冒険家と探検家の違い

「冒険」と「探検」の意味

「冒険家」と「探検家」は意味が近い言葉なだけに、しばしば同じような意味で捉えられている面もあります。

「冒険」と「探検」というそれぞれの言葉を辞書で引いてみると、以下のように書かれています。

・探検:危険を冒して、未知の地域に踏み込み、実地に調べてみること。
・冒険:危険を承知(不成功を覚悟の上)で行うこと。

上記の意味から考えていくと、探検の「検」は、「調べる」という意味で、「訪れた場所の地理、気候、文化などがどのようになっているのかを調べること」に重きが置かれています。

一方、冒険の「険」は、「けわしい」という意味で「危険とわかっていることに対するチャレンジすること」「確かでないことをあえてやってみること」に重きが置かれているといえるでしょう。

冒険は内容そのものよりも、興味関心やチャレンジ精神が強く、探検は探求心を持って観察や調査も行うという点が大きな違いであるといえるでしょう。

探検家であり、冒険家である人も

深海の探索へ出かける調査官や、地球を飛び出していく宇宙飛行士も、探検家と同義であるといわれることがあります。

たしかに、深海や宇宙というまだ謎が多い場所を調べようとする人は、探検家といってもおかしくないでしょう。

もちろん冒険家は、探検家のように未知の地域を調査することもあります。

しかし、それ以外にも気球で世界を横断したり、世界の高い山に何度も登ってみたりと、「それをする行為そのもの」を重視していることが多いです。

挑戦する冒険家にとって、「未知のものを見たい、知りたい」という気持ちは当たり前のようについてくるものです。

誰も訪れたことのない場所、よく知られていない場所を調べに出かけるということは、ときに危険を伴いますし、必ずしも成功するとは限りません。

それをわかっていながら挑戦する気持ちを持って行動する人は、探検家であり冒険家でもあるといえるでしょう。

冒険と探検の歴史

冒険とは、特定の目的や名誉・利益のためではなく何かにチャレンジすることで、かつては冒険と探検はほぼ同義でした。

探検は未知の領域に行き調査する人のことを指していたため、それらにチャレンジする冒険家も探検家もほぼ同じ意味ととらえられていました。

また、冒険家も探検家も職業として確立しておらず、両者ともスポンサーを集めたり私財を投資したりして活動していました。

しかし、科学が進みさまざまな事象が解明されるにつれて、軍事・商業・学術・旅行・宗教などに絡むものを「探検」、それ以外のものを「冒険」と大きく分けて考えられるようになりました。

近年は地球上には前人未到の地はほぼないとされ、探検家は深海や海中、ジャングルの奥地などが主なフィールドとなっています。

一方、冒険家はこうしたフィールドに限らず、航海、登山、自転車、犬ぞりなどさまざまな方法でチャレンジをしたり、廃坑や廃墟の探索、文明と接触しない人々との交流などをしたりと活動の場を広げ続けています。