【2021年版】探偵の仕事内容・なり方・年収・資格などを解説

「探偵」とは

組織や個人から依頼を受け、法律の範囲内において、さまざまな身辺調査や警戒業務を行う。

探偵とは、組織や個人といった顧客の依頼に基づき、さまざまな調査や警戒業務をする人のことです。

顧客からの依頼内容で最も多いのが「調査業務」であり、浮気・不倫の調査から、隠蔽された事柄や不正行為、犯罪にも関係するトラブルなどを調査します。

ときには人間関係の精算や修復にまで介入することがありますが、探偵として開業する際には公的機関への届出が必要であり、活動内容はあくまで法律の範囲内にとどまります。

探偵になるのに特別な学歴や資格は必要なく、探偵会社に入り、現場で経験を積みながらスキルを身につけていくのが一般的です。

探偵を取り巻く環境は時代とともに少しずつ変わってきており、この先には、さらに法整備が進む可能性があります。

「探偵」の仕事紹介

探偵の仕事内容

顧客から依頼を受け、さまざまな調査や警戒業務を行う

探偵とは、顧客となる法人や個人からの依頼に基づき、さまざまな調査や警戒業務をする人のことです。

日本国内で活動する探偵は、ミステリー小説や映画で描かれるような、謎解きをしながら犯人を追う探偵の姿とは異なります。

実際の依頼内容の多くは、不倫・浮気など男女関係のトラブルや身辺調査、また信用調査などで、一般人の日常生活に密着したものです。

また、探偵の調査業務のほとんどは「民事」に関係するものであり、警察や通常の警備会社では対応しない分野について扱うことも多いです。

あくまでも法律の範囲内で活動する

探偵は、ストーカーや不審人物の調査、職場や学校・家庭での虐待や暴力事件の調査、保険金詐欺関連の調査といった、犯罪に関連する調査活動も手掛けます。

また、ときには身辺保護や送迎など、ガードマンのような役割を担うこともあります。

しかし、探偵には警察のような逮捕権限がなく、武器の使用も認められていません。

探偵業法という法律に基づいて、あくまでも法律の範囲内での活動のみが許されています。

関連記事探偵の仕事内容

探偵になるには

探偵会社では学歴・資格不問で採用されることが多い

探偵といっても、一般的にイメージされるほど特殊な能力は要求されません。

探偵会社では、入社後に実務を通じて業務を覚えることができるため、意欲と誠実さがあれば探偵になることは可能です。

運転免許は求められることが多いですが、学歴も不問で、それ以外の特殊な資格は必要ない場合がほとんどです。

このため、まったくの未経験者でも探偵の仕事をスタートすることができますが、機転が利くかや体力があるかなどは、探偵の資質として採用時に重視されることがあります。

スクールで基礎的な知識・スキルを身につける人も

あまり数は多くありませんが、探偵を目指す人向けのスクール(探偵学校)があります。

スクールでは探偵として求められる基礎的な知識や技術を身につけられますし、探偵の仕事とは何かをイチから学べます。

卒業後は即戦力として就職できる可能性も高まるでしょう。

なお、探偵は独立して働くこともできますが、探偵業を開業するには公安委員会などに届出をする必要があり、成人としての責任能力が問われます。

やや特殊な仕事であるため、未経験でいきなり独立するのは難しいでしょう。

関連記事探偵になるには

探偵の学校・学費

学歴は問われないが、探偵学校で学ぶことも可能

探偵に必須とされる学歴や資格はないため、実際に探偵として働く人の学歴もさまざまです。

早ければ10代のうちに探偵会社へ入り、現場で仕事を覚えていくことも可能ですが、事前に探偵としての基礎知識や技術を身につけたい場合は、探偵学校(スクール)に通う道があります。

探偵学校では、尾行や調査の進め方、特殊な機材の使用方法、報告書の書き方など、日常的な探偵業務について幅広く学びます。

通信教育を受けることもできますが、学校自体の数が少なく、学校や講座によってカリキュラムや学費にだいぶ違いがあります。

よく情報収集をし、将来的に役立つことを学べるかどうか、しっかりと検討してから進学を決めるほうがよいでしょう。

関連記事探偵になるためにはどんな学校に行けばいい?(大学・専門学校)

