「住宅メーカー社員」の仕事とは

住宅メーカー社員の仕事内容

自社ブランド住宅の販売やアフターサービスを行う

住宅メーカーは、自社のハウスブランドを中心とした戸建て住宅やマンションの販売を手掛ける会社です。

1軒の住宅が出来上がるまで、基本的にすべての工程を社内で行いますので、住宅メーカー社員の仕事内容は多岐にわたります。

まず、営業担当者が、ショールームや住宅展示場などで接客し、自社商品を紹介したり、住宅に関する相談に応じます。

契約を結んだら、設計担当者にバトンタッチして、図面を作成し、それを元に現場管理担当者が実際の建築業務を行い、完成したら顧客に引き渡します。

住宅を販売したら終わりというわけではなく、物件の定期的メンテナンスや、十年後、二十年後のリフォームなども行いますので、住宅メーカー社員はそれぞれの顧客と長く付き合うことになります。

住宅メーカー社員の就職先・活躍の場

各企業の特色を把握しておくべき

住宅メーカーは、その名が示す通り、住宅という「ものづくり」を行う企業であり、クリエイティブな側面も強いといえます。

各社とも、使用する材料から実際の間取り、デザインに至るまで、消費者にとって魅力のある、時代の流れに即した商品企画を行っています。

このため、住宅メーカーごとに、自社商品の特徴や、企業としての方向性がはっきりと表れていますので、就職先を選定する際には、自分の考え方などに合った企業を探してみましょう。

住宅メーカー社員1日

顧客への対応が最優先事項

住宅メーカー社員のスケジュールは職種によって大きく異なりますが、一例として戸建住宅営業職の1日をご紹介します。

営業に際しては、顧客の話を聞く時間に多くを割くことが重要になるようです。

9:00 出社
アポイントの確認やメールチェック、営業準備などを行います。

10:00 接客
住宅展示場を訪れる来店者に商品の特徴などを説明します。

12:00 休憩

13:00 設計ヒアリング
設計担当者を交えて、顧客から間取りプランなどの要望を聞きます。

15:00 デスクワーク
建築費用や外交費用の見積を計算し、提案書を作成します。

17:00 打ち合わせ
土日に開催予定のイベント内容について、広告業者と協議します。

19:00 帰社

住宅メーカー社員になるには

職種に応じた採用試験に合格する

住宅メーカー社員として働くには、各社が実施する採用試験を受験する必要があります。

担当する業務によって募集条件などが異なり、営業職(総合職)や技術職、事務職などに分かれて採用されるケースが一般的です。

営業職については、住宅に関する専門知識は必須ではありませんが、実際に働く際には、高いコミュニケーション能力が求めらます。

在学中は課外活動に参加するなど、なるべく多くの人と関わる機会を作るようにするといいでしょう。

住宅メーカー社員の学校・学費

大卒の学歴は必須

住宅メーカーは、取り扱う商品が高額で、また顧客層の年齢が比較的高いため、知識と教養をある程度積んだ「大卒以上」の学歴を採用条件としているところが大半です。

また、学部についても、営業職は文系・理系を問わないようですが、設計や施工管理を行う技術職は、理系出身者が求められることも多く、企業によっては専攻を限定しているところもあります。

住宅メーカーの技術職を目指すなら、建築や土木を学べる学部に進学し、在学中の関係資格取得も視野に入れておきましょう。

住宅メーカー社員の資格・試験の難易度

必要資格は担当業務によってさまざま

住宅メーカー社員に求められる資格は、職種によって異なります。

営業職は、不動産の売買に必要な資格となる「宅地建物取引士」の取得を奨励されることが多いようです。

また、住宅を購入する際はほとんどの人が住宅ローンを組むことになりますので、「ファイナンシャルプランナー」や「住宅ローンアドバイザー」などの資格があれば重宝されるでしょう。

技術職の場合、設計担当ならば「建築士」が、現場監督ならば「建築施工管理技士」が、それぞれ必須となるでしょう。

住宅メーカー社員の給料・年収

職種ごとに給与体系が異なる

住宅メーカーの給与体系は職種によって若干の差がありますが、営業担当であれば初任給20万円前後、生産担当であれば初任給25万円前後が相場で、勤続年数に応じて徐々に昇給していきます。

営業職の場合は基本給に加えてインセンティブ(成果報酬)が支払われるケースが一般的で、住宅メーカーの場合、このインセンティブが非常に高額であることが特徴のひとつです。

