生命保険会社の現状と将来性

国内市場は縮小傾向に

今、日本の生命保険市場は大きな転換期を迎えようとしています。

もともと日本の生命保険市場は、人口の増加や経済の成長などによって、米国に次ぐ「世界第2位の生命保険大国」といわれるまでに成長していましたが、1996年をピークに国内のそれは縮小傾向が続いています。

その背景としては、時代の流れとともに専業主婦世帯が減少する一方で共働き世帯や単身世帯が増加していること、また少子高齢化や平均寿命が伸びていることなどによって、死亡リスクよりも生存リスクの意識の高まりがあると考えられています。

こうしたなか、生命保険会社では人々の保険に対するニーズの多様化に応じるため、本来の「生命保険」の意味合いであった死亡保障(死亡による遺族の生活費等の備え)のみならず、医療保障(病気や怪我による手術・入院費用など)や老後保障(老後の生活に対する備え)などにまで保障領域を広げ、柔軟な商品開発や顧客に合う提案に力を入れることで生き残りをかけています。

大手は海外展開の動きが活発に

今後も高齢化がさらに進んでいくなか、先に述べた通り、国内生命保険市場における将来的な拡大は見込みづらい状況です。

そのようななか、近年の生命保険業界では大手を中心に海外へ活路を見いだす動きが加速しています。

たとえば、2015年には第一生命や明治安田生命など大手による海外同業企業の買収が続き、話題を集めています。

一方、国内における再編・集約はほとんど進んでいない状況で、2016年11月現在「一般社団法人 生命保険協会」に加盟する生命保険会社はいまだ41社存在しています。

他業界のように再編が進まない理由としては、多くの生命保険会社がとる「相互会社」という企業形態にあるといわれますが、こうした状況が続けば、大手のように海外展開ができない中小規模の生命保険会社は厳しい状況に追い込まれるのではないかと考えられています。