探偵の資格・試験の難易度

国家資格や公的な資格は存在しない

探偵の資格が存在するアメリカなどとは異なり、日本では探偵業に就く際に、国家資格や公的な資格が求められることはありません。

ただし、探偵としての技能を証明するための民間資格として「探偵調査士検定」や「探偵業務管理者検定」といったものがあります。

これらの検定試験は、探偵として現時点のスキルチェックのため、また業界の健全化や探偵業従事者の能力向上を目指して実施されています。

資格取得は必須ではありませんが、探偵業の社会的な評価を上げていくためにも有用であるといえるでしょう。

資格を持っておくことで、顧客からの信用を得やすくなったり、就職・転職時に評価されたりすることもあります。

開業時には届出が必要

上記で挙げたような資格とは別で、探偵業を営む場合には都道府県委員会への「届出」が必要です。

もし届出を行わずに探偵業を始めた場合、30万円以下の罰金や営業停止命令などの罰則が下されます。

また、営業上の注意点も複数あるため、開業時には内容をよく確認して、十分に注意しなくてはなりません。

関連記事探偵になるために必要な資格や免許は?

探偵の給料・年収

大きく稼いでいるのは一握りの人のみ

探偵事務所に勤務して、会社から給料をもらう探偵の平均年収は300万円~400万円程度です。

探偵というと稼げるイメージがあるかもしれませんが、一般的な会社員の年収と大きな違いはなく、高収入を得られるのは一部の人に限られます。

探偵会社は大手から中小零細企業まで多様であり、会社の規模や依頼件数などによって、従業員の給料には違いが出てきます。

なかには成功報酬制度を採用している探偵事務所もあり、調査が成功すると、基本給にインセンティブが上乗せされることがあります。

探偵が収入を上げるには

各社の事業・サービス内容にもよりますが、探偵業務は時間を問わずに行うものも多いため、探偵はどうしても不規則な生活になったり、拘束時間が長くなりがちです。

このため、ある程度の給料はもらえていても、割に合わないと考える人もいます。

ときには人間の闇のような部分にも触れる仕事のため、探偵としての仕事そのものにやりがいを感じられないと、なかなかハードかもしれません。

また、探偵はサービス業の一種であり、勤務するにしろ、独立開業するにしろ、お客さまからの信頼をどれだけ集められるかが重要な要素になってきます。

関連記事探偵の給料・年収

探偵の現状と将来性・今後の見通し

時代の多様化するニーズに対応できる探偵が求められる

「探偵業法」の成立によって開業資格や遵守義務が設けられたことで、探偵という仕事に対するダークなイメージは以前よりも軽減されているといえるでしょう。

探偵は、一般の人にとっては実態が見えづらい仕事ですが、警察などが手掛けない日常生活のちょっとした調査業務を請け負う存在として、確実に需要があることも確かです。

最近では、国際的な事件やネット関連の事件など、従来の警察機構では対応できない・しない問題が探偵に依頼されるケースが増えつつあるとされます。

探偵も他の多くの仕事と同様、その時代の多様化するニーズへの対応は不可欠であるといえるでしょう。

同時に、この仕事では個人的に積み上げたノウハウが業務に生きる要素が大きいため、意欲的に視野を広げ、経験を積んでいく姿勢が求められます。

関連記事探偵の需要・現状と将来性

探偵の就職先・活躍の場

探偵会社で経験を積み、独立することも可能

探偵の活躍の場として最も多いのは、いわゆる「○○探偵事務所」「○○探偵社」といった名の探偵会社です。

多くの探偵はこれらの会社に入り、社員あるいはアルバイトとして探偵業務に携わっています。

数はそこまで多くありませんが、先に探偵学校で学び、卒業後はその系列会社に就職する人もいるようです。

勤務するのではなく、自分で探偵業を営むことも可能ですが、探偵は個人の能力に大きく依存する仕事であるため、多様なニーズに応えられるように経験を積む必要があります。