一例をあげれば、「戸建て契約1件につき50万円」といった具合で、腕のいい営業担当なら月収100万円を超えることも珍しくありません。

生産担当にはインセンティブはありませんが、保有資格に応じて手当が上乗せさせることが多いようです。

住宅メーカー社員のやりがい、楽しさ

顧客からの信頼を勝ち得たとき

住宅は非常に高額であり、失敗すると取返しがつかないものですので、購入するにあたっては、顧客のほとんどは複数の住宅メーカーを熱心にまわって、慎重に比較検討します。

その中から自社が選ばれ、契約を結べた際には、顧客との信頼関係を築くことに成功し、安心して任せられると認めてもらえたということですから、喜びもひとしおです。

住宅という大事なものを取り扱うことのやりがいは、営業担当だけでなく、社内すべての部署の人間が日々感じることでしょう。

住宅メーカー社員のつらいこと、大変なこと

精神面や体力面など、部署に応じたつらさがある

住宅メーカー社員は、自身の担当する業務によって、それぞれ異なるつらさがあります。

営業担当者は、住宅メーカーに限った話ではありませんが、常にノルマを背負い、プレッシャーと戦い続けなくてはなりません。

成績が芳しくないと、違う部署に異動させられることもあるようです。

また設計担当者は、商品規格の制約などから、自身の思うように設計できないジレンマがありますし、現場監督は、時期によっては早朝から深夜までの長時間労働が常態化するつらさがあるようです。

住宅メーカー社員に向いている人・適性

接客が得意で、親身になれる人

ほとんどの人にとって、住宅は一生に一度の大きな買い物であり、人生における大事な決断のひとつです。

そんな住宅を取り扱う住宅メーカー社員には、顧客から信用されるだけの、クオリティの高い接客が求められます。

言葉遣いや礼儀作法だけでなく、深い専門知識に基づく的確なアドバイスや、相手の話をよく聞き、悩みや相談に対して親身になる姿勢が必要です。

そういった接客能力の高い人は、住宅メーカー社員に向いているといえます。

住宅メーカー社員志望動機・目指すきっかけ

動機はできるだけ具体化したほうがよい

住宅は人の生活の基盤となるものであり、そういった重要なものを取り扱いたいと住宅メーカーを目指す人は大勢います。

だからこそ、志望動機を考える際には、住宅メーカー各社の理念や商品の特徴をよく研究し、それに自分の考えが合致しているかどうか、入念に検討することが大事です。

また、職種によって業務内容はさまざまですので、会社の説明会に参加したり、あるいは実際に住宅展示場に足を運んでみたりして、自分がそこで働く姿をイメージしてみるのもよいかもしれません。

住宅メーカー社員の雇用形態・働き方

職種転換する働き方も選べる

住宅メーカーの業務は同じ社内にいても担当によってまったく異なるため、ひとつの職種を突き詰めていく働き方もあれば、部門をまたぐこともできます。

例えば設計担当者が営業職にキャリアチェンジして「設計営業」になれば、より専門的な接客や提案が可能になりますし、待遇面でも、資格手当や報奨金が上乗せされる分、収入増が期待できます。

また、「宅地建物取引士」や「建築士」などの保有資格によっては、独立して自身の事務所を持つことも可能であり、開業した住宅メーカー出身者も少なくありません。

住宅メーカー社員の勤務時間・休日・生活

土日祝日は勤務日であることが多い

住宅展示場などの来客が多いのは、世間一般に仕事がお休みの日になりますので、住宅メーカーの営業担当者が忙しくなるのも土日祝日です。

近年では社員のワークライフバランスを考え、月に1回程度、日曜日の休日を設定している企業もありますが、基本的に土日は休めないと考えておいたほうがよいでしょう。

また施工管理担当者などは、天候によって工事の進捗状況が左右される影響が強いため、スケジュール通りに休みが取得できないケースも多々あります。

住宅メーカー社員の求人・就職状況・需要

営業職の求人数は多く、チャンスがある

住宅メーカーの営業職は離職率が高い傾向にあり、各企業は退職者を見越して、多くの新卒採用を実施しています。

長く続けられるかは適性次第ですが、門戸は広く開かれているといえるでしょう。

一方、設計や現場管理などの生産担当技術職は、一定の需要はありますが、採用人数はそれほど多くありません。

採用されるためには、大学や大学院で建築・土木の勉強をしっかりと積むことに加え、関係する資格取得に励む必要があるかもしれません。

住宅メーカー社員の転職状況・未経験採用

資格さえあれば転職しやすい

住宅メーカーは、同業界内での人の移動が比較的多い印象で、各社は中途採用にも積極的です。

ただ、採用の際には資格保有が条件となることも少なくありませんので、同業界内で転職するなら、在籍しているところで必要資格を取得してからにしましょう。

また未経験者についても、営業職であれば、採用してくれる企業は多数あります。

関連資格を保有していたり、他業界であってもある程度の営業経験があれば、優遇されるケースもあるようです。

住宅メーカー社員の現状と将来性・今後の見通し

競争環境は徐々に厳しくなっていく見通し

国内の人口は年々減少が進んでおり、不動産の市場は縮小していくことが予想されます。

それに伴って住宅メーカーの需要も今後減退していくと思われますので、海外に事業展開したり、単身者世帯や高齢者向けの商品を企画したりと、各社は生き残りのために企業努力を重ねています。

また、既存の顧客と長く付き合っていくため、魅力的なアフターサービスを展開することも重要になってきています。

今後は、子育て相談や生活相談といった、住まいに関するトータルサービスを提供する住宅メーカーが増えてくるでしょう。