探偵の仕事内容

探偵は、日常生活で発生するさまざまなトラブルを抱える人々にとって、頼れる仕事のひとつです。

本記事では、探偵の業務内容や役割、仕事の流れなどについて紹介します。

探偵の仕事とは

探偵とは、相談者となる法人・人からの依頼に基づき、さまざまな調査や警戒業務をする職業です。

探偵は、昔からミステリー小説や映画などでも数多く取り上げられていることもあって、殺人事件の調査をしたり犯人を追跡したりという華々しいイメージを持つ人が多いかもしれません。

しかし、実際の探偵業は非常に地味なもので、相談者の日常生活に密着しながら地道に業務を遂行する日々を送ります。

探偵の業務の内容

探偵は、大きく分けて以下の3種類の業務を行います。

探偵の主な業務内容
  • 調査業務
  • 仲裁・介入業務
  • 助言・護衛・手助け業務

それぞれについて、詳しく紹介します。

調査業務

調査業務は、探偵業で最も多い仕事です。

警察で対応してくれない部分や、他の業種では対応しにくい分野の仕事といえます。

探偵の調査業務
  • 伴侶や恋人の不倫調査
  • 金融や不動産関係の調査
  • 企業調査
  • 結婚相手となる人間の身の上調査
  • 会社の商店の横領や着服
  • いたずらや嫌がらせ相手の特定
  • 警察では不十分な失踪人・行方不明者の捜索

なかでも男女関係に関するトラブルや身辺調査が大半を占め、不倫や浮気の調査が約6割から7割近くを占めるともいわれるほど、探偵業界ではメジャーな依頼内容です。

相談者の要請によっては、恋人や浮気関係にある2人の間を裂くなど、具体的な介入をする場合もあります。

調査期間や調査方法などは依頼内容によりますが、金額(予算)によって左右されることがほとんどで、一般的には調査結果を相談者に伝え仕事を終えます。

仲裁・介入業務

探偵は、住民トラブルや嫌がらせなどの仲裁に携わることも少なくありません。

ただし、日本の探偵はあくまで調査業に属する民間業者のひとつであって、警察や公安関係者のような行動はとれず、扱う内容も民事関係がほとんどで、仕事の流れも依頼内容によってさまざまです。

通常の警察と同等の逮捕権限などは与えられていませんし、法律を犯すような強硬手段や実力行使は認められていないため、あくまで第三者という立場から解決を目指します。

助言・護衛・手助け業務

探偵は、債務債権関係など、金銭面でのアドバイスや信用調査の結果に基づいた助言をすることもあります。

トラブルが起こった際には、ただ解決に導くだけでなく今後そうしたことが起きないようにする手助けや法律的なアドバイスなどを行い、相談者が問題を速やかに解決できるように、コンサルティング業務をすることもあります。

また、危険に巻き込まれる可能性がある場合の付き添いや、特定の場所の警備なども行うことがあります。

探偵の役割

日本の探偵はあくまで調査業に関する民間業者のひとつであり、業務の多くは、民事に関係したものです。

つまり、警察や通常の警備会社では対応できない・してくれない分野を、個人的に合法的な探偵活動によって補うサービスといえます。

犯罪に関係するものとして、ストーカーや不審人物の調査と対策、保険金支詐欺関係の調査などを依頼されることはありますが、実際のところ、凶悪事件に関わることはほとんどありません。

そのほか、債務債権関係のアドバイス・信用調査の結果に基づいた助言をし、相談者が関わる揉め事を解決するために力を発揮する仕事もあります。

探偵は、探偵業法のほか民放や刑法、その他の特別法など幅広い分野の法律知識が求められる仕事であり、調査能力は個々の探偵によって大きく差が出ます。

なお、日本で探偵業を開業するためには公安委員会への届出が必須です。

探偵は警察とは異なり逮捕権限がなく、武器を使用することもできないため、実際にトラブルを解決する方法には限界がありますが、警察が介入できない民事事件に対応することができることが、探偵の最も大きな特徴といえます。

