食品スーパーの仕事とは? わかりやすく仕事内容を紹介

食品スーパー社員の仕事とは

食品スーパー社員は、基本的に店舗か本社のいずれかに配属されます。

店舗に配属された社員は、店長をはじめ、各売り場の主任やチーフなどの管理職候補となります。

本社配属の場合は、会社の中枢を担う内勤及び数店舗の管理・指導を担当するスーパーバイザーなどの職種を担当します。

通常、店舗で管理職を経験した後に本社勤務への道が拓けていきますが、中途採用など経験を買われて採用された場合は、この限りではありません。

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食品スーパーの種類・分類

営業規模の違い

食品スーパーは、チェーン展開しているかどうか、つまり営業規模の大きさで分類することができます。

1店舗、あるいは少数店舗のみの食品スーパーはいわゆる個人経営で、「単独マーケット」と呼ばれることがあります。

さらに、数店舗展開している食品スーパーは全国展開しているか否かでも分類することができます。

事業形態の違い

全国展開している食品スーパーには、「ボランタリーチェーン」と呼ばれる事業形態をとっているものがあります。

これは小売事業者が連携・組織化し、商標使用・仕入れ・物流などを共同で行う形態のことをいいます。

仕入先との取引が大口化し、仕入れ単価を引き下げることが可能になるため、ボランタリーチェーンに加盟するまでは難しかった、大手食品スーパーとの価格競争に参入することができるようになります。

なお、ボランタリーチェーンに加盟している食品スーパーはそれぞれ名称が異なり、経営も独立しているため、一般的に判断するのは難しいでしょう。

売り場面積の違い

食品スーパーの定義は、「立地が住宅街近辺であり、生鮮食品を主力とした日常で高頻度に消費される商品を短時間で購入できる小売業態をとった店舗である」ということです。

また、売り場にある商品だけで1週間生活できるような品揃えが必須であるといわれ、これより規模の小さなものは小型食品スーパーと呼ばれます。

価格帯の違い

食品スーパーには、特売期間を設けず常に低価格で商品提供を行う戦略をとっているところもあります。

これは食品ディスカウンターと呼ばれることもあります。

食品ディスカウンターは広告費や人件費を削減し、徹底的な価格の引き下げを目指します。

また売り場面積の小さなものは小型食品ディスカウンターと呼ばれます。

類似するものとして、主に業者を対象とした簡易包装で大容量の商品を販売している業務用食品スーパーがあり、商品単価が低いことから近年人気を集めています。

取扱商品の違い

食品以外にも家電や衣料品などの扱いがあるスーパーは総合スーパーと呼ばれます。

食品スーパー社員の業務内容

食品スーパーの組織

食品スーパーは

・レジ部門
・水産・鮮魚部門
・精肉部門
・青果部門
・惣菜部門
・グロサリー部門
・日配部門
・総菜部門

などに分かれています。

社員はそれぞれの部門の主任やチーフといった管理職を務め、品出し・陳列、在庫管理、商品の発注、売り場のレイアウト、接客対応、パートやアルバイトの管理を行います。

また店舗全体の責任者である店長、副店長も社員が務めます。

店長、副店長は店舗責任者として従業員の指導を始め、店舗全体のマネジメントを行います。

精算業務を行うレジ部門

レジ部門は、レジスターを使用して商品の入力を行い、金銭授受からレシート発行までの精算業務を行います。

またポイントカードの入力や各種サービス業務、閉店後のレジ精算も業務に含まれています。

レジ部門は消費者と接する機会が一番多いので、高い接客スキルも求められる職種です。

売り場を支える各商品部門

人々の「食」を総合的に支える食品スーパーの売り場はそれぞれの部門で分担して業務を行っています。

生鮮食品である「水産・鮮魚」「精肉」「青果」の3部門を中心に、

・賞味期限の長い一般加工食品、菓子、日用雑貨などを扱うグロサリー部門
・賞味期限の短いパン、豆腐、牛乳などを扱う日配部門
・店内で調理・ラッピングした食品を売り場に陳列する惣菜部門

などに分かれています。

本部と各店舗をつなぐスーパーバイザー

本社からの指示を各店舗に通達すると同時に、各店舗の状況を本部に報告するのがスーパーバイザーと呼ばれる役職です。

本社と各店舗との間に入って調整を行う、まさに橋渡しとしての役割を果たしています。

スーパーバイザーは通常同一エリア内の数店舗を任されており、担当する店舗を定期的に巡回し、店全体のマネジメントチェック、業務指導、スタッフへの接客教育などを行っています。

