「外資系金融企業社員」の仕事とは

外資系金融企業社員の仕事内容

投資銀行は高度な金融知識が必要

外資系の金融業界にはさまざまな種類の企業があり、大きく分類すると「投資銀行」「証券会社」「保険会社」「クレジットカード会社」に分けられます。

そのなかでも世界経済との関わりが深いのが「投資銀行」の仕事で、高度な金融知識や世界と仕事するための語学力が必要です。

顧客に対して企業のM&A(合併と買収)や資産運用の調達を提案する「IBD部門」、株や債券などの金融商品を売る「マーケット部門」、資産運用を行う「アセット・マネジメント部門」などがあります。

外資系投資銀行の営業(フロントオフィス)は実力主義かつ激務ですが、女性でも仕事ができると判断されれば昇進もしやすく働きやすい環境です。

また、営業部門が売買した株式や債券の動きなどをデータ化や決済するバックオフィスの場合は営業に比べると給与なども安定しています。

外資系金融企業社員の就職先・活躍の場

外資系の投資銀行、証券会社など

外資系金融企業で働きたい場合は、日本に拠点を置く外資系の投資銀行、証券会社などに入社することで日本にいながら就職ができます。

ただし、外資系ということもあり、活躍するフィールドは全世界に広がる可能性があるので、国をまたいだ転勤も頭に入れておく必要があります。

また、日本の金融機関ですでに同じような業務を経験して、言語にも自信がある場合は日本採用にこだわらず、求人があれば海外の拠点に直接応募することも可能です。

外資系金融企業社員1日

外資系金融は激務

外資系金融は激務で有名ですが、外資系投資銀行のIBD部門で働く社員の一日はこのようになっています。

7:30 出社
朝出社後は海外からのメールチェックや雑務をこなします。

9:00 ミーティング
M&A案件の進捗状況を部内で報告し合います。

10:00 M&A対象リスト作成
新規M&A候補のリストを作成。

12:00 昼休憩
昼食を食べるだけでなかなかゆっくりはできません。

13:00 顧客訪問
M&Aの契約締結のために契約書を書いてもらいます。

15:00 資料作成
翌日の顧客訪問でM&Aの進捗状況を説明する資料を作成します。

20:00 上司と翌日の顧客訪問のミーティング
M&Aの案件は条件合わせが難しく、難航することも多いので、顧客に何を聞かれても答えられるよう、上司から指導を受けます。

22:00 帰社
資料作成や顧客訪問準備が終われば帰社します。

外資系金融企業社員になるには

新卒か中途で挑戦

外資系金融機関は新卒採用は少なく、その少ない採用枠を新卒採用で目指すか日系の金融機関で実績を積んでから中途で入社を目指すことになります。

新卒採用の場合、選考スケジュールが国内の企業よりも早いという特徴があり、大学三年生の冬には内々定が出ることもあります。

また、外資系は職種ごとに採用することが多いので、就職を希望するのでであれば早い段階で希望する職種や志望動機をまとめておきましょう。

しかし、不景気時などは新卒・中途共に採用が全くない場合もあります。

外資系金融企業社員の学校・学費

高学歴しか入社できない

外資系の金融企業の採用試験は狭き門として知られており、難関大学卒以上の学歴が求められることが一般的です。

国内の大学以外にも海外の大学や大学院を卒業した人も日本企業と比べて給与水準が高い外資系金融企業を目指すことが多く、内定を勝ち取るにはエリートの戦いになります。

学部はあまり関係ありませんが、経済学部、金融工学部、MBAを大学院で学んだ人が知識を生かしやすく、さらに語学力が高いと評価されやすいようです。

外資系金融企業社員の資格・試験の難易度

証券外務員資格は必須

外資系投資銀行や証券会社に入社したら、証券外務員資格の取得が必須になります。

国内の金融機関でも必須になる資格ですが、金融商品を販売するために必要になる資格になるので、内定から入社までに資格取得を促される場合が多いようです。

証券外務員資格は2種と1種があり、1種の方が難しくなりますが、通信講座などを受けて勉強をすれば受かる資格です。

また、内定を勝ち取るために有利な資格はTOEICの高得点や簿記1級、公認会計士資格などがあります。

外資系金融企業社員の給料・年収

年収は高水準だが実力主義

外資系金融は、日本の金融企業のような「年功序列」や「終身雇用」の制度がなく、社員一人ひとりのキャリアに応じた年俸制の給与システムになっているのが一般的です。

仕事で成果を出すことができれば、年齢や性別に関係なく20代でも年収1000万円以上稼ぐことは難しくありません。

その一方で、成果を出せなければ給料が下がるだけではなく解雇されるということもあるので、収入に関しては総合的に見るとリスクが高いという一面があります。

外資系金融企業社員のやりがい、楽しさ

大型案件が取引成立する時

外資系投資銀行ではM&Aの成立が大きな収益源となるため、大型案件が成立すると昇進や昇給にも繋がりやすいです。

M&Aは事前調査や条件調整、契約まで細かいやりとりが必要になるので、時間もかかりますし、簡単には成功しませんが、成立すれば多額の報酬を得ることになるので、会社としても力を入れます。

