素材メーカー社員の仕事内容・なり方・年収・資格などを解説

「素材メーカー社員」とは

素材メーカー社員の仕事内容・なり方・年収・資格などを解説

鉄鋼、非鉄金属、ガラス、セメント、紙・パルプといった素材をつくり出す企業で働く人。

素材メーカー社員は、ものをつくるメーカーのなかでも、鉄鋼、非鉄金属、ガラス、セメント、紙・パルプといった「素材」をつくり出す企業で働く人のことをいいます。

素材メーカーは、製造メーカーを顧客とするBtoBのビジネスを手掛けており、顧客のニーズに応じてどのような素材をつくるかを考え、製造を行っていきます。

大手素材メーカーでは基本的に毎年新卒採用を行っており、「大卒以上」の学歴が求められることが多いですが、一部の企業では「高専卒」の人でも応募可能です。

平均年収は500万円前後といわれていますが、歴史ある大手企業は年功序列の色が強めで、順当に出世をして役職がつけば、それなりによい収入が得られるでしょう。

最近では高付加価値製品の開発や販売を行うことで、売上向上を目指す傾向や、業種によっては生産拠点の集約化や、業界再編の動きも目立ち始めています。

「高品質」「多品種」という市場のニーズに対応しながら、海外事業の強化に取り組む企業も増えています。

「素材メーカー社員」の仕事紹介

素材メーカー社員の仕事内容

製品の基となる素材をつくる

素材メーカー社員は、ものをつくるメーカーのなかでも、鉄鋼、非鉄金属、ガラス、セメント、紙・パルプといった、製品の基となる「素材」をつくり出す企業で働く人のことをいいます。

自動車、リチウム電池、インク、アルミニウム、ペットボトル、段ボールなど、私たち消費者が日常生活で使う製品には、素材メーカーの作り出したありとあらゆる素材が用いられています。

素材メーカーは、そういった製品をつくる企業を相手とした「BtoB(企業間取引)」のビジネスを手掛けており、製造メーカー各社のニーズに応じて、素材の企画や制作を行っています。

最近では、大手素材メーカーを中心に、新素材の研究開発に力を入れる企業が増加傾向にあるようです。

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素材メーカー社員になるには

募集職種に応じた採用試験を受ける

素材メーカー社員として働くには、学校を卒業後、素材メーカーの採用試験を受けて採用される必要があります。

募集職種は「技術系」と「事務系」の2つに大別され、技術系では研究開発や生産技術開発、製造、エンジニアリング、技術営業などが、事務系には営業や経理、企画管理などの職種が含まれます。

また、企業によっては、卒業後3年以内程度であれば、「第2新卒」として募集枠を設けている企業もありますので、採用情報はしっかりとチェックしましょう。

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素材メーカー社員の学校・学費

大手素材メーカーの人気は高い

大手素材メーカーでは基本的に毎年新卒採用を行っており、「大卒以上」の学歴が求められることが多いですが、一部の企業では「高専卒」の人でも応募可能です。

また、事務系職種は文系・理系を問わないことが一般的ですが、技術系職種では理系学生であることが条件になるケースが多いようです。

ただ、素材メーカーは、商社などと並んで学生から就職先としての人気が非常に高いため、上場企業など大手に就職を希望する場合は、有名大学卒などの高い学歴が必要になるかもしれません。

素材メーカー社員の資格・試験の難易度

業界によって求められる資格は異なる

素材メーカー社員に必須となる資格はありませんが、取り扱う素材によって、また担当する職種によっては、資格取得が推奨されるケースもあります。

たとえば繊維メーカーの営業担当者には、「繊維製品品質管理士(TES)」を取得している人が多く、また化学メーカーでは「危険物取扱者」の資格が役立つ機会が多くあります。

また、近年では国内市場が頭打ちであることもあって海外へ事業展開する企業が多く、英語をはじめとした語学力に長けていれば、キャリアアップのチャンスが大きくなるでしょう。

素材メーカー社員の給料・年収

大手素材メーカーは好待遇

素材メーカー全体での平均年収は500万円前後といわれていますが、事業規模と社員の年収は比例する傾向にあり、企業によってかなり差があります。

売上高が大きく、歴史もある大企業では、全体的に給料が高く、順当にキャリアを積んで40代になると、平均年収1000万円を超えるケースもあります。

また、そういった大手素材メーカーは、各種手当や福利厚生などの待遇面が充実しており、高い給与体系などもあって、安心して働ける環境が整っているようです。

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素材メーカー社員の現状と将来性・今後の見通し

生き残っていくにはチャレンジスピリットが必要

あらゆる製品の基となる素材は、多様な産業で必要とされており、市場規模もそれなりに大きなものとなっていますが、業界全体で見ると、徐々に縮小傾向にあるといわれています。

各企業は、高付加価値製品の開発や、生産拠点の集約化、M&Aなど、事業の収益改善のための動きを活発化させています。

また、国内市場がほぼ飽和状態にあるため、海外でのシェアを伸ばそうとする企業も多くなってきました。

これからの素材メーカー社員には、より新しいものに取り組もうとする挑戦心が求められるでしょう。

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素材メーカー社員の就職先・活躍の場

企業や担当職種によって業務は大きく異なる

素材メーカーは取り扱う素材によって業界が異なり、化学、鉄鋼、金属、食品など、多岐にわたります。

また同じ企業内であっても、職種もバラエティに富んでおり、営業職や研究・技術開発職、製造、品質管理、生産管理、エンジニアリングなどがあり、担当する業務によって活躍の場はさまざまです。