人が抱えるさまざまなトラブルを解決し、社会を陰から支えている存在だといえるでしょう。

探偵の勤務先の種類

探偵社に勤務する

探偵の活躍の場として最も多いのは、探偵事務所や探偵社です。

多くの探偵はこれらの会社に入り、社員あるいはアルバイトとして探偵業務に携わっています。

ただし、ひとことで探偵社といっても、その特徴や規模はまちまちで、実績豊富で長い歴史を持つ大手探偵社もあれば、零細といえる探偵社もあります。

探偵は、仕事の成果が個々の能力に左右されやすい仕事であるため、規模だけで会社の信用度が決まるわけではありません。

ただし、なかには悪質な業者も混ざっているため、就職先を探すときは各社の実態をきちんと調べることが大切です。

また、探偵は特別な資格や学歴が求められる仕事ではありませんが、探偵学校に通い、探偵業の基礎を学んでから就職先を探す人もいます。

探偵学校の中には探偵社が運営する学校もあり、こうした学校を卒業すれば、卒業後は探偵社の系列会社に就職できるケースもあるようです。

独立・開業して働く

探偵は、スキルさえあれば独立して仕事をすることができる仕事です。

開業時には公安委員会への届出が必要となりますが、ハードルはそこまで高くないため、どのような人でも探偵業をスタートするチャンスはあるといえます。

ただし、探偵は個々の能力に大きく依存する仕事であることは事実で、この業界についての知識や経験がまったくない人、あるいは経験が浅い人がいきなり独立・開業し、成功できる可能性は決して高くありません。

そのため、多くの人は探偵学校に通って知識を身につけたり、探偵社に勤めて現場を経験したりしてから独立するといわれています。

副業としてスキルを生かす

探偵は、やり方次第では1人でもできる仕事です。

そのため、独立・開業する人とは別に、他の仕事を専門にしながらも「副業」という形で、探偵の調査技術を生かして働いている人もいます。

探偵業法が施行され、探偵の社会的な信用度が徐々に高まっている現在では自分の意思次第で、探偵のスキルを発揮できるチャンスは存分にあるといえるでしょう。

探偵の仕事の流れ

探偵は、さまざまな依頼を受けますが、ここでは調査業務を行う際の仕事のおおまかな流れを紹介します。

  1. 1.相談・依頼を受ける

    ホームページなどをきっかけに、依頼者から連絡を受けます。相談内容をヒアリングして、調査に必要な日数や費用などを説明します。
  2. 2.調査開始

    最も依頼件数が多い男女関係に関する調査では、1日~数日(場合によってはそれ以上の期間)にわたって対象者の行動を追い、写真を撮影するなど記録をつけていきます。
  3. 3.報告

    調査が終わったら依頼者に報告します。どのような依頼内容であれ、金額に見合う調査結果をきちんと出し、依頼者に納得いただくことが大事になってきます。

探偵と警察の違い

探偵は、企業や人などから依頼を受けて、さまざまな問題や状況について詳しく調査したり、相談者の周辺で起こるトラブルを解決したりする仕事です。

警察とも近しい仕事のように思えますが、警察が「刑事事件」を取り扱うのに対し、探偵は、主に警察が扱わない「民事事件」を取り扱うことが、両者の大きな違いです。

私たちが日々社会生活を送るうえでは、大小さまざまなトラブルが起こりますが、それらすべてを警察に訴えることは不可能といえます。

そんなとき、警察に代わって相談者の話を聞き、トラブルの原因を調査したり、解決に導いたりすることが探偵の役割です。

事件を解決するのが警察である一方、個人的な悩みごとやトラブルを解決するのが探偵と考えると、わかりやすいでしょう。

警察官の仕事

探偵と便利屋の違い

便利屋とは、人から相談を受けて、そのさまざまな要望に応える仕事です。

たとえば「自分の代わりに店に並んでおいてほしい」「引っ越しの片付けを手伝ってほしい」「買い物に行ってほしい」など、さまざまな仕事を引き受けます。

その言葉の通り、お客さまにとって何かと便利な存在として活躍するのが便利屋です。

一方、探偵は「探偵業法」という法律によって役割が定義されており、誰でも自由に開業できる便利屋とは異なり、公安委員会に開業届けをしなければ探偵業を営むことはできません。

そのため便利屋に比べると、より専門的かつ複雑な依頼を受ける機会が多いです。

ただし「便利屋」として営業する会社の中にも、探偵業の届出をしているところはあります。

そういった場合、便利屋としてお客さまのさまざまな要望に応えることに加え、身辺調査や浮気調査など、高度な専門性や経験が求められる探偵としての業務も同時にこなしています。

便利屋の仕事

探偵の仕事内容のまとめ

探偵とは、相談者となる法人や個人からの依頼に基づき、さまざまな調査や警戒業務をする仕事です。

警察とも近しい仕事のように思えますが、警察が「刑事事件」を取り扱うのに対し、探偵は主に警察が扱えない「民事事件」を取り扱うことが、両者の大きな違いです。

最も多い調査業務から仲裁・介入業務、助言・護衛・手助け業務など、その仕事は多岐にわたります。