【2021年版】バイヤーの仕事内容・なり方・年収・資格などを解説

「バイヤー」とは

店舗に並べる商品を買い付ける仕事。流行を察知し、世界中から魅力的な商品を探し出す。

バイヤーとは、百貨店や量販店などの店舗に並べ、販売するための商品を買い付ける人のことを意味します。

さまざまな業種の企業で活躍しており、たとえばアパレル業界で活躍する「ファッションバイヤー」であれば、百貨店やセレクトショップなどに勤務し、国内外を飛び回って商品を仕入れます。

流行を読み、自らの知識やセンスも発揮しながら、魅力的で、かつ売れそうな商品を見つけ出します。

バイヤーになるために資格は必要ありませんが、新入社員は「販売員」からキャリアをスタートすることも多く、能力や適性が認められるとバイヤー部門に配属されます。

バイヤーは、自社の売上を左右する重要な役割を担い、データの分析力や情報収集能力、交渉力、企画力など、さまざまなスキルが必要な仕事です。

「バイヤー」の仕事紹介

バイヤーの仕事内容

売れそうなものを見極め、各地で買い付けを行う

バイヤーとは、英語で「buyer」と表記し、生産元から商品を買い付ける人のことを意味します。

バイヤーが買い付けるものは、勤務先によって洋服や靴、宝飾品、家具、家電、雑貨、食品など多種多様です。

有名なのはアパレル業界で活躍するバイヤーで、「ファッションバイヤー」と呼ばれることもあります。

バイヤーの仕事は、世の中のニーズや流行を掴み、売れそうなものを見極めて、どの商品を、いくらで、どのくらいの量を仕入れるかを考えるところからスタートします。

魅力的な商品が見つかったら、買い付け先と仕入れに関する交渉を行います。

ときには日本各地や海外まで出向いて買い付けを行うこともあります。

商品の売れ行きまで責任をもつ

バイヤーの仕事の最終的な成果は、自分にとってよい商品を仕入れたかどうかよりも「その商品が売れたかどうか」で判断されます。

バイヤーは単なる仕入れ担当者ではなく、仕入れた商品が店頭でどのように手に取られていくか、どれだけの売上につながったかまで、細かく数字や動向を追い続けなくてはなりません。

売れる商品を見極めるために、日頃から消費動向やトレンドなどのリサーチを行い、いま何が求められているのかに対して常に敏感であることが求められます。

企業にとっては、自社の売上や利益を大きく左右する重要な役割を担う存在です。

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バイヤーになるには

新人や未経験者は販売職からスタートすることが多い

バイヤーになるために、必須とされる資格や学歴はありません。

多くのバイヤー志望者は、専門学校や大学を卒業後、小売店や百貨店、またはアパレルショップなどに就職しています。

しかし、新卒者や未経験者が、いきなりバイヤーとして配属されることはめったにありません。

たいていの場合、はじめは「販売員」として店頭での接客経験を積み、お客さまへの対応力を高め、売り場のニーズを理解します。

その後、本人の適性や希望を考慮してバイヤーが所属する部門に配属されるのがよくある流れです。

活躍したい業界や企業を考える

バイヤーは、もの(商品)を販売する多様な企業で活躍しているため、まずはどのようなバイヤーになりたいのかを決めましょう。

アパレル業界で活躍するファッションバイヤーになりたいのであれば、アパレル企業への入社を目指すことが近道になるからです。

一部の大手百貨店などでは、採用時点で「総合職」と「販売職」を分けており、総合職でないと将来バイヤーを目指せない場合もあります。

また、バイヤーを目指せるのは大卒の学歴をもつ人に限定する企業もあります。

活躍したい業界が決まったら、各企業の情報をよく集めて進路を決めていくことが重要です。

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バイヤーの学校・学費

バイヤーに関連する勉強をしておくと有利になる場合も

バイヤーは、特別な資格や学歴が求められる仕事ではありません。

しかし、もの(商品)を売る企業にとっては、バイヤーは自社の売上を大きく左右する重要な存在です。

そのため、新卒者がいきなりバイヤーとして配属されることはめったにありませんが、将来的にバイヤーを目指すのであれば、学生のうちにバイヤーに関連する勉強をしておくに越したことはありません。