残業が増えたり、専門家やクライアントの板挟みになったりと大変な仕事ですが、国をまたぐような大型案件が成功すれば昇給や昇格にも繋がるのでやりがいはあります。

外資系金融企業社員のつらいこと、大変なこと

いつ解雇されるかわからない環境

外資系金融会社は終身雇用が前提ではなく、実力主義かつ、経済情勢などにより解雇される可能性があるため、安定しているとは言い難い環境です。

基本的には高収入で、成績が良ければ年収は何千万にもなりますが、実力が伴っていないとすぐに減給されるシビアな世界なので、家族を養う立場になると将来の不安を抱えることになるでしょう。

そのため車や住宅ローンを組むときは借入や返済額に気をつけなくてはいけません。

また、高度な知識を使い仕事をする仕事で激務なので体調管理も必要です。

外資系金融企業社員に向いている人・適性

向上心があることが必要

外資系金融会社での仕事はプロジェクトもダイナミックで、ハングリー精神に溢れた人達が働いているのが特徴です。

実績が評価されやすい分、逆に実績を残せなければいつ解雇になってもおかしくないので、皆向上心を持ち、自分の仕事に一生懸命取り組んでいます。

そのため、外資系金融会社へ入社することが目的ではなく、入社してからも同僚よりも活躍したい、出世したい、たくさん稼ぎたいなどの目標を持ち続けて働く人が多いでしょう。

外資系金融企業社員志望動機・目指すきっかけ

世界を股にかけて仕事がしたい

外資系金融会社で働きたい人は、世界を股にかけて仕事がしたいという気持ちが強いでしょう。

日本で雇用されたとしても、海外とのやりとりや、海外の市場・経済状況チェックなど、入社してすぐにグローバルな環境で働くことになりますし、海外転勤の可能性もあります。

海外留学経験があり、金融のフィールドに興味を持っている人が外資系金融会社にエントリーする傾向にあります。

また、厳しい世界ではありますが、給与水準も高いのでバリバリ働いてたくさん稼ぎたい人も目指すことが多いです。

外資系金融企業社員の雇用形態・働き方

正社員として入社

外資系金融会社の多くは、フロントオフィス(営業)・ミドルオフィス(調査、分析)・バックオフィス(事務)に分かれていることが多いですが、どの業種も基本的には正社員として採用されます。

しかしながら、終身雇用が前提ではありませんし、日本から撤退する可能性もあり、日系企業の正社員ほど安定しているとはいえません。

日系企業のように残業代がつく会社も少なく、実績により給与が変わるため、無駄な残業はしませんが、基本的には激務で労働時間は長くなる傾向にあります。

外資系金融企業社員の勤務時間・休日・生活

時差に合わせた勤務も

外資系金融会社で働く場合、基本的には朝7時ごろに出社し、18時以降仕事が終わった人から帰宅します。

朝はなるべく早く出社して、海外の相場を確認することから仕事が始まります。

時には海外とのミーティングに参加する必要もあるので、勤務時間は深夜にまで及ぶこともありますし、家に帰っても海外からのメールチェックなどすることもあります。

仕事さえできていれば休暇も取りやすく、クリスマスシーズンには長めの休暇を取る人も多いです。

外資系金融企業社員の求人・就職状況・需要

狭き門だが優秀な人材は採用される

外資系金融会社の採用人数は、日系の金融機関と比べるとかなり少なく、ほとんどが国内の一流難関大学出身者でTOEIC高得点取得者になります。

そのため、入社するのは至難の業といえますが、求人自体はあります。

新卒で入社する場合、インターンシップという形式で大学3年生で参加して、冬には内々定が出るので日系企業に比べると早く結果が出ます。

入社を希望する場合は、英語力を磨いたり、有利になる資格を取得したりと大学時代の時間を有効活用しましょう。

外資系金融企業社員の転職状況・未経験採用

経験者は比較的簡単

外資系金融会社の経験者の場合は比較的簡単に転職しやすく、特に実績が伴っている場合は待遇や年収アップに期待できる転職ができます。

実際により良い条件やキャリアアップを求めて2~3年で転職していく人が多いようです。

一方で日系の金融会社勤務の経験があれば転職できる可能性がありますが、全く違う業界からの場合はハードルが高いと言えます。

これは金融機関独特の知識やコンプライアンスなどがあるためであり、未経験で挑戦したい場合はCPA(米国の公認会計士)などの資格を取ると有利になることもあります。

外資系金融企業社員の現状と将来性・今後の見通し

世界の経済状況に左右される

外資系金融は世界経済の動きと密接に結びついており、両者はお互いにその影響を避けることができません。

2008年、アメリカの大手投資銀行が経営破綻した「リーマン・ショック」では世界的な金融危機が起きました。

それ以降もギリシャ危機、世界同時株安、イギリスのEU離脱問題など、米中貿易問題など経済の根幹を揺るがすような大きな出来事が立て続けに起きています。

安定を求めることが難しい業界ですが、その分金融を通して世界の動きを実感することができるのが大きな魅力といえるでしょう。