「精密機器メーカー社員」とは

ソフトウェア制御や電子制御によって動く精密な機器を開発・製造・販売する企業で働く人。

精密機器メーカー社員とは、計測機器、光学機器、分析機器など、微細な部品で構成され、さらにソフトウェア制御や電子制御によって動く精密な機器を開発・製造・販売する企業で働く人のことをいいます。

大手精密機器メーカーの大半では定期的な新卒採用を実施していますが、より専門性が問われてくる技術系の仕事は、理系の大学もしくは大学院で学んだ人が募集対象となることがあります。

精密機器メーカー社員の平均年収は600万円前後といわれており、日本の平均年収よりもやや高めとなっていることが特徴です。

とくに業界トップクラスの大手企業になると、平均年収は700万円~800万円を超えるようなところも出ています。

精密機器メーカーは、企業によって「BtoB」と「BtoC」のどちらの業態にも関連する製品を製造しており、競争は激化していますが、海外市場へと進出し、世界規模でシェアを広げている企業もあります。

今後、精密機器メーカー社員として高い英語力、バイタリティ、コミュニケーション能力、異文化理解といった資質・スキルを持っている人には、活躍のチャンスがより多くめぐってくるかもしれません。

「精密機器メーカー社員」の仕事紹介

精密機器メーカー社員の仕事内容

精密機器を企画開発し、製造、販売する

精密機器メーカーは、微細な部品で構成されていること、ソフトウェア制御や電子制御などによって動くことなどを特徴とする、各種精密機器を開発・製造・販売する企業です。

精密機器の種類は、医療機器、光学機器、計測機器、通信機器など多岐にわたり、企業によって製造している製品は異なります。

ビジネスの形態も、病院や企業を相手にMRIやコピー機などを販売するBtoBビジネスを手掛ける企業と、個人相手に時計やカメラなどを販売するBtoCビジネスの双方があります。

おもな仕事内容は、市場ニーズを分析し、それに基づき製品を企画・開発、自社工場で製造し、対象顧客へと販売することですが、配属部署によって仕事内容はさまざまです。

製品の根幹を成す新技術を研究する人、製造設備を整える人、完成した製品の検査や品質を管理する人、自社製品をPRする人など、各企業で異なる役割を担う多くの社員が働いています。

精密機器メーカー社員の就職先・活躍の場

企業規模によって製品ラインナップは異なる

精密機器メーカーは、TVCMなどで社名を目にする機会の多い大企業から、各地域に本社を置く中小規模の企業まで、多数の企業があります。

大手メーカーは事業の柱を複数持っていることが一般的で、例えばデジタルカメラ製造のイメージが強い企業でも、医療機関に対して内視鏡を販売するなど、多角的なビジネス展開を行っています。

一方、中小企業では、多方面に展開するよりも、特定の製品に対して高い技術力や独自性を持ち、ある程度事業内容を絞っているところが多くなります。

精密機器メーカー社員1日

世界の現地法人・特約店と連携して働く

精密機器メーカーで働く社員のスケジュールは、その担当業務によって異なりますが、一例として海外営業職社員の1日をご紹介します。

アジア・ヨーロッパなど、さまざまな地域の現地法人・特約店との打ち合わせが多く、海外出張する頻度も高いようです。

9:00 出社
メールチェック、案件ごとの打ち合わせなどを行います。

10:00 販売戦略会議
海外現地法人担当者と、製品の販売戦略を立案します。

12:00 休憩

13:00 納品事務
海外に輸出する製品の事務手続、検品作業などを行います。

16:00 展示会ミーティング
韓国で行われる展示会の装飾業者と、デザイン・レイアウトを協議します。

18:00 帰社

精密機器メーカー社員になるには

各社が実施する採用試験を受ける

大手精密機器メーカーの大半では定期的な新卒採用を実施しており、「総合職」という形でまとまった数の新入社員を採用しています。

総合職の採用は大きく分けて「技術系」と「事務系」の2種類の区分で行われ、技術系には研究開発や設計、製造、生産管理など、事務系には営業、経理、人事、貿易実務などの役職が挙げられます。

精密機器メーカーの事務系職種は、社員数に占める営業職の割合が高く、とくに新入社員の場合は、営業からキャリアをスタートさせることが一般的であるようです。

精密機器メーカー社員の学校・学費

技術系ではとくに学歴が重要

精密機器メーカーに就職するには、大卒以上の学歴が必要になるケースがほとんどです。

事務系では学部・学科が問われないことが多いですが、より高度な専門性が求められる技術系は、理系の大学もしくは大学院で学んだ人が対象となり、企業によっては学科や専攻が限定されます。

また、大学院などで研究室に所属している場合、学校推薦で入社が決まるケースもあります。

研究内容や実績が教授から評価されれば、一流企業への推薦入社も可能です。

精密機器メーカー社員の資格・試験の難易度

問われるのは資格よりも知識

精密機器メーカーでは、その製品開発や製造に高度な技術が用いられていますが、新卒入社するうえで、何か特別な資格が必要とされることはほぼありません。

ただ、実際に業務を行うためには、職種に関わらずある程度専門知識が必要ですので、とくに技術系では、入社時点で基礎的な理系知識を備えていることが望ましいでしょう。

営業職についても、顧客に対して製品の特徴を説明できなくてはなりませんから、入社後に技術的な知識を身に付けていくことになります。

精密機器メーカー社員の給料・年収

平均的サラリーマンよりも高給

精密機器メーカー社員の平均年収は600万円前後といわれており、一般的サラリーマンの平均年収よりもやや高めとなっています。

とくに業界トップクラスの大手企業になると、平均年収は700万円~800万円を超えるところもあります。

精密機器業界では歴史ある企業も多く、そうしたところは事業の安定性が高いために、給与や福利厚生面においても比較的手厚いようです。

年齢が上がり、40代になって管理職に就けば、年収1000万円を超える人も出てくるでしょう。

精密機器メーカー社員のやりがい、楽しさ

最先端技術でグローバルに活躍できる

日本の「ものづくり」に関する技術力や品質には世界的に定評がありますが、精密機器業界についてもそのレベルはトップクラスにあるといえます。

精密機器メーカーは、その技術力を生かして大手を中心にグローバルに事業を展開しており、企業によっては売上の8割以上が海外市場となっているところもあります。

グループ内に海外現地法人を抱えているところや、海外支店を設けているところもありますので、海外出張したり海外転勤するケースも多く、世界で働ける点が精密機器メーカーの魅力といえます。