まずは会社で探偵業界の知識を深めて、経験を積んでから独立するのが一般的です。

探偵の1日

決まりきった1日ではない

探偵業というのは特殊な仕事で、すべて相談者からの依頼内容に合わせて行動します。

一般的なオフィスワークの会社員のように1日のスケジュールが決まっていないことがほとんどで、あくまで依頼の内容に沿って、臨機応変に対応します。

そのため、しっかりと時間やスケジュールをマネジメントする能力が求められ、フレキシブルに動くことが必要な仕事です。

以下は、探偵事務所で働く探偵のある1日の流れです。

10:30 出社
12:00 問い合わせ対応・デスクワーク
13:00 休憩
15:30 外出・調査対象を待つ
16:00 調査場所で待機
18:00 尾行開始
23:00 調査終了・帰宅

関連記事探偵の1日・生活スタイル

探偵のやりがい、楽しさ

多様な経験ができ、人の役に立つ喜びも味わえる

探偵が受ける依頼内容はさまざまで、毎日の仕事が変化に富んでいます。

日常的には出会えないような人との出会いが多く、めったにない出来事に遭遇することもあり、刺激あふれる日々が送れることは探偵の仕事の魅力です。

自分の知力や精神力が試される場面も多く、個人の力を存分に発揮して動きたい人には、やりがいを感じやすいでしょう。

また、困っている人を助けたり、案件が無事に終われば依頼主から直接「ありがとう」と言ってもらえたりすることは、この仕事の大きな喜びです。

探偵は大変なことも多いですが、人の役に立っている実感を味わいやすい仕事といえます。

関連記事探偵のやりがい・楽しさ・魅力

探偵のつらいこと、大変なこと

独特のストレスを感じやすい仕事

探偵の仕事では、さまざまな案件の調査などを通じて、ときに少々危険なこと、面倒なことにも直面します。

調査のために深夜や早朝にも働くことがありますし、人間関係や社会の暗い部分にも触れることがあるため、肉体的にも精神的にも独特のストレスを感じるかもしれません。

また、たとえ難しい案件であっても、依頼主のために何かしらの成果を出さなくてはならないというプレッシャーを感じながら働くことも、探偵の仕事の大変な一面です。

このほか、人によっては「探偵業」に対してあまりポジティブなイメージをもっていないため、ときに厳しい目を向けられたり、非難や軽蔑されたりといったことに苦しむことがあるかもしれません。

関連記事探偵のつらいこと・大変なこと・苦労

探偵に向いている人・適性

特殊能力よりも、体力や精神力のほうが必要

探偵は、世間で思われているほど特殊能力が必要な仕事ではありません。

しかし、調査をするためには長時間の尾行や待機などをすることが多いため、健康的で体力があるに越したことはありません。

また、さまざまな情報を集める調査能力や、コツコツとした作業を続ける精神力のある人も、この仕事に向いています。

依頼内容は1件ごとに内容や状況が異なり、マニュアル通りにいかないことも多いため、柔軟で臨機応変な対応ができるタイプの人も、探偵としての適性があるといえるでしょう。

また、探偵業務の根底には「人助け」の要素があるため、そこに魅力を感じられるかどうかも大事なポイントになってきます。

関連記事探偵に向いている人・適性・必要なスキル

探偵志望動機・目指すきっかけ

調査することが好きで、人助けをしたい気持ちから

探偵を目指す人は、まず何らかのきっかけで「探偵」という仕事に興味を持ち、次第にそれを専門にしていきたいと考えるようです。

そのきっかけは映画や小説などに出てくる探偵の影響だったり、「人の相談を受け、依頼に応える」といった人助けをする面に魅力を感じることだったりします。

探偵は日本社会ではあまりメジャーな仕事ではありませんが、警察や警備会社などとは異なる立場から、人の困りごとに応えたり、物事を深く調べていったりする、なくてはならない職業でもあります。

とはいえ、決して簡単な仕事ではないため、本当に探偵として生きていきたいのかをしっかりと考えることは大事です。

関連記事探偵の志望動機と例文・面接で気をつけるべきことは?

