住宅メーカーの現状と将来性

住宅メーカーの現状

現状の住宅メーカー業界は、比較的良好な事業環境が継続しています。

そのおもな理由は、マンション価格の上昇です。

近年は、最寄り駅まで徒歩圏内で、近くにスーパーなどの商業施設もあって生活に便利なマンションが人気を集めており、首都圏を中心としてマンション価格の上昇が続いています。

人気エリアのマンション価格が上昇した結果、郊外の戸建て住宅のほうが相対的に割安となり、マンションデベロッパーから住宅メーカーへと、顧客が流れている状況です。

このため、住宅メーカーも、当面は好調な業績が続くでしょう。

住宅メーカーの需要

上述の通り、戸建て住宅の需要は堅調ですので、住宅メーカー各社は求人活動に非常に積極的です。

大手ハウスメーカーは、毎年数百名単位の大量採用を実施していますし、新卒採用だけでなく、キャリア採用や中途採用も通年で実施しています。

とくに営業職の募集人数は非常に多く、未経験者でも十分に採用されるチャンスがあります。

ただし、営業職の場合は、成績に応じて給料が支払われる「歩合給」の割合が高くなっている企業もありますので、注意する必要があるでしょう。

3大都市圏などの人口が集中しているエリアは比較的成約しやすいですが、地方は新規の住宅需要が限られ、契約を取るのに苦心するかもしれません。

住宅メーカーの将来性

中長期的にみれば、地方だけでなく、日本全国ほぼすべての地域で、これから人口が減少していく見通しです。

世帯数でみても、減少の一途をたどっていくことが予測されており、現状でもすでに、総世帯数より住宅数のほうが上回っている「家余り」の状況です。

独身世帯を対象としたワンルームマンションなどの需要はまだ底堅いと思われますが、家族向けの戸建住宅の需要は、これからどんどん落ち込んでいくことは間違いないでしょう。

つまり、住宅メーカーの将来性は、このままでは非常に厳しいといえます。

こうした国内市場の低迷を見越して、大手各社はすでに海外進出を加速させています。

業界トップの積水ハウスはオーストラリアや中国で、大和ハウスはアメリカや東南アジアで、都市開発を手掛けています。

海外で事業展開できるほどの資本をもたない中小以下の企業は、先細っていく市場環境を考慮すれば、生き残っていくことはかなり厳しいかもしれません。

住宅メーカー社員の今後の活躍の場

住宅メーカー社員の今後の活躍の場としては、ひとつは上で述べた「海外市場」、もうひとつは「非住宅分野」です。

たとえば、今後さらに高齢者が増加していくことを見越して、介護サービスを自社で手掛けようという動きが見られます。

住宅メーカーが介護サービスを手掛ければ、自社で高齢者専用施設を建てたり、自社物件を高齢者用にリフォームするなど、本業との相乗効果も期待できます。

同じように、科学技術分野の研究開発に注力し、二酸化炭素から水素をつくりだして、水素発電で家庭の消費電力をまかなうという「光合成ハウス」を研究している企業もあります。

これからの住宅メーカー社員は、「ものづくりの総合企業」の社員として、より幅広い活躍が求められるでしょう。