「建設機械施工技士」とは

建設機械施工技士_画像

建設現場で各種建築機械を用いて工事を行う際に、現場の責任者として施工管理に携わる。

建設機械施工技士は、建設現場において各種建築機械を用いて工事を行う際に施工管理に携わる仕事です。

おもに建設会社において、各種建設機械を使った施工計画の作成や管理を行ったり、工程管理、品質管理、安全管理などに携わっていきます。

建設機械施工管理技士になるには、実務経験を積んで建設機械施工技士の国家試験の受験資格を満たしたのち、試験に合格する必要があります。

年収は400万円~500万円程度がボリュームゾーンといわれますが、経験やスキルがある人ほど高く評価されやすく、よりよい収入を得ることが可能です。

建設機械は多くの工事現場で使われているため、つねに一定の需要が見込まれる仕事であり、重機オペレーターとして建設業界で働く人にとっても、さらなるステップアップにつながる資格といえるでしょう。

コンピュータ制御による新しい建設機械も出ているため、それらに対応できる若い人材の活躍も期待されています。

「建設機械施工技士」の仕事紹介

建設機械施工技士の仕事内容

建設機械を使った工事を監督する

建設機械施工技士は、建設現場で働く技術者である「施工管理技士」という国家資格のうちの一つであり、各種建築機械を使った工事の施工管理を行う職業です。

建設現場で用いられる機械は、ブルドーザーやショベルカーなど、大掛かりな重機から小型のものまでさまざまです。

これらを使って一定規模以上の工事を行う際に、施工計画の作成や、工程管理、品質管理、安全管理などを行うことが建設機械施工管理技士の仕事です。

なお、同資格は建設機械を動かすための免許ではなく、現場の責任者として施工の監督役を務めたり、主任技術者として施工管理を行うことが目的です。

公道や建設現場で重機を操縦する場合は、それぞれの機械によって「車両系建設機械運転者」や「不整地運搬車運転者」などの資格が別途必要になります。

建設機械施工技士の就職先・活躍の場

土木関係の建設会社がおもな就職先

建設機械施工技士の就職先は、各種土木工事や建設工事を手掛ける建設業界の会社です。

それらの企業では、同じ施工管理技士の一つである「土木施工管理技士」も働いていることがありますが、土木工事にはたいてい重機が使用されるため、建設機械施工技士と一部業務が重複しています。

建設機械施工技士のほうが、受験資格を得るための実務経験年数が短いこと、その代わり行える工事の幅がやや限定されることが、土木施工管理技士との違いとして挙げられます。

建設機械施工技士の1日

日中は現場で、夕方は事務所で働くことが多い

建設機械施工技士は、機械を操縦する技術者の安全を守ることが重要な役割であり、それらを用いて工事が行われている間は、基本的に現場に常駐することになります。

このため、事務作業を行える時間は夕方以降になるケースが多いようです。

8:00 出社
作業服に着替え、朝礼や体操を行います。

9:00 現場監督
工事現場に移動し、計画通りに作業が進んでいるかチェックしつつ見回ります。

12:00 休憩

13:00 現場監督
現場巡回を再開し、事故が起こらないよう見守ります。

15:00 機械整備
調子の悪い重機を点検し、直せそうであれば修理します。

16:00 デスクワーク
事務所に戻り、報告書などを作成します。

18:00 帰社

建設機械施工技士になるには

建設会社で経験を積みながら合格を目指す

建設機械施工技士になるには、国土交通大臣指定機関が実施する建設機械施工技士の国家試験を受験し、合格する必要があります。

受験資格として実務経験が求められることから、まずは建設会社などに就職し、重機オペレーターや技術者として勤務することが第一歩です。

なお、資格は「1級」と「2級」に分かれており、2級よりも1級のほうがより幅広い業務に携わることが可能です。

必要な実務年数も1級のほうが長くなっていますので、まずは2級を取得してキャリアを積んだ後、1級資格にチャレンジする流れが一般的です。

建設機械施工技士の学校・学費

関係する分野を学ぶほうが近道

建設機械施工技士試験に学歴要件は定められておらず、一定年数の実務経験さえ積めば、誰でも受験することができます。

ただし、大学、短大・高専、高校・専門学校の順に、学歴が高いほど必要な実務経験年数は短くなります。

加えて、機械や土木、森林などの「指定学科」を出ていると、同じ学歴でも受験に必要な実務年数はさらに短縮されます。

このため、少しでも早く建設機械施工技士として活躍したいのであれば、指定学科へ進学することが望ましいでしょう。

建設機械施工技士の資格・試験の難易度

筆記試験対策が合否を分ける

建設機械施工技士試験では、1級・2級ともに学科試験と実地試験が実施され、学科試験を突破した人だけが実地試験に進める2段階選抜となっています。

合格率は、1級の学科が40%前後、実地が90%程度で、2級は学科が60%前後、実地が90%程度です。

実地試験前には講習が実施されますので、実地試験対策は特段不要である一方、筆記試験にはしっかりとした準備が必要です。

働きながらまとまった勉強時間を確保することは容易でないため、通信講座を受講したり、講習会に参加したりして、効率的に学習することが望ましいでしょう。

建設機械施工技士の給料・年収

保有資格の分給料は高め

建設機械施工技士の給料は、年収400万円~500万円前後となっています。

資格を取得するためには、建設機械オペレーターなどとして一定の実務経験を積む必要があるため、一般の技術者より給料が高めに設定されていることがほとんどで、資格手当が付く場合もあります。