探偵の雇用形態・働き方

ノウハウや経験を積んで独立開業も目指せる

探偵は、正社員として探偵事務所に雇われて働く人が多いですが、アルバイトとして働いている人も少なくありません。

特殊な仕事内容であることから離職率は比較的高めといわれ、まずはアルバイトからスタートし、自分に合っていると思うと正社員を目指していく人もいます。

いずれの雇用形態の場合でも、この仕事は特殊能力やスキルというよりは、探偵業に対する意欲、体力、人間性などが重視されることが多いようです。

もちろん、日々の実務経験で得たものは、その後の探偵の仕事に生かせます。

探偵としてのノウハウや経験を積めば、独立開業を目指すことも可能です。

関連記事探偵の働き方の種類とその特徴

探偵の勤務時間・休日・生活

不規則な生活になる可能性がある

探偵の勤務時間や休日は、依頼案件の内容によって変わります。

たとえば男女関係の調査を依頼された場合、調査対象者をずっと追いかける必要があれば、相手の動き次第で自分の勤務時間や休みをとる時間も決まってきます。

大きな会社では、ほかの探偵と協力して休みながら働くことも可能ですが、個人事務所など小さな組織では、1つの案件が終わるまで働き通りのようなかたちになることもあります。

探偵事務所に勤務していれば、どれだけ多忙でも最低週に1日は休日をとれる場合が多いものの、どうしても不規則な生活になりやすいといえます。

自分で探偵事務所を開業した場合には、顧客がいる限り、さらに忙しい日々となるでしょう。

関連記事探偵の勤務時間・休日

探偵の求人・就職状況・需要

需要はあるが、自分で情報を集める努力が必要

日本全国には、それなりの数の探偵業者が存在しているとされますが、実際に継続的に活動している探偵の数がどれだけいるかは未知数です。

男女間のトラブルや浮気調査、また行方不明人の捜索願いなどを中心に、今後も探偵への依頼の需要がなくなることは考えにくいでしょう。

とはいえ、探偵の求人が大々的に出されることはさほど多くありません。

探偵業を営む会社は大手から零細企業までさまざまであり、新しい業者が続々と立ち上がっているものの、比較的早くに廃業していく業者も少なくないといわれています。

各社の経営状況なども含めて、自分で地道に情報を集めていく姿勢が重要です。

関連記事探偵の求人・就職状況・就職先選びのポイント

探偵の転職状況・未経験採用

未経験から現場で仕事を覚える人が多い

探偵は学歴や特別な資格が必要な職業ではないため、ほとんどの人が未経験からスタートしています。

現場に飛び込むと、先輩と一緒に案件に携わりながら、少しずつ探偵の仕事の流れを覚え、スキルアップを目指します。

そのため、転職という点ではハードルが低いといえますが、そもそも探偵の求人がそこまで多いわけではないため、希望通りの転職先が見つかるとは限りません。

また、未経験者の場合はアルバイトからスタートし、雑用中心の日々を送るなど、給料や待遇面であまり恵まれないことがあります。

一人前になるまでは厳しい生活になる覚悟ももっておくべきでしょう。

関連記事探偵への転職・未経験からなるには?

探偵事務所と興信所の違い

現在では大きな違いがなく、同様のサービスを手掛けている

「探偵事務所」や「興信所」は、どちらも人や企業から依頼を受けて、さまざまな案件に対応する事業者です。

どちらも顧客からの依頼内容の大半は「調査業務」であるため、この両者に明確な役割の違いはありません。

また、探偵事務所も興信所も「探偵業法」という法律のもと管理されている点も共通しています。

かつては、探偵事務所では尾行や張り込みの手法で、興信所は聞き込みの手法で、男女関係のトラブルや信用調査などを手掛けることが多かったとされますが、現在ではどちらも同様の事業を展開する企業が多いです。

どちらで働く場合も、特別な学歴や資格は求められないことがほとんどで、現場に入ってから必要な知識・スキルを身につけていきます。

関連記事探偵事務所と興信所の違い