「傭兵」とは
フリーランスの軍人。海外の軍隊や軍事組織、民事軍事会社に雇われて戦争行為をする。
傭兵とは、海外の軍隊、軍事組織、民間軍事会社に雇われて戦闘行為を行うフリーランスの軍人のことです。
勤務先は海外の軍隊関連の組織となり、海外で戦地に赴き戦闘をすることになります。
実際に戦闘をする傭兵のほかに、情報通信を行う傭兵や銃器の使い方の指導行う傭兵もいます。
給料は雇い主からの報酬で決まり、参加する戦争や参加している期間によって報酬が変わります。
常に命の危険と隣り合わせになる仕事ですので、戦闘に関する高い知識と技術力、強靭な肉体と精神力も必要になります。
日本国内には軍隊がありませんので、勤務先は海外のみになります。
傭兵としての実績、認知度にもよりますが、実績のある傭兵になると報酬も高額になります。
「傭兵」の仕事紹介
傭兵の仕事内容
フリーランスの軍人として
傭兵とは、海外の軍隊・軍事組織・民間軍事会社に雇われて戦闘行為を行うフリーランスの軍人です。
傭兵の歴史はスイスに始まり、海外では傭兵を集めた民間軍事会社は一般的で、日本人でも傭兵として働く人は存在します。
傭兵は、さまざまな国の軍隊や軍事組織に雇われて自国の利害に関係なく戦争に参加し、雇い主から報酬をもらって働きます。
戦地で直接戦争行為を行う人もいれば、戦地の後方援助として通信機器や武器の使い方の指導などを行う人もいます。
契約の期間が決まっている場合が多く、期間が満了となればたとえ戦争が終わっていなくても戦闘を終えて帰国することになります。
なお、日本国内には民間軍事会社がなく、日本で雇われて傭兵として働くこともできないため、傭兵になる人は必ず海外で仕事をしなければなりません。
傭兵の就職先・活躍の場
海外の軍隊や民間軍事会社
傭兵は、海外の軍隊や軍事組織、民間軍事会社で働いています。
民間軍事会社とは、直接戦争行為に関わるほか、要人警護や車両警備、物資輸送等のさまざまな軍事サービスを行う企業です。
会社の規模はさまざまですが、アメリカやイギリスなどでは元軍人を多数抱える大規模組織も存在します。
基本的には一定の組織や会社にとどまることは少なく、自分で雇い主を探して現地(戦地)に行き、契約が終了し帰国したらまた新しい雇い主を探すといった流れが多いようです。
傭兵の1日
決まったスケジュールはない
傭兵は、基本的に敵地に向かって突き進む「前線」と、通信や兵器などの整備を行う「後方」のチームに分かれて働き、計画によって両方をローテーションしながら戦争に参加しています。
一般社会で働く場合のような「勤務時間」や「休日」といった概念はありません。
戦地によっては敵の襲撃音を聞きながら、ほぼ不眠不休の状態で何日も過ごすこともあります。
判断を一つ誤れば死に直結する極限状態の中で仕事をするために、タフな精神力と体力が求められる仕事です。
傭兵になるには
海外で就職先を探す
日本では「軍隊の所有」が法律で禁じられているため、傭兵になることはできません。
もし傭兵になりたいのであれば、海外の軍隊や軍事組織、民間軍事会社などを自分で探し、現地に渡って仕事をすることになります。
海外で働くことから最低限の外国語の能力が必要ですし、戦闘を行うとなれば、銃器や兵器に関する高い知識と技術力、そして何よりも強靭な肉体と精神力が必要になります。
そのため未経験者が傭兵として働くことは不可能に近く、日本人の場合は自衛隊で経験を積み、その後海外で活躍するという人が多いようです。
なお、傭兵は国に仕える軍人とは立場が異なるため、万が一捕虜になった場合も国際法は適用されず、拷問にあったり、最悪の場合は命を失ったりすることもあり、万一の時に後ろ盾がないということをしっかりと理解しなくてはなりません。
傭兵の給料・年収
決して高給ではない
傭兵の給料は、戦争に参加する地域・働く軍隊や軍事組織・戦地に行く回数・また傭兵としての経験・実力などによって大きく異なります。
ただし「いつ命を落とすかわからない」という常に危険が隣り合わせの仕事でありながら、必ずしも良い報酬がもらえるわけではありません。
さまざまな戦地で傭兵として戦争に参加した経験を持つ人や、傭兵同士の紹介によって雇い主を見つけた場合などは、高い報酬をもらえることもあるようですが、戦争に行くための費用をアルバイトで稼いで渡航するほど苦しい生活をしている人も珍しくはありません。
傭兵のやりがい、楽しさ
任務を遂行し帰還したとき
傭兵たちがホッと一息つけるのは、任務を遂行した瞬間です。
最前線で戦っている時間は死を間近に感じる瞬間もあり、とてもやりがいを感じているような余裕はありません。
前線から後方へと無事に帰ってきたときにはじめて大きな達成感が生まれます。
また傭兵には、軍人のような「階級」というものはありません。
しかし厳しい戦場で経験を積んでいくうちに、雇い主から実力が認められ次の仕事を依頼されたり、別の現場でリーダー役を務めたりすることも、大きなやりがいを感じます。