精密機器メーカー社員のつらいこと、大変なこと

時代の変化するスピードが速い

精密機器業界では、日々常に新しい技術を開発すべく、世界中の企業がしのぎを削り合っています。

急激な技術革新や、短いスパンで移り変わっていく消費者ニーズなど、業界が変化する速度は速く、高い知名度や伝統を有する大手精密機器メーカーであっても、決して安泰とはいえません。

そこで働くそれそれの社員についても、最新の知識を更新し続けること、めまぐるしく変わっていく環境に対応することなどが求められますが、困難や苦労を伴う局面も決して少なくないでしょう。

精密機器メーカー社員に向いている人・適性

機械が好きで、最新知識を勉強し続けられる人

精密機器メーカーが製造する製品はさまざまですが、複雑かつ精緻な機構を備えた機械であるという点は共通しています。

もともと機械いじりが好きで、機械製作や仕組みなどへの興味が強い人は、数あるメーカーのなかでも、精密機器メーカー社員に向いているでしょう。

日々進化する技術を追い続けるためには、業務時間内外に関わらず、自ら積極的に学ぶ姿勢が必要です。

機械に対する関心の高さが、精密機器メーカーでの仕事を前向きに取り組めるかどうかの重要な要素といえます。

精密機器メーカー社員志望動機・目指すきっかけ

ものづくりへのこだわりが志望動機につながる

精密機器メーカーを目指す人の多くは、やはりなんらかの形でものづくりに携わりたいという思いが強くあるようです。

精密機器のジャンルは幅広く、医療現場やオフィス、工場、一般家庭など、さまざまな場所で使用されていますので、高度なものづくり技術で社会に貢献したいという人は多いようです。

ただ、企業によって、製造している製品の分野も、保有している特許や技術も、主要取引先もそれぞれ異なりますので、志望動機が本当に事業内容に合致しているかどうかは確認が必要です。

精密機器メーカー社員の雇用形態・働き方

大手は女性に優しい働き方を提案している

大手精密機器メーカーは、柔軟な働き方制度を取り入れている企業が目立ち、「フレックスタイム」制を導入していたり、育児中の社員を対象に「短時間勤務制度」を設けているところもあります。

また、配偶者の転職や、出産・育児、介護などを理由に退職を余儀なくされた元社員に対して、再入社を促す「リエントリー制度」という形で人材募集を行っているところもあります。

とくに女性の場合、そういった制度を活用すれば、さまざまなライフイベントに対応した働き方ができるでしょう。

精密機器メーカー社員の勤務時間・休日・生活

海外時間に合わせてスケジューリングすることも

精密機器メーカーの勤務時間は、企業や勤務地によって多少差がありますが、本社で勤務する場合は8:30~17:30くらいが標準的です。

ただ、部署によっては海外の現地法人や支店、特約店などとのやり取りが頻発することもありますので、現地との時差を考慮し、早朝や夕方、夜間にテレビ会議を行うケースも珍しくありません。

残業時間については、企業や担当職務によって異なりますが、技術系職種では新製品開発の締め切り前が、事務系では出荷前などがとくに忙しくなるようです。

精密機器メーカー社員の求人・就職状況・需要

理系のほうが求人需要が高い

精密機器の需要は、製品によっては景気に左右される側面もあり、各社の求人数は年度によって多少上下しますが、大手では数十名、ときには一度に100名以上が募集されるケースもあります。

職種別にみれば、事務系よりも、精密機器事業に直結する技術系のほうが募集人数はかなり多く、理系学生のほうがチャンスは大きいといえます。

ただ、大手精密機器メーカーは有名企業も多く、学生から非常に人気がありますので、採用試験の倍率はかなり高くなりがちです。

精密機器メーカー社員の転職状況・未経験採用

大半の職種では前職のキャリアが必要

精密機器メーカーでは、不定期ながら欠員補充などを目的として中途採用も実施されています。

中途採用の多くは、「キャリア採用」や「経験者採用」という形で実施されており、募集職種に応じた前職での実務経験や専門的知識、スキルを持った即戦力となれる人材が対象となっています。

ただし、営業職については、熱意さえあれば未経験でもOKというところは少なくありませんし、異業種であっても営業経験のある人は歓迎されるケースも珍しくないようです。

精密機器メーカー社員の現状と将来性・今後の見通し

グローバル化はさらに進展していく見通し

精密機器メーカーは、企業によって「BtoB」と「BtoC」のどちらの業態にも関連する製品を製造しています。

医療検査機器や計測器といったBtoBビジネスが比較的堅調である一方、時計やデジタルカメラなどBtoCの分野は、景気の影響を受けやすいこともあり、近年苦戦を強いられています。

ただ、どちらの業態であっても、売上を伸ばすためには海外市場でのシェア獲得が重要である点に違いはありません。

精密機器メーカー社員には、高い英語力、バイタリティ、異文化理解といった資質・スキルを持っていることが、より強く求められるようになるでしょう。