またエリアマネージャー、ブロック長などと呼ばれることもあり、主に店長としての実績がある社員が務める役職です。

売り上げアップを支援する各部署

本社には各店舗の業績向上を目的としたさまざまな部署が置かれています。

経営企画部門:市場調査を行い、ニーズを捉えた販売戦略を練る
バイヤー部門:販売戦略をもとに売れる商品を買い付け、販売計画を練る
販売促進部門:チラシ・広告の作成、POP・各種装飾の作成を行う

また、人事、総務経理といった事務部門によって成る本社業務は、直接消費者と関わる機会は少ないものの食品スーパーの経営を支える中枢としての機能を担っています。

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食品スーパーの役割

食品スーパーの役割は、消費者に食料を提供することです。

肉や魚、野菜をはじめ、惣菜や調味料、飲料、お菓子、生活雑貨など、家庭で必要な様々なものを扱い、お客さまのニーズに応えます。

現代の食卓は、食品スーパーなくしては成り立ちません。

そのため、各社が立地や客層、品ぞろえや価格帯を考えながら切磋琢磨し、日本の食生活を支えているのです。

また、生鮮食品を提供する企業として、農業や漁業などの第一次産業を支え、食の安全安心を守るという意味でも大きな役割を果たしています。

食品スーパーに特有の職種

店頭に並ぶ商品を吟味するバイヤー

店舗に並ぶ商品の買い付けを行うのが、バイヤーと呼ばれる職種です。

売れる商品をいかに低価格で仕入れるかが最重要任務であり、バイヤーは実際に生産の現場に足を運び、作り手と打ち合わせを重ねて商品を確認し、仕入れを行っています。

時代の流れに即しながら新たな商品の開拓や開発に携わることもありますし、各取引先との商談も重要な業務です。

接客を担当する店舗の各担当

実際に店舗に立つ職種はレジ担当、品出し担当、惣菜担当です。

レジ担当はチェッカーとも呼ばれ、金銭授受からレシート発行までの精算業務が主な仕事です。

商品を売り場に陳列する品出しはそれぞれの部門に分かれており、鮮魚、精肉、青果、グロサリー(賞味期限の長い一般加工食品など)、日配品(賞味期限の短いパン、豆腐、牛乳など)が一般的な分類です。

社員はこういった各部門にそれぞれ配置され責任者を任されるほか、店舗全体の責任者として店長、副店長が置かれ、従業員の指導、店全体のマネジメントを行っています。

店舗開発などを行う本社勤務

新規出店の際に、物件探しから開店までの流れを作る店舗開発という業種があります。

既存店の競合店調査や店舗エリアの客層研究などを行い、販売戦略を策定するのは運営企画が担う業務です。

これらの職種は店舗ではなく本社での勤務となります。

運営企画から出された戦略を各店舗に通達・指導を行うのがスーパーバイザーと呼ばれる職種です。

担当するエリア内の数店舗を定期的に巡回し、店全体のマネジメントチェック、業務指導、スタッフへの接客教育などを行っています。

食品スーパーの有名な企業

全国展開している食品スーパーとしては業界大手のセブン&アイ・ホールディングス、イオングループなどが挙げられます。

これらはグループ会社であり、それぞれ傘下に数店舗の食品スーパーを含んでいるため、展開規模はかなり大きいといえます。

そのほかとしては、以下のような企業があげられます。

・イズミ
・ライフコーポレーション
・バローHD
・ユナイテッド・スーパーマーケットHD
・アークス
・ヤオコー
・平和堂

食品スーパーの仕事の流れ

出勤・開店準備

出勤すると、ユニフォームに着替え、新製品のチェックや清掃などの開店準備を行います。

また、部門によっては商品の入荷予定や発注数、在庫などを確認します。

業務開始

スーパーが開店すると、お客さまをお迎えしそれぞれの部門で接客や品出しなどを行います。

昼間や夕方はスタッフが交代で順次休憩をとります。

また、アルバイトやパートも多く働いているため、こうした人たちの指導やシフト管理なども仕事に含まれます。

閉店

閉店の際には、お客さまをお見送りし、掃除やレジ閉め、ドアの施錠を行います。

営業時間内にはできない売れ残りの処理や廃棄、ゴミ処理などをし、明日以降の営業に向けて売り場の配置換えや値札替えなどを行います。