傭兵のつらいこと、大変なこと
死と隣り合わせの仕事
傭兵にとって最もつらいことの一つは、命が失われる瞬間を間近で見ることです。
いくら覚悟しているとはいえ、死を間近に感じればやはり恐怖感や悲しみの気持ちが沸き起こることもあります。
また傭兵は、決して稼げる仕事ではありません。
この環境はよく知られているため、お金を目的にして働く傭兵はほぼいませんが、いつ死ぬかわからないという状況の中で、苦しい生活を送らなければならないのはやはり大変で、自分が戦う理由や、傭兵の仕事に魅力を感じなくなれば、長く続けるのは難しいでしょう。
傭兵に向いている人・適性
「戦いのプロ」として覚悟を持てる人
「戦いのプロ」として戦場で活躍する傭兵は、ひとたび戦地に行けば命を失う場面を目の当たりにすることもあります。
相当な精神力を持っていなければ、この恐怖感に打ち勝つことはできません。
戦うことに対する意義を見出し、「必ず任務をまっとうする」という強い覚悟と意思を持ち続けられる人こそが、傭兵に向いているといえます。
また、戦いに関するスキルや体力はもちろんですが、さまざまな国から集まったほかの傭兵とコミュニケーションを取り任務を遂行しなくてはならないため、語学力やコミュニケーション能力は必須です。
傭兵志望動機・目指すきっかけ
戦地に関する興味・関心
現在の日本においては、たとえ自衛隊だとしても世界の戦争や紛争の前線に送られるということはほとんどありません。
そのため、戦地に関する興味・関心から「自分の力で戦地を見てみたい」「前線で自分の力を試したい」という理由で海外へと赴く人は少なくないようです。
また、自衛隊などで経験を積んだ後、「自分の力で戦争(紛争)を解決したい」「現地の人々を助けて世界平和に貢献したい」と考え傭兵になることを選ぶ人もいるようです。
傭兵の雇用形態・働き方
基本的にはフリーランスとして契約
傭兵は、基本的にはフリーランスで活動します。
戦地にいくときには海外の軍隊や民間軍事会社と契約をしますが、一定のところに所属し続ける傭兵は少なく、決められた契約期間が満了となれば戦地を後にし、帰国することになります。
そのため、日本で海外に行く資金を貯め、海外では傭兵として働き、また日本に帰国するということを繰り返す人も多くいます。
フランスの外国人部隊は、国籍を問わず入隊できることで知られていますが、訓練も待遇も非常に厳しく、脱落する人がほとんどだといわれています。
傭兵の勤務時間・休日・生活
仕事を探すために奔走する
フリーランスである傭兵は、基本的に自分で仕事を見つけなくてはなりません。
前線を離れ、あまり時間を置かずに次の雇い主を見つけて仕事に向かうこともあれば、帰国ししばらく時間を置いてから再度仕事に向かうこともあります。
仕事を探す場合は、傭兵同士のネットワークを使って探したり、以前の雇い主から再度依頼されたり、自ら希望の部隊に志願したりとさまざまな方法があります。
なかには帰国し、日本でアルバイトや副業をして、再度渡航し傭兵として働く費用を貯める人もいます。
傭兵の求人・就職状況・需要
傭兵を必要とする場所は多い
世界平和は誰もが望むところですが、残念ながらこの先も戦争や紛争が世界から消えない限り、傭兵の需要はあり続けるでしょう。
傭兵の場合は一般的な会社に就職する場合とは異なり、仕事先を見つけるのが非常に難しい職業です。
もし傭兵になりたい場合は、すでに傭兵として働いている人を見つけ、そのネットワークを利用して仕事を紹介してもらうか、自分で地道に情報を追い求め部隊の人員募集を探して応募するかなど、バイタリティーが求められるでしょう。
傭兵の転職状況・未経験採用
自衛隊からの転職が多い
日本人の傭兵は、「元自衛官」という人が少なくありません。
軍隊のない日本において、傭兵として働くための知識やスキルを身に付けるためには、自衛隊で訓練を受けるのが一番の近道です。
自衛隊も、集団生活や訓練が厳しく、脱落の多い仕事ではありますが、傭兵として活躍するためには、これを乗り切れなくては仕事にはならないでしょう。
たとえ自衛隊経験者だとしても、海外の前線で働く傭兵は数年のうちに戦死するか、自ら現場を去る人がほとんどだといわれ、未経験から傭兵を目指すのは非常に無謀であるといえます。
傭兵の現状と将来性・今後の見通し
待遇の改善は見込めない
傭兵を必要とする場所は多くあり、傭兵という仕事がなくなることはないでしょう。
近年、海外の軍隊においては女性の比率も比較的高く、後方での支援活動だけでなく、実際に武器を持ち戦闘に参加することもあります。
しかし戦地という過酷な環境においては、どうしても男性優位のため女性が仕事として続けていくのは不可能に近いといえるでしょう。
また、ほぼ無報酬という部隊も多く、待遇改善は見込めないため戦う意味を見出せるようでなければ、傭兵としてやっていくのは難しいでしょう。