建築士と建築家の違い

建築士とは? 建築家とは?

諸外国は別として、日本において「建築士」と「建築家」は別の意味で用いられることが多いです。

「建築士」とは、一級建築士や二級建築士といった国家資格を取得して国土交通省に登録し、その仕事についている人のことをいいます。

一方、「建築家」とは定義があいまいで、どちらかというと意匠的な部分で、芸術家的であることをしめすために自称している方が多く使っているようです。

そのため、資格や制度として保証されているものではなく、自称でもなることができることから、建築士資格を持っていないものが「建築家」を名乗ることは法律上のグレーゾーンであるとの指摘もあります(建築士でないものが建築士のような名称を用いることを禁止する建築士法に抵触する可能性があるとのことです)。

建築士と建築家の違いは?

建築士資格を所有しない、いわゆる無資格建築家を除けば、建築士は意匠・構造・設備のいずれも対象に比較的広範囲に仕事をおこなうのに対し、建築家は意匠面に特化し、なおかつ芸術性を主にアピールする方が多い傾向にあります。

ただし、そもそも建築家の定義があいまいですし、自称すれば建築家になることができる現状からすると、意匠面の設計・監理業務を主な仕事としている方にとっては、さほどの差はないといえるでしょう。

社団法人日本建築家協会における「建築家」の定義

厳密に資格とは呼べないまでも、日本で唯一「建築家」を定義しているのが社団法人日本建築家協会です。この正会員になると、同協会より「建築家」と呼ばれるのですが、それには以下のいずれかの要件を満たす必要があります。

1.建築家資格制度規則及び建築家資格制度に関する細則により建築家認定評議会により登録建築家として認定され、登録した者。
2.一級建築士の免許取得後3年以上設計監理の業務を行った者。
3.一級建築士試験の受験資格を得た後、設計監理の実務について5年以上の経歴を有する者。
4.外国の建築家資格を有する者。
5.建築構造、建築設備、建築積算、都市計画等の専門家で、実務の経歴が10年以上の経歴を有する者。
6.技術士の資格を有する者。
7.インテリアプランナーで、資格取得後5年以上の実務の経歴を有する者。
8.官公庁、公社、公団、教育、研究機関などに在籍し、設計監理業務に携わっている者若しくは携わり得る者又は携わっていた者。
9.教育・研究機関で8年以上建築に関する専門分野の業務に携わり、或いは建築に関する評論、著作を公表し建築家職能に対する理解が深いと認められた者。