「建設会社社員」とは

住宅や商業ビル、公園、道路、橋など、あらゆる種類の建築・土木工事に携わる。

建設会社とは、マンション、商業ビル、病院、公園、道路、橋といったあらゆる建築・土木工事を行う会社です。

建築・土木工事は非常に大きなプロジェクトになることが多いため、現場では大工工事、左官工事、ガラス工事、塗装工事、内装仕上工事など、複数の「専門工事業者」が関わることがしばしばあります。

そして、そのような各領域のプロフェッショナルとして活躍する業者たちを束ね、リーダーとして現場に指示を出したり調整したりする役目として「ゼネコン」と呼ばれる総合建設業者がいます。

建設会社の平均年収は600万円~650万円程度となっていますが、売上高トップクラスの「スーパーゼネコン(大手ゼネコン)」と、それ以外の企業では年収に大きな差が出ているようです。

公共事業の活性化や民間企業の設備投資増加、2020年の東京五輪開催決定などで建設需要は拡大傾向にありますが、人材不足が業界の大きな課題となっており、各社とも給与の見直しや福利厚生を充実させ、労働力確保に取り組んでいます。

「建設会社社員」の仕事紹介

建設会社社員の仕事内容

あらゆる建築工事や土木工事を手掛ける

建設会社は、戸建て住宅、マンション、店舗、オフィスビル、商業施設、病院などの建設、あるいは道路や鉄道、橋、上下水道などのインフラ整備など、さまざまな建築・土木工事を行う企業です。

建築・土木工事は非常に大きなプロジェクトになることが多いため、現場では大工工事、左官工事、ガラス工事、塗装工事、内装仕上工事など、複数の「専門工事業者」が連携して作業にあたります。

また、そのような各領域の専門業者たちを統括する「ゼネコン」と呼ばれる総合建設会社もあり、現場に指示を出したり調整したりする、リーダーとしての役目を負っています。

工事は、数多くの業者がそれぞれの役割を分担するチームプレイであるといえますので、建設会社社員の仕事には協調性が重要になってくるでしょう。

建設会社社員の就職先・活躍の場

就職先の候補は多数ある

建設会社に属する企業は規模・事業内容共にバラエティに富んでおり、全てを手掛けるゼネコンから家族経営の工務店まで、就職先の選択肢はさまざまです。

また同じ企業の中でも、建物を設計する人や現場工事を監督する人、資材を調達する人、営業して新規工事を受注してくる人、専門作業を行う職人など、職種によっても仕事内容はまったく異なります。

自身の希望する業務や、思い描くキャリアプランに応じて、多くの活躍の場があるでしょう。

建設会社社員1日

事務所と工事現場を往復する

建設会社のスケジュールは企業や担当業務によって異なりますが、一例として「施工管理」担当者の1日をご紹介します。

工事全体をマネジメントするために、現場に足を運ぶ機会が多くなります。

8:00 出社
工事スケジュールを確認し、各工程の担当者に指示します。

8:15 現場巡回
工事現場の職人たちとコミュニケーションを取り、問題がないかチェックします。

12:00 休憩

13:00 デスクワーク
業者からの見積もりをチェックしたり、翌日以降の工事を手配します。

15:00 現場巡回
工事の進捗状況をチェックします。

17:00 打ち合わせ
工事の問題点や危険ポイントなどを協議します。

19:00 帰社

建設会社社員になるには

企業によって採用方法が異なる

建設会社社員として働くには、各社が実施する社員採用試験を受験する必要があります。

ある程度規模の大きな企業では、新卒採用試験での募集区分や職種は、「土木」「建築」「設備」「事務」などのように分けられていることが多く、募集対象となる学部・学科も異なります。

また、職種ではなく「コース別採用」を取り入れている企業もあり、さまざまな職種を経験する「総合職」と、ひとつの職種を突き詰める「専任職」の2種類であることが一般的です。

建設会社社員の学校・学費

就職先によって必要な学歴には差がある

企業の規模などによって必要となる学歴は異なりますが、大手ゼネコンや準大手ゼネコンの多くは、「大卒」や「大学院卒」を採用の条件としているようです。

上場企業をはじめとした大手ゼネコンは就職先として安定した人気があり、難関といわれる大学や大学院の出身でないと、採用されるのは厳しいかもしれません。

一方、それほど規模が大きくない下請けなどの建設会社では、あまり学歴が求められないケースも多く、特に現場で職人として働くのであれば、学歴はほとんど関係ありません。

建設会社社員の資格・試験の難易度

実務の現場では資格が必要になることも

建設会社で担当する業務によっては、技術士国家資格のうちのひとつである「技術士建設部門」や、「土木施工管理技士」、あるいは「建築施工管理技士」などの資格が必要になるケースがあります。