ベテランとして責任あるポジションを任せられるようになると、年収800万円前後となる人もいるようです。

より高収入を目指すなら、2級に加えて1級の資格を取得し、手掛けられる業務範囲を拡げるとよいでしょう。

建設機械施工技士のやりがい、楽しさ

大型重機を専門的に取り扱える楽しさ

建設機械施工技士は、建設現場で用いられる大型機械の取扱いに関するプロフェッショナルです。

ブルドーザーやロードローラー、パワーショベルなどの重機に日常的に触れられる点が魅力であり、それらが好きな人にとっては非常に楽しい職場環境といえます。

また、ある程度の規模の工事には重機の使用が必要不可欠ですので、手掛けられる工事の幅が広いことも建設機械施工技士のメリットであり、さまざまな現場で活躍することができるでしょう。

建設機械施工技士のつらいこと、大変なこと

機械の扱い方や関連資格など、必要な勉強量が多い

建設機械は大小さまざまに数多くの種類があり、それぞれの設計や操作方法、安全に使用するための注意点など、勉強しなければならない内容が多いことが、建設機械施工技士の大変な点です。

とくに若手のうちは、それぞれの重機を運転するための免許など、現場で必要になる資格を次々と取得することになるため、試験勉強に追われるようです。

また、近年では建設機械のコンピュータ化が進んでおり、習得しなければならない知識の難易度は上昇傾向にあります。

建設機械施工技士に向いている人・適性

建設現場全体を見渡せる視野の広い人

建設機械施工技士は、重機などを操縦する技術者たちが安全に作業を進められるよう、工事の計画を立てたり的確な指示を出したりして、予定通りに工事を完了まで導くことが役割です。

機械などの専門知識はもちろんですが、どの重機とどの重機を組み合わせればいいか、あるいはどのタイミングで使用すればいいかといった、工事現場全体を俯瞰で見渡せる能力も必要です。

正しい判断を下すための広い視野がある人は、監督者である建設機械施工技士に向いているでしょう。

建設機械施工技士志望動機・目指すきっかけ

建設機械の好きな人が多い

建設機械施工技士は、土木や機械などの専門分野を学んだ人が、知識を仕事に生かしたいと志望するケースもあれば、現場で働く重機オペレーターがステップアップとして志望する場合もあります。

たとえば高校や中学を卒業してすぐ建設業界で働いている人でも、3年ないし6年の実務経験があれば2級の受験資格が得られますので、真面目に働けば資格取得は十分に可能です。

志望者に共通しているのは、ブルドーザーなどの重機が好きという気持ちであり、運転免許など関連する複数の資格取得に励むためにも、建設機械に興味があることは非常に重要です。

建設機械施工技士の雇用形態・働き方

保有資格に合わせて徐々にステップアップしていく

試験を受けるには実務経験が求められるため、まずは工事現場で重機を操縦するオペレーターなどとしてキャリアをスタートさせることになります。

条件を満たしていきなり1級を受験することも可能ですが、2級資格を取得して段階的にキャリアアップしていくことが一般的です。

2級では、6種類ある資格に合わせて個々の機械に関する施工管理にあたりますが、1級を取得すると工事全体を統括できるようになり、各技術者を指導する立場になります。

現場オペレーター、主任技術者、監督者と、キャリアに応じて担うべき役割が変わっていくことが、建設機械施工技士の働き方の特徴です。

建設機械施工技士の勤務時間・休日・生活

勤務時間は担当する現場に左右されやすい

建設機械施工技士の勤務時間は、勤務先によって多少異なりますが、工事現場を監督する立場上、工事の作業時間に合わせて8:00~17:00くらいとやや朝が早くなるケースが一般的です。

休日についても、基本的に現場作業は土曜日も行われるため、日曜日のみが固定の休日であるところが多いようです。

ただし、工事の進捗状況によっては、さらに朝早くから現場に入らなければならなかったり、深夜までデスクワークに追われたり、あるいは休日出勤することも少なくないようです。

建設機械施工技士の求人・就職状況・需要

有資格者を求める企業は多い

近年は、大型商業施設など、多数の重機を用いる大規模工事が増加していることもあって、各建設会社は建設機械施工技士の採用に積極的で、数多くの求人情報が見つけられるでしょう。

今後についても、一部の軽微な工事を除けば、ほとんどの現場で多かれ少なかれ建設機械が用いられるため、建設機械施工技士は時代に関係なく一定の需要がある安定した職業といえます。

建設業界の技術者全体にいえることですが、有資格者は就職時において非常に有利です。

建設機械施工技士の転職状況・未経験採用

キャリアアップのために転職する人もいる

建設機械施工技士は、同じ会社で長く働き続ける人がいる一方、より良い給料や待遇などを求めて転職する人も少なくありません。

大規模建設ラッシュが続いている一方で、実務経験が必要なこともあって有資格者の供給量は需要に追いついておらず、資格さえあれば転職することは困難ではないでしょう。

また、業界全体で慢性的な人手不足に陥っているため、業務未経験であっても熱意さえあれば採用するという企業も少なくありません。

ただ、慣れない仕事に追われながら、必要な知識を一から身につけていくことには相当の苦労が伴いますので、覚悟をもって就職することが望まれます。

建設機械施工技士の現状と将来性・今後の見通し

現場における機械の作業効率化は今後も進む

建設現場においてもすさまじいスピードで機械化が進んでおり、重機などを管理する建設機械施工技士の重要性はますます高まっています。

時代に関係なく、つねに一定の需要が見込まれる職業であり、重機オペレーターとして建設業界で働く人にとっても、さらなるステップアップにつながる有用な資格といえるでしょう。

また、近年ではコンピュータ制御による新しい建設機械の開発も相次いでおり、それらに対応できる若い人材の活躍が期待されます。