たとえばファッションバイヤーを志望する場合には、服飾の専門学校でファッションビジネスに関する知識を習得し、アパレル業界の理解を深めておくと有利です。

また、百貨店のバイヤーを目指す場合には、採用試験の応募資格として「大卒以上」の学歴を求めることがあります。

学部・学科は不問ですが、商学部や経済学部にて、経済やマーケティングを学んでおくのもよいでしょう。

基本的には、将来どのような企業で活躍したいかをイメージして進学先を考えていくことが大切です。

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バイヤーの資格・試験の難易度

「販売士」や「語学」の資格が評価されることがある

バイヤーに必須とされる資格はありませんが、現場で活躍するバイヤーがよく取得しているのは「販売士」の資格です。

「販売士」資格は、日本商工会議所や全国商工会連合会が行っている「販売士検定試験」に合格した人が取得できるものです。

流通業界で働く人にとっては定番ともいえる資格で、マーケティングや販売管理に関する一定の知識レベルを備えていることを証明できます。

年齢制限はないため、学生時代に取得を目指す人もいます。

このほかにも、アパレル・ファッションに関連する資格はいくつかあるため、気になる人は詳しく調べてみてください。

また、バイヤーは商品の買い付け業務で、海外に出かけたり外国の人とコミュニケーションをとったりすることもあります。

そのため、語学力を証明できる「TOEIC」や「実用英語検定」などがあれば、就職・転職時にアピールしやすいでしょう。

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バイヤーの給料・年収

一般の販売員などよりも高めの収入が見込める

バイヤーの平均年収は、勤務する企業や業界によって大きく変わります。

百貨店や量販店などに勤める場合、各店舗を運営する企業の給与体系に沿った金額となりますが、大手百貨店では平均年収が800万円を超えるところもあります。

基本的に、バイヤーは未経験者や新入社員がいきなり就ける仕事ではなく、ある程度の経験・キャリアを積んだ人が活躍しています。

そのため、一般の販売員などよりも給料は高めの水準を見込むことができるでしょう。

成果を出すことでさらなる収入アップも

バイヤーの仕事では、個人の成果が「売上」という数字で見えやすいため、実績を残した人は評価されやすく、大きな昇給につながる可能性があります。

また、バイヤーとして経験を積めば「チーフバイヤー」などマネジメントなどに携わるポジションに抜擢されたり、「MD(マーチャンダイザー)」にステップアップしたりすることもあります。

重要なポジションであるだけに責任は大きいですが、活躍に見合った収入を得やすいでしょう。

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バイヤーの現状と将来性・今後の見通し

不況が続き、ますますバイヤーの手腕が問われる

長引く社会情勢や経済の不安定感によって消費は落ち込んでおり、現代のアパレル業界や小売業界は厳しい状態に立たされています。

昔のように簡単にものが売れる時代ではなくなっているなか、売れる商品を見極めるバイヤーの立場も、決して安泰とはいえません。

しかし、小売業界においてバイヤーはなくてはならない職種であり、各社の売上を支える重要なポジションです。

最近は実店舗をもたないECサイトでもバイヤーを雇うところがあるほどで、物の価値を見抜く力や、世の中のニーズを掴む力やセンスがあるバイヤーは高く評価されやすいです。

今後は、従来と同様に企業で活躍するバイヤーのほか、個人で商品を仕入れ、お金を稼ぐ、いわゆる「個人バイヤー」と呼ばれる人たちの増加も見込まれます。

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バイヤーの就職先・活躍の場

百貨店やアパレル関係企業、量販店が中心

バイヤーの勤務先として最も代表的な場のひとつは、いわゆる「デパート」と呼ばれる百貨店です。

百貨店では食品や衣料品、雑貨など多くの商品を扱っており、セクションごとに担当バイヤーが分かれていることが一般的です。

また、アパレル業界でもバイヤーが多く活躍しています。

ショップに並べる商品の買い付けをメインに行っており、とくに魅力的な商品を集められることが重視されるセレクトショップにおいては、バイヤーの手腕が試されます。

海外の展示会やファッションショーへ出向く機会も多く、現地で魅力的なアイテムを探し、買い付けます。

このほか、量販店でもバイヤーは活躍できます。

最近では郊外型のショッピングモールや大型ドラッグストアが急増しており、こういった店舗でのバイヤーの求人が増えてきています。

バイヤーの1日

店舗の営業時間に合わせて働くのが一般的

バイヤーの勤務時間は、だいたい各企業が運営する店舗の営業時間に合わせたものとなります。

1日の流れは勤務先によっても異なりますが、オフィスでは販売促進会議や情報収集などを行います。

外出して仕入れ先と商談をすることも多く、日によっては1日中忙しく動き回ります。

ここでは、百貨店で働くバイヤーのある1日の例を紹介します。

10:00 出社・メールチェック
11:00 新商品の販売促進会議
12:00 昼食休憩
13:00 商品の買い付けのため外回り
14:00 生産者と商談
17:00 帰社後、売り場チェックと売上状況を確認
18:00 退社

