や嘱託職員の募集をしている学校もあり、正規で採用されるよりは、就職する可能性が高まります。

正規の職員と非正規の職員の違いは仕事内容、給与、残業などです。

非正規であればほとんど残業をせず帰ることができます。

その代わり、責任ある仕事を任せてもらえることは少なく、給与面もよいとは言い難いでしょう。

学校事務の勤務時間・休日・生活

土日祝日は行事の場合もある

小中学校は学生の登校時間が早いため、朝は8:00からのところが多いでしょう。

逆に大学は、9:00からが一般的です。

終わる時刻も開始時間によって異なり、17:00~18:00あたりに終わります。

土日祝日は学校が休みであるため、基本的に仕事はありません。

ただし休みの日に行われる行事もあるため、そうした場合は休日出勤で対応する必要があるでしょう。

また行事で立て込んでいる時期には、残業が発生することもあります。

学校事務の求人・就職状況・需要

全国の学校で需要がある

学校事務の求人は決して少なくありません。

学校は全国のあらゆるところにありますし、欠員が出れば補充しなければならないため、需要はその都度あるでしょう。

公立、国立であれば決められた時期に行われる試験を通して、私立であればその年ごとの募集に応募するかたちをとります。

ただし、数か月おきなど頻繁に求人を出している私立の学校があれば、それは定着率が悪いということかもしれません。

情報を集めて、働きやすい環境を選ぶことが必要です。

学校事務の転職状況・未経験採用

新しい発想が必要とされる

公立、国立ともに年齢制限に引っかからない限り、試験を受けることは可能です。

未経験者に対しても門戸は開かれていますが、他業種での経験を活かせることが前提にあります。

私立に関しては学校によってまちまちですが、国公立同様、他業種からの採用を行っているところは多いです。

少子化の時代、私立校も生き残りがかかっています。

異業種から人材を採用し、新しい発想を取り入れていくことが大切なのです。

学校事務の現状と将来性・今後の見通し

経済や社会の動向をチェック

少子化の煽りを受けて、有名校を除いて、私立はどこも学生の確保に必死です。

そのため、就職する学校によっては、将来性が見込めないところも出てくるでしょう。

学校事務は景気に左右されにくく、特に義務教育に関しては安泰です。

しかし、大学となると話は別で、不景気だったり、奨学金制度の拡充が進まなかったりすると進学率が下がるのは避けられません。

就職先を考える際には、経済や社会の動向をチェックすることが必要です。