クレジットカード会社の現状と将来性

ネット社会で高まる需要

クレジットカードの利用者というのは、ひと昔前まではそれほど多くはありませんでした。

NHKの受信料や新聞購読料、電気ガスなどの公共料金は直接現金で支払ったり銀行振り込みにしたりするのが一般的でしたし、買い物においても商品券やギフトカード、書面で契約した上での月賦払いなどクレジットカード以外の支払い方法が行われていました。

「高額な買い物だけクレジットカードのボーナス払いや分割払いを利用する」という程度の認識でカードを利用していた人も少なくなかったのです。

しかし、時代の流れとともにその認識は大きく変化しています。

今や毎月の公共料金をクレジットカードで決済するのは珍しくありませんし、インターネットを利用したショッピングやオークション、フリマサイトにおけるクレジットカードでの決済は日常茶飯事となっている人も多いでしょう。

コンビニでちょっと買い物をしたときの少額決済でさえ、クレジットカードが利用されることもあります。

学生のうちから家族カードを渡されて利用する人もいるため、若者からお年寄りまで幅広い年代の人がカードのある生活に馴染み始めているともいえるのではないでしょうか。

今の世の中に欠かせないものとなったクレジットカードは、今後もますますその可能性を伸ばしていくことができるのは間違いありません。

激化する競争のなかで

このように、その存在感を大きく知らしめるものとなりつつある一方で、カード業界が競争が激化している現状もあります。

日本クレジット協会によると、平成27年3月時点での国内のクレジットカードの発行枚数は、2億5,890万枚です。

成人している国民一人あたり2.5枚所有している計算になるのですから、すでにこれ以上新しいクレジットカードを作る必要はないと感じている人もいるでしょう。

こうしたなか、最近では、百貨店や飲食店、銀行や交通機関などが盛んにクレジットカードを発行しており、顧客を奪うためのサービス拡充やキャンペーンに力を入れています。

「初年度の年会費ゼロ」「入会でポイント進呈」など、各社が自社のカードをメインに利用してもらうために作戦を練っているのです。

また、クレジットカードだけではなく、「SUICA」など交通機関用のICカードで支払いができる店舗が増えていますし、最近ではスマホ自体に一定の金額をチャージすることでそのままレジで決済できるようになっています。

現金以外の支払い方法の選択肢が広がりつつあるなかで、「クレジットカード所有にはこだわらない」というスタイルの人も多く、こうした人たちにいかにしてクレジットカードを活用してもらうかがカード会社にとっての重要な課題となっています。

顧客の争奪戦で粘り強く戦えるだけの柔軟な発想力や企画力、実行力が求められる業界になることでしょう。