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バイヤーのやりがい、楽しさ

魅力的な商品を見つけ出し、生産者と消費者の橋渡し役になる

バイヤーという仕事の魅力は、自分が見つけた「もの」を通して、生産者と消費者をつないでいけることです。

バイヤーの立場になると、直接、日本各地あるいは海外の生産者と会い、さまざまな商品の魅力に触れられます。

商品が「これだ!」と判断し、買い付けた商品がヒットすれば、自分はもちろん、生産者も消費者も喜びます。

また、商品がヒットすればテレビや雑誌などのメディア、SNSなどで取り上げられることもあり、会社にも利益を与えられます。

世の中のトレンドを常に意識する仕事であるため、時代を先取りする興奮や刺激を味わえるのも、バイヤーの魅力です。

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バイヤーのつらいこと、大変なこと

売れる商品を見極める難しさと、数字に責任を負うこと

売れる商品を見極めることは、バイヤーに与えられた使命といえます。

ただし、この見極めは非常に難しく、どれだけ経験を積んだバイヤーでも、買い付けた商品がすべて100%大ヒットするわけではありません。

自分が自信をもって買い付けた商品が大量に売れ残ってしまう恐怖は、どのバイヤーも一度は感じることでしょう。

バイヤーの仕事では、良くも悪くも売上という数字で成果がわかりやすく見えてしまうため、常に強い緊張感と重い責任感がつきまといます。

また、バイヤーは買い付けや商談などで出張が多くなりがちで、体力的にも負担が大きく、多忙になりがちなのも大変な一面といえます。

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バイヤーに向いている人・適性

流行やトレンドに敏感で、情報収集が好きな人

バイヤーは、自分が活躍する業界はもちろん、世の中全体の流行やトレンド、最新情報を常にチェックしていなくてはなりません。

毎日テレビや雑誌、インターネットでの情報をマメにチェックしたり、街に出かけて新商品を実際に手に取ったりして、さまざまな情報をキャッチすることが必要になります。

普段から流行っているものに敏感で、情報を集めることが好きな人がバイヤーに向いているといえるでしょう。

また、この仕事では価値があるものを「見抜く目」も求められるため、物事の本質を考えるのが得意だったり、分析することが得意だったりする人にも向いています。

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バイヤー志望動機・目指すきっかけ

バイヤーを目指すうえでの意思の強さが求められる

バイヤーを目指す人は、とくにアパレル業界で活躍する「ファッションバイヤー」への憧れを抱くケースが非常に多いです。

「洋服が好きだから」「オシャレに自信があるから」などの理由で、アパレル業界のバイヤーを目指す人はよく見られます。

そのぶん、アパレル業界はバイヤーの競争率も高いため、強い意欲をもって業界に関する知識を習得し、店舗など現場での実務経験を重ねていく努力が求められるでしょう。

バイヤーは人気職業ですが、だからこそ「なんとなく」の理由だけではなかなか採用されません。

面接では、各社が置かれている業界に対しての意見や問題提起などを求められることがあるため、十分な業界研究や企業研究をし、自分なりの考えをもっておくことが重要です。

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バイヤーの雇用形態・働き方

正社員を中心に、フリーランスの個人バイヤーとして活躍する人も

バイヤーとして働く人の多くは、百貨店や量販店、アパレルショップを運営する企業に勤めています。

売上にも大きな影響をおよぼす重要なポジションであるため、ほとんどは「正社員」として採用されます。

多くの場合、入社後はまず現場で接客経験を積み、店長や売り場チーフを経て、ようやくバイヤーになることも多いです。

このほか、最近では独立してフリーランスのバイヤーになり、個人でバイイング業務に携わるケースが増えています。

たとえばインターネットを利用して通販サイトを作り、そこで買い付けた商品を販売するようなかたちです。

個人でも、海外から個人輸入で洋服や雑貨などの商品を安く仕入れることは可能ですから、うまくいけば大きな収益が出るでしょう。

しかし、個人バイヤーになる人が増えていることから競争は厳しくなっています。

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バイヤーの勤務時間・休日・生活

出張や残業が多くなりがちで、忙しく働く人が多い

バイヤーは、基本的には各社が運営する店舗の営業時間に合わせて働きます。

朝から夕方にかけての勤務が一般的ですが、商談や展示会参加などで外出する機会が多く、ときには遠方へ出張することもあります。

場合によっては海外まで出かけることもあり、その際は普段とは異なる勤務時間や生活リズムになるでしょう。

バイヤーは普段から忙しく働いていますが、とくにイベント前や季節の変わり目などの繁忙期になると、新商品を展開する準備で終電近くまで残業をすることもめずらしくありません。