ただ、それらの資格は、実際に働きだしてから業務上の必要性に応じて資格取得するため、学生のうちや就職する前から準備しておかなければならないわけではありません。

難易度も資格によってさまざまですが、資格取得を企業がサポートしてくれるケースも多いようです。

建設会社社員の給料・年収

企業規模と給与は概ね比例する

建設会社の平均年収は600万円~650万円程度となっていますが、日本には建設会社がたくさんあり、企業の規模や売上によってだいぶ年収には差が出ています。

上場企業などのスーパーゼネコンでは平均年収は800万円以上といわれていますが、それに続く準大手クラスの企業群では平均年収は700万円台程度となります。

さらに下の中堅ゼネコンでは、平均年収600万円台に留まる企業が多くなっているようです。

二次請け、三次請けといった下請企業は、さらに厳しい給料や待遇となっているところも少なくありません。

建設会社社員のやりがい、楽しさ

携わったものが長く世の中に残る

建物や構造物の耐用年数は一般的に非常に長く、数十年、ものによってはそれ以上の年月、世の中に長く残り続けます。

自分の携わった建物や道路、橋、公園などが、長きにわたって人々の生活の役に立つことは、建設会社で働く社員にとって大きなやりがいに繋がっているといえます。

また、そういった目に見える大きなものをつくることは、「ものづくり」の本質的な喜びを得やすく、同時に仕事に対する確かな手ごたえを感じやすいでしょう。

建設会社社員のつらいこと、大変なこと

「納期」と戦い続ける

工事は進捗状況によって期限が設定されており、限られた時間の中で、十分なクオリティを持って工事を仕上げなければなりません。

納期に追われることは、それぞれの工程を専門に担当する職人でも、全体をマネジメントする現場監督であっても同じで、スケジュールが遅延すれば多くの人に迷惑をかけることになります。

また、工事には数多くの人が関わるため、納期を守りつつ質の高さを維持していくためには、何よりもチームワークが問われるでしょう。

建設会社社員に向いている人・適性

フットワークが軽く体力のある人

建設会社の社員は、デスクワークと同時に工事現場での仕事もこなさなければならないため、忙しく動き回ることになります。

特に工事が集中する年度末はスケジュールが立て込み、日中は複数の工事現場の監督に追われ、事務作業はすべて夜に行うというケースも珍しくありません。

そのため、勤務時間は必然的に長くならざるをえず、どうしても体力勝負となってしまう事態も想定されます。

スポーツ経験があるなど、ある程度体力に自信のある人は、建設会社社員に向いているかもしれません。

建設会社社員志望動機・目指すきっかけ

建設物という大きなものをつくりたい

建設会社を志望するのは、ものづくりに強い関心があり、後世に残るような大きなものをつくりたいという人が多いようです。

企業によっては、ダムや橋などのインフラ整備工事を手掛けるため、公共性の高さ、社会的影響力の大きさに魅力を感じ、社会に貢献する仕事がしたいと建設会社を志す人もいるでしょう。

また、技術職では、学生時代に培ってきたスキルや知識を活かせるため、理系出身の学部生・大学院生が志望するケースも少なくないようです。

建設会社社員の雇用形態・働き方

雇用形態は多様化している

建設会社の社員は多くが正社員ですが、中小企業などでは、請け負っている工事量が時期によって上下するため、契約社員として現場ごとに必要人数を雇用するケースもあるようです。

また、建設業界全体で人手不足が深刻化している影響もあって、主婦などをターゲットに、建設現場管理の報告のみを行うパート・アルバイトを採用している企業もあります。

今後も人手不足が解消していく見込みはないため、こうした作業の分業化は進行していくものと思われ、雇用形態もさらにさまざまになっていくでしょう。

建設会社社員の勤務時間・休日・生活

土曜日も勤務日である企業が多い

建設会社の勤務時間は、本社や事務所などに勤めるオフィスワークが主である場合は、一般的な会社員と同様、8:30~17:30の勤務体系が一般的です。

工事現場などに勤務するいわゆる外勤の場合、朝はもう少し早くなり、その分終業時刻も前倒しになります。

休日については企業によって差がありますが、土曜日も仕事をする企業が多いことが、建設業界に属する企業の特徴として挙げられます。

その分振替休日が設定されているなど、ある程度年間の休日日数は調整されている企業もありますが、時期によっては休みがとれないこともあるようです。

建設会社社員の求人・就職状況・需要

建設業界は人手不足にあえいでいる

国民的イベントの開催を控えて建設需要が回復しつつある一方、人口減少などによる働き手の不足と、技術職を中心とした高齢化が進み、建設業界は慢性的な人手不足に陥っています。

このため、どの企業でも若い人材のニーズは極めて高く、大手ゼネコンなどでは数百名単位の新卒採用を実施しています。

中小企業でも新卒需要は高まっていますので、どうしても総合デベロッパーで働きたいなどの強いこだわりがある人を除けば、就職先は多数の候補先の中から選ぶことができるでしょう。

建設会社社員の転職状況・未経験採用

契約形態を問わなければ未経験でもチャンスが

建設会社各社は中途採用についても積極的に行っていますが、正社員として雇用する場合は、3年程度の実務経験や「施工管理技士」の資格が必要になるケースが一般的であるようです。

未経験者の場合、まずは契約社員としてのスタートとなることが多いようですが、きちんと仕事をこなして信用を得られれば、数年で正社員に登用される可能性は十分にあります。

現場経験を積みながら、必要な資格を取得して、キャリアアップに備えましょう。

建設会社社員の現状と将来性・今後の見通し

高齢化による世代交代が今後の課題

リーマンショック後に大きく低迷していた建設業界ですが、公共事業の活性化や民間企業の設備投資増加などにより、状況は徐々に好転しつつあります。

さらには2020年の東京五輪開催が決定したことで、マンションやビル建設などを中心として建設需要は拡大傾向にあり、各社とも採用活動を活発に行っている印象です。

また、高年齢層の引退による人材不足が業界全体の大きな課題となっており、最近では労働力不足を解決すべく、給与面の見直しや福利厚生の充実に取り組む企業が増えつつあります。

建設業界をこれから目指す人にとっては、さまざまな活躍のチャンスがあるといえるでしょう。