「航空会社社員」とは

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航空機で旅客や貨物を輸送する会社。空港で働く人のほか、本社で営業や事務に携わる人も。

航空会社とは、航空機を用いて、旅客や貨物を輸送する企業のことをいい、「エアライン」と呼ばれることもあります。

航空会社の組織体制は、大きく「運航」「整備」「運送」「管理・営業」に関連する各部門で成り立っており、「パイロット」や「客室乗務員(CA)」のほか、「航空整備士」「グランドスタッフ」などおもに空港で働く社員のほか、営業や経営企画、経理、人事など、本社で組織運営を円滑に進めるためのさまざまな業務に携わる社員もいます。

航空会社で働くには各航空会社が実施する社員採用試験を受け、採用される必要があり、パイロットや客室乗務員(CA)以外の仕事は事務系、技術系それぞれで一括採用されることが多く、基本的に大卒以上の学歴が求められます。

航空会社は人々の生活を支える不可欠な存在ですが、景気動向やテロ、感染症といったイベントの影響を受けやすいため、業界を取り巻く環境には厳しさも付きまといます。

「航空会社社員」の仕事紹介

航空会社社員の仕事内容

航空機で人や荷物を運ぶ

航空会社とは、航空機を用いて旅客や貨物を輸送する企業のことをいい、「エアライン」と呼ばれることもあります。

組織体制は企業によって異なりますが、大きく「運航」「整備」「運送」「管理・営業」の各部門で成り立っており、航空会社で働く社員の仕事内容は部門によってさまざまです。

運行部門ではパイロットが、整備部門では航空整備士が、運送部門では客室乗務員(CA)が、それぞれ代表的な職種として挙げられます。

また、管理・営業部門のように、空港だけでなく本社での組織運営に携わる場合もあり、営業や経理、人事といった、一般企業と同じ職務を担う社員も大勢働いています。

なお、ほかに空港で働く職種としては「航空管制官」や「入国審査官」などがありますが、これらは公務員であり、航空会社に所属する社員ではありません。

航空会社社員の就職先・活躍の場

JALとANAを筆頭に、就職先は複数ある

航空会社として真っ先に名前が挙がるのは、全日空(ANA)と日本航空(JAL)の2社です。

かつての航空業界は、ほぼこの2社による独占状態でしたが、現在は運賃の自由化など航空輸送産業全体の規制緩和が進み、複数の航空会社が競争する環境となっています。

また、近年ではジェットスターやピーチアビエーションなどのLCC(格安航空会社)各社がその存在感を増しており、これから航空会社を目指す人にとって就職先の選択肢は複数あるでしょう。

航空会社社員の1日

パイロットを支援する業務を行う

航空会社で働く社員のスケジュールは業務内容によって大きく異なりますが、一例として運航部門に属する総合職技術系社員の1日をご紹介します。

運航部門の社員は基本的にパイロットの業務を支援することが役割ですが、実際に飛行機を操縦するのと同等の高度な知識が必要になるようです。

9:00 出社
メールチェック、部内打ち合わせなどを行います。

10:00 情報解析
運航中に発生した不具合についてデータを分析し、原因を究明します。

12:00 休憩

13:00 外部打ち合わせ
航空機メーカーの担当者と、操縦方法について協議します。

15:00 デスクワーク
パイロットが使用する操縦マニュアルを作成します。

18:00 帰社

航空会社社員になるには

職種に応じた採用試験を受ける

航空会社社員として働くには、各航空会社が実施する社員採用試験を受ける必要があります。

新卒採用においては、「総合職(地上職)事務職」「総合職(地上職)技術職」「客室乗務職」「自社養成パイロット」といった職種別に募集されることが一般的です。

また、航空会社によっては、まず契約社員として採用され、一定期間勤務した後に、あるいは勤務態度などが認められた後に、正社員に登用されるという流れを経るケースもあるようです。

航空会社社員の学校・学費

客室乗務職以外は大卒以上の学歴が必要

総合職(地上職)または自社養成パイロットを志望する場合、大卒以上の学歴が求められるケースがほとんどです。

パイロットについては、一般の4年制大学でも構いませんが、航空大学校に進学して必要な専門スキルを身につけるという選択肢もあります。

客室乗務職については、大卒だけでなく高等専門学校や短大などの出身者も採用の対象となりますが、非常に人気種のため、パイロットと同じようにCAのための専門学校に通う人も少なくありません。

航空会社社員の資格・試験の難易度

語学力が問われることが多い

航空会社社員の業務は幅広く、必要な能力は職種によって大きく異なりますが、業務の性質上、語学力が重視される傾向にあるようです。

たとえば客室乗務職の場合、大手航空会社ではTOEIC600点以上であることが学歴と並ぶ応募条件になっていることが一般的です。

また、各社の就航路線によっては、中国語や韓国語などがアピール材料となる場合もあるでしょう。

このほか、技術系の総合職については、大学や大学院の理系学部を卒業していることが必要になることもあります。

航空会社社員の給料・年収

職種によってかなり開きがある

航空会社の平均年収は700万円~800万円程度となっており、平均的サラリーマンを大きく上回る給与水準といえます。

ただし、航空会社にはさまざまな部門や業務があり、年収は職種によってだいぶ差がありますので、最も高所得であるパイロット職が、全体の平均年収を押し上げているという側面もあります。

