女性でもマンション管理人になれる? 結婚後の生活は?

女性のマンション管理人の現状

マンション管理人のおもな仕事は、建物内の掃除や設備点検、外訪者の受付、共用スペースの鍵の授受などであり、とくに体力や筋力が求められるわけではありません。

しかし、マンション管理人として実際に働いている人をみると、女性よりも男性のほうがかなり多い印象です。

これは、マンション管理人が常駐を前提とした仕事であり、家事や育児、介護といった家庭の事情で休まなければならないことが多い女性は、採用時に敬遠されがちであることが影響しています。

マンション管理人は基本的に1物件につき1人しかおらず、欠勤した場合は代役を用意しなければなりませんので、管理会社からすると、「できる限り休む可能性の低い人材を採用したい」という意向があるようです。

ただ、そうした事情さえクリアできるなら、つまり毎日まず間違いなく働けるなら、女性でもマンション管理人として採用される可能性は十二分にあります。

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女性のマンション管理人の強み・弱み

マンション管理人として仕事がうまくいくかどうかは、いかに住人と良好な関係を築けるかにかかっています。

住人とコミュニケーションを取るうえでは、女性ならではのあたたかみや優しさ、柔和さなどが非常に役立つでしょう。

とくに老人や子どもなどの入居者に対しては、女性のほうが警戒されにくく、親近感をもってもらいやすいかもしれません。

反対に、女性のマンション管理人の弱みとしては、トラブルなどが発生した際に、住人に強く出にくいという点が挙げられます。

たとえば、共用部で野良猫に餌をあげている住民や、ゴミ出しルールを守らない住民がいる場合など、管理人が入居者に対応しなければならないシーンは頻繁にあります。

そうした際、女性がやんわり注意したくらいでは言うことを聞かない人もいますし、逆恨みのように威圧的に出てくる人もいます。

ときには「暴力を振るわれるかもしれない」という恐怖を感じるなど、女性管理人では対処できない状況に遭遇することもあるかもしれません。

結婚後の働き方

マンション管理人は日勤の仕事であり、基本的に早出や夜勤などのシフトはありません。

管理規約によって勤務時間も明確に決まっていますので、ほとんど残業することもなく、緊急事態でもない限りは定時で上がることができます。

体力的な負担もさほど大きくありませんので、仕事終わりに料理や洗濯などの家事をこなすことも、そこまで大変はないでしょう。

このため、マンション管理人は、結婚後についても独身時代と同じように、フルタイムで働くことが可能です。

休日についても、平日のみの出勤となっている職場がほとんどで、土日祝日は休みですので、どこかへ出かけるなど、配偶者と過ごす予定も立てやすいでしょう。

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マンション管理人は子育てしながら働ける?

マンション管理人の仕事と子育てを両立させることは、きわめて困難といわざるをえません。

マンション管理人の雇用形態は、契約社員や派遣社員、パートなどの非正規雇用が大半となっています。

このため、企業にもよりますが、出産休暇や育児休暇といった正社員用の福利厚生制度は、まず利用できないとみておくべきです。

出産する数ヶ月前には退職しなければなりませんし、子どもがある程度大きくなるまでは、復職することも難しいでしょう。

ただ、例外的に、夫婦ともに管理物件に居住する「住み込み」で働くなら、自宅がそのまま職場となりますので、育児しながら働くことも不可能ではないかもしれません。

マンション管理人は女性が一生働ける仕事?

マンション管理人は、何歳になっても働ける点が大きな魅力であり、60歳や70歳で現役で働いている管理人もたくさんいます。

とくに、定年退職した後、セカンドキャリアとして配偶者がマンション管理人となり、それをサポートする「補助管理人」として活躍している女性が目立ちます。

現役世代については、マンション管理人のほとんどが非正規雇用である関係上、出産や育児などでキャリアを中断しなければならない期間が発生するかもしれません。

しかし、ブランクが大きく影響する仕事でもありませんので、子育てが終わってから復職することも十分に可能です。

むしろ、年齢を重ねてシニアになってからこそが、この仕事の真骨頂です。

それまでの人生で培ってきた経験や、主婦や母としての家事スキルが、マンション管理人の仕事に大いに役に立つはずです。

若い頃からずっと働くというよりは、晩年にかたよった仕事ではあるものの、「長く働ける」という意味においては、マンション管理人は女性が一生働ける仕事といえるでしょう。