DV被害に対応する社会福祉士

女性のさまざまな相談支援を行う社会福祉士

「婦人相談所」は、さまざまな問題を抱え、平穏な生活を送ることが難しい女性たちのセーフティネットとしての役割をもっています。

婦人相談所には多くの社会福祉士が所属し、女性に対する相談援助を行っています。

「婦人相談所」ってどんなところ?

婦人相談所は各都道府県に1か所設置され、元々、売春をおこなう可能性のある女子を保護し、更生させることを目的とした施設でした。

しかし、現在扱っている主な相談内容は、

1.配偶者や交際相手などからの暴力
2.風俗関係の仕事の悩み
3.離婚・男女問題・デートDVなどの悩み
4.家庭の不和やいざこざ・人間関係

など、女性のさまざまな悩みに関する相談支援業務行っています。

DV被害に対する支援をする「配偶者暴力相談支援センター」

昨今、女性がDV被害を受ける数が増加しています。

平成21年度に全国の婦人相談所に寄せられた相談内容の32.6%がDVによるものだったという統計もあり、今後DV防止の取組みがさらに重要視されています。

DVに対する国の取り組みとして、平成13年に「配偶者暴力防止法」の制定により、各自治体や都道府県に「配偶者暴力相談支援センター」が設置されるようになりました。

支援センターでは、主に配偶者からのDV、借金、家庭不和などによって、配偶者から身を守るために一時的な保護、その後の生活の相談支援を行っています。

婦人相談所もその役割を担う機関のひとつとして機能しており、現在、婦人相談所を含めた配偶者暴力相談支援センターの数は全国で243か所(うち市町村に設置されているもの70か所)にも上ります。

DV支援業務に携わる社会福祉士

社会福祉士は都道府県が設置する婦人相談所や、配偶者暴力相談支援センターの職員として女性のさまざまな相談を取扱っています。

社会福祉士の主な業務

・電話や相談窓口での相談業務、警察などの関係機関との連携
・女性と子どもの安全の確保と一時保護
・自立して生活するための情報提供
・転居先を夫に知られないための保護命令制度の利用法の説明、関連機関への伝達

社会福祉士として女性を守る仕事に就くには?

女性相談所や配偶者暴力相談支援センターの職員はほとんどが公務員です。そのため、女性を支援する仕事に就くためには、まず一般公務員試験を受験することが必要です。

そのうえで、採用後に女性相談所に配属されるためには、年に一度の配属希望調査の際に希望する配属先を記載するのが道筋となります。

一方、相談所などの相談窓口や電話相談を受ける職員のなかには、非常勤スタッフも多く在籍しています。

そういった非常勤スタッフは、都道府県や市区町村の臨時職員試験として募集があり、「社会福祉士」を必要資格に挙げている場合がほとんどです。

非常勤スタッフは、時間の融通がつきやすい点から、ママさん社会福祉士が多く活躍しており、柔軟な働き方ができる職種として人気があります。

女性の権利を守る女性相談所の業務。DV被害の多様化により、社会福祉士の役割がさらに重要視される分野といえるでしょう。

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