就職先を選ぶ際には、それぞれの企業が手掛ける素材の特色と、それを用いてどんな仕事をしたいのか、具体的にキャリアをイメージしておくことが重要です。

素材メーカー社員の1日

多くの人と連携して仕事を進める

素材メーカー社員のスケジュールは担当する役職などによって異なりますが、一例として大手繊維素材メーカー営業職の1日をご紹介します。

素材メーカーは多くの人と協同で仕事をするため、打ち合わせなどの機会が多いようです。

9:00 出社
メールチェック、案件ごとのスケジュール確認を行います。

10:00 工場訪問
試作中の生地について、工場担当者と協議します。

12:00 休憩

13:00 資料作成
進行中の案件について、予算などを資料にまとめます。

15:00 打ち合わせ
顧客からの注文に合わせ、発注する材料の種類を打ち合わせます。

18:00 帰社

素材メーカー社員のやりがい、楽しさ

安定性と革新性を兼ね備える

各種素材はそれぞれ市場規模が大きく、複数の産業において異なった用途で使用されるため、素材メーカー各社の事業は、大手企業を中心として相応の安定性をもっているといえます。

その一方で、素材メーカーには新しい素材を生み出していくなどの変化も常に求められており、各社は新しいことへの挑戦に対しても積極的です。

事業基盤がしっかりしていながら、同時に革新性も兼ね備えているという点が、素材メーカーの大きな魅力であるといえるでしょう。

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素材メーカー社員のつらいこと、大変なこと

世間からはあまり知られていない日陰の存在

素材メーカーはものづくりを行う企業であることに変わりはありませんが、製造メーカーなどのように直接消費者に向けた「BtoC(企業から消費者へ)」のビジネスを展開しているわけではありません。

素材メーカーが手掛けた素材は、製造メーカーによって形を変え、消費者の元へと届けられます。

このため、一般消費者にとって素材メーカーは馴染みが薄く、日常的に使用している製品の素材を取り扱う企業でも、認知されていないケースがよくあり、目立つ仕事とはいえないかもしれません。

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素材メーカー社員に向いている人・適性

チームで働ける協調性のある人

素材メーカーの仕事は一人だけで完結することはなく、チームプレイの側面が非常に強いといえます。

研究や企画、製造、営業など、多くの人がそれぞれの持ち場で十分に能力を発揮することで、質の高い素材を市場に供給することができるようになります。

このため、素材メーカーの仕事には、高いコミュニケーション能力と、他者を重んじる協調性が重要です。

周囲に気を配り、協力してものごとを進められる人は、素材メーカー社員に向いているかもしれません。

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素材メーカー社員志望動機・目指すきっかけ

目指す人は多いので、研究はしっかりすべき

素材は、あらゆる産業の土台となる必要不可欠なものですので、そういった社会になくてはならない、重要性の高いものを取り扱いたいと素材メーカーを志望する人が多くいます。

また、素材は新しく開発された技術が真っ先に導入されやすい業界でもあるため、最先端技術に触れたいという人も理系出身者を中心に少なくありません。

ただ、素材メーカーは就職先として人気ですので、就職活動の際には、希望する企業の手掛ける素材にどんな特徴があり、どんな可能性と課題を抱えているのか、きちんと研究することが必要です。

素材メーカー社員の雇用形態・働き方

インターンシップに参加して働き方を知る

素材メーカー社員は、事務系なら事務系の、技術系なら技術系の職種の中で異動を繰り返しながら、徐々にキャリアアップしていくことが一般的です。

経験を積めば、やがて管理職へと昇進している人もいますし、海外赴任して活躍する人もいます。

ただ、そういった素材メーカー社員の働き方は、素材自体が一般消費者に馴染みが薄いこともあり、具体的にイメージしにくいという人も少なくありません。

そこで、実際の社員の働き方を知るため、学生を対象にインターンシップを実施している企業もあります。

働き方などに加え、仕事に対する心構えや、素材メーカーが担う社会的役割を知ることにも役立ちますので、参加してみるのもよいでしょう。

素材メーカー社員の勤務時間・休日・生活

残業時間は比較的少なく、働きやすい

素材メーカーの勤務時間は職種によって若干異なります。

オフィスワークが主体となる事務職は、一般的サラリーマンと同じ9:00~18:00くらいの勤務時間となる一方、研究所や工場勤務の技術職は、始業・終業共に1時間程度早くなります。

残業時間については、時期などによってばらつきがありますが、総じて他業界よりも少ない傾向にあるようです。

特に大企業では、特定の社員に業務が偏らないよう、組織全体のバランスが考慮されているところもよくあります。

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素材メーカー社員の求人・就職状況・需要

需要は多いが就職希望者も多い

素材メーカーの求人数は多く、大手企業などでは100人を超える大量採用を実施しているところもあります。

ただ、素材メーカーは就職先としての人気が高く、特に知名度の高い大手企業には数多くの学生が殺到するため、倍率は相当なものとなることを念頭に置いておかなくてはなりません。

就職に際しては、事務系であれば外国語も含めたコミュニケーション能力が、技術系であれば大学や大学院で培ってきた専門知識が、それぞれ問われることになるでしょう。

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素材メーカー社員の転職状況・未経験採用

前職のキャリアを前提とした採用が多い

素材メーカーの多くは、「キャリア採用」や「経験者採用」といった形式で中途採用を行っており、営業ならば営業の、設計ならば設計の仕事に就いていた経験が必要となるようです。

素材メーカーに転職してくるのは、例えば繊維を扱う素材メーカーなら前職は服飾業界だったり、金属部品を扱う素材メーカーなら自動車業界だったりと、関連する業界で働いていた人が多い印象です。

未経験者を対象とした中途採用を実施している素材メーカーもありますが、年齢的に若かったり、高い英語力があるなどの条件が課されることもあるため、採用条件には注意が必要です。

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