出版社社員の現状と将来性

書籍離れが深刻化

1996年をピークに、書籍や雑誌などの出版物全体の販売高は減少し続け、近年では特に月刊誌や週刊誌などの雑誌類が大きく落ち込んでいます。

これにはインターネットやスマートフォン、タブレット端末の普及による書籍離れに加えて、世界的な不況により広告を控えるメーカーが増えたことが影響していると見られています。

同様に本屋の数も激減し、2000年の全国の書店数は2万2千店舗以上でしたが、2014年には1万4千店舗に満たない数に。

出版業界全体の市場はしばらく厳しい状態が続くものと予想されます。

盛り返そうとする業界各社の動向

このような現状に甘んじているばかりではなく、出版業界各社は生き残りをかけた再編へと動き出しています。

大手印刷会社が大手書店数社を相次いで傘下に入れたり、中堅出版社と中堅書店が経営統合をして新たなグループを設立したり、業務提携を結んだりと、印刷・出版・書店各社は結束する形で勢力を拡大。

また、これまでの出版物を中心とする事業から、通信教育、情報・チケット販売、地図データベース事業といった、ほかの領域へビジネスの比重をシフトしている出版社も目立っています。

加えて、書店数自体は減少しているものの、大手書店チェーンはその敷地面積を拡大する傾向にあり、さまざまなコンセプトを打ち出した個性的なビジネスモデルを展開することで盛り上がりを見せています。

これから出版業界を目指す人は

前項に挙げたような元気な会社を見極めて選べば、将来性を確保できるでしょう。

また、営業職や事務職といった、ほかの業界でも通用する職種の場合は、安定を望むなら出版業界を視野から外すのも一案かもしれません。

この業界に就職するなら、編集者やデザイナー、ライターなどの「手に職がある」職種が狙い目です。

決して電子書籍には手を出さない、紙媒体の出版物にこだわりのある読者は今後も一定数をキープしていくと見られるため、腕のいいクリエイターの活躍の場は奪われることはないでしょう。