客室乗務員では400万円~500万円、グランドスタッフで300万円~400万円、総合職は400万円~500万円がボリュームゾーンでしょう。

パイロットは、機長になると2000万円を超える人もいるようです。

航空会社社員のやりがい、楽しさ

非日常的な空間で働ける

多くの人にとって、空港に足を運ぶ機会はそう多いものではなく、海外旅行や海外出張をはじめ、特別なイベントのあるケースに限られます。

空港勤務の職員はとくに、そうした非日常的な雰囲気で仕事ができる点が魅力で、異国のお客さまと触れ合うことも頻繁にあるでしょう。

また、国際線に勤務する客室乗務職やパイロットは、目的地までの距離によっては宿泊となる場合も珍しくなく、仕事とはいえ海外に頻繁に訪れられる点は楽しみの一つです。

航空会社社員のつらいこと、大変なこと

空の事故は大惨事につながる

航空機は、鉄道やバスなどと同じ交通インフラの一種として、安全性が何より追求されるべきであり、いかなる場合でも事故が起こらないことを目指して仕事に取り組む必要があります。

上空でのトラブルは多くの人命に関わる重大事故につながるケースが多く、万一墜落事故が発生すれば歴史的大惨事となりかねません。

航空会社社員は、どの職種であっても、人の命を預かっているという非常に重いプレッシャーのなかで働かなければならないといえます。

航空会社社員に向いている人・適性

ホスピタリティのある人

航空会社では、客室乗務員やグランドスタッフのように、空港や機内で直接利用客に接する職種もあれば、本社でイベントを企画したり、新しいサービスを考える社員もいます。

共通して必要になるのは、お客さまを喜ばせたい、人に夢や感動を与えたいというサービス精神であり、ホスピタリティのある人は航空会社での仕事に適性があるでしょう。

また、語学力堪能で、異文化コミュニケーションの好きな人も、航空会社社員に向いているといえます。

航空会社社員志望動機・目指すきっかけ

志望動機はできるだけ具体的に

航空会社各社は、華やかなイメージのある職場として学生からの人気を集めており、内定を得るには厳しい競争を勝ち抜かなければなりません。

とくにANA・JALの2大企業の採用倍率は非常に高くなりがちで、募集職種によっては数十倍となるケースもあります。

飛行機に憧れがあったり、海外旅行が好きということも大切ですが、志望動機を考える際には、大勢の受験者との差別化を図るため、自身の具体的経験を織り交ぜて説得力を持たせる必要があるでしょう。

航空会社社員の雇用形態・働き方

雇用が安定しているとはいいがたい

航空会社社員の雇用形態は正社員に限らず、客室乗務員やグランドスタッフ、一般事務職などのなかには、契約社員として働いている人も珍しくありません。

大手航空会社では、過去に業績が悪かった時期には、すべての客室乗務員が契約社員であったケースもありました。

今後についても、景気低迷による需要の減少や海外情勢の悪化など、航空会社各社の業績が下振れする要因は多数あり、有事に備えたコスト削減は重要課題となっています。

再び経営危機に陥って正社員が削減される懸念は払しょくできず、大手といえども決して終身雇用が約束されているわけではない点には注意する必要があるでしょう。

航空会社社員の勤務時間・休日・生活

空港スタッフのほとんどはシフト制

本社に勤める社員の場合、勤務時間は他のサラリーマンと同じように9:00~18:00くらいであることが一般的です。

しかし空港や航空機で働くスタッフのほとんどはシフト制であり、空港の営業時間や航空機の離発着スケジュールに合わせ、早朝勤務や深夜勤務、宿泊勤務をこなします。

休日についても、本社勤務の社員が土日が休みとなる一方、パイロットや客室乗務員、グランドスタッフなどは、交代で休みを取得することになるため、かなり不規則になりがちです。

航空会社社員の求人・就職状況・需要

求人数は景気によって上下する

航空会社では、おおむね毎年定期的に新卒採用が実施されており、大手では総合職で100名前後、客室乗務職で500名前後と、ある程度まとまった人数を採用するケースもあります。

ただし、景気動向に影響を受けやすい業界であるため、企業の業績が芳しくない年にはまったく採用が実施されないこともあります。

また、近年は国際線需要が高まっていることもあって、英語力のある人材を求める企業が増えており、採用時に自社オリジナルの英語力試験を実施するところもあるようです。

航空会社社員の転職状況・未経験採用

航空業界への転職者は少なくない

航空業界では、最初から採用枠を新卒と既卒とに分けて定期的に採用を実施している企業も珍しくなく、中途採用には積極的です。

必要な資格やスキルは企業や職種によってさまざまで、社会人として一定の勤続年数が求められる場合もあれば、勤務先となる空港の近くに居住していることが条件となる場合もあります。

なかには、社会人未経験でも応募できる職種もありますので、採用情報をチェックしてみるとよいでしょう。

なお、外資系航空会社は国内企業よりもさらに中途採用が活発で、中途採用者が社員の大半を占めているところもありますが、航空業界での業務経験があり、即戦力となれる人材が採用の中心です。

航空会社社員の現状と将来性・今後の見通し

事業環境はより厳しくなっていく

少子高齢化や労働人口の減少などによって、国内線の利用者数は徐々に減少していく見通しですが、国際線については、外国人観光客の増加などもあって、まだ成長していくと考えられています。

しかし、LCC各社の台頭によって価格競争が激化するなど、航空会社各社を取り巻く業界環境は厳しさを増しています。

景気によって需要が左右されやすいうえ、事故や不祥事が発生した際には深刻な利用客離れとなるケースもあるため、各航空会社の動向は注視しておく必要があるでしょう。

過去にはJALが経営破綻に陥ったように、大手であっても決して安泰とはいえません。