平常時の休日はきちんと休めますが、仕事柄どうしても世の中のトレンドが気になってしまい、休みでもテレビや雑誌をチェックしたり、他のお店を視察しに行ったりと情報収集に励む人が多いです。

バイヤーにやりがいを感じていればいるほど、明確なオンオフの区別はつけにくくなるかもしれません。

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バイヤーの求人・就職状況・需要

求人はあるが人気が高く、新卒者は販売からスタートすることが多い

バイヤーは小売業界において欠かせない職種であり、アパレル企業や百貨店、量販店などで、バイヤーを求人を出す企業は多くあります。

一方、バイヤーの見抜く目やセンスが店の売上に直結するため、結果が出せなければ途中でバイヤーのポジションから降ろされることもあり、常に厳しい競争が繰り広げられている世界です。

求人数は安定していますが、それ以上に人気が高く、簡単になれる職種というわけではありません。

また、就職先によってはバイヤーになる前に店舗での販売職で経験を積んでいくことになり、そこで一定の成果を出し、適性があると認められた人だけがバイヤーになれます。

将来的に活躍したい業種や企業をよくイメージして、就職先を探していくことをおすすめします。

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バイヤーの転職状況・未経験採用

経験者を中心とした即戦力重視の採用が中心

バイヤーの中途採用の求人は、ほとんどが即戦力になれる「経験者」を求めるものとなっています。

一般的には、バイヤー業務のほか、MD(マーチャンダイイング)、店舗運営管理、商品開発などの経験がある人が採用されやすく、経験年数が問われる場合は「3年程度」が目安となるでしょう。

そのため、未経験者がバイヤーになりたいと思っても、現実はなかなか厳しいと考えておく必要があります。

異業種などからバイヤーを志望する場合は、店舗での接客販売からスタートし、中長期的にバイヤーを目指す覚悟で転職しましょう。

十分な熱意やセンスが認められれば、場合によっては最初から「バイヤーアシスタント」として採用され、先輩バイヤーの下で仕事を覚えていける可能性もゼロではありません。

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食品のバイヤーになるには

食品を取り扱うさまざまな企業への就職を目指す

食品のバイヤーは、おもにスーパーマーケットや百貨店、飲食店などに勤務しています。

また食品の取り扱いがあるドラッグストアや家電量販店などでも、食品専門のバイヤーが採用されることがあります。

こうした企業で活躍する食品のバイヤーになるには、各社の採用試験を受験することが第一歩です。

同じ食品のバイヤーといっても、勤務先によって仕事の進め方などが異なります。

たとえばスーパーマーケット勤務であれば、全国の食品メーカーなどが製造した商品のなかから、売れそうなものを見つけて、仕入先と商談します。

一方、飲食店勤務であれば、料理や商品の「素材」となる食材の仕入れにも多く関わります。

ほかの商品を扱うバイヤーと同じように、未経験者や新卒社員は、まず販売職などで現場の仕事を経験し、その後、本人の希望や適性によってバイヤー職に配属されることが多いです。

個人バイヤーになるには

ネットを活用することで、誰でも個人バイヤーになれるチャンスがある

バイヤーは、一般的にはアパレルや百貨店などの企業に就職し、各社の社員として働いています。

しかし、なかには企業に所属せず、個人で、いわゆる「フリーランス」のかたちでバイヤー業務を行っている人もいます。

とくに現代はネットの普及に伴い、国内はもちろん世界中のものが自宅にいるだけで購入できるようになりました。

そのため、個人であっても国内はもちろん、海外からも商品を仕入れて、自分で通販サイトを立ち上げて販売するといったことが可能です。

個人バイヤーは、売れそうなものを見極める目やセンス、またネットでの集客方法などを身につければ、誰でもすぐに始められます。

なお、個人バイヤーにもさまざまな働き方があり、企業と業務委託契約を結びバイイング業務を行う人もいます。

仕事内容は、商品リサーチや出品、お客さまとのやりとりなどのECショップ運営代行がメインです。

ネット中心の活動であれば、時間や場所を問わずに働けるため、副業的に個人バイヤーの活動を手掛けている人も増えています。