商社マンへ転職するには? 中途採用はある?

商社マンへの転職状況は?

商社への転職難易度

総合商社には、新卒で採用した人材を長期間にわたってじっくり育てていくという文化のある企業が多く、また社員の離職率も低いため、業界全体として、中途採用に積極的とはいえません。

ただし、近年は各社がさまざまな業界への投資事業に注力している影響から、人材の多様性が求められるようになっており、一昔前と比べれば中途採用数は増加傾向にあります。

それでも、新卒と比較すると採用人数は非常に少なく、従業員数千人規模の大手でも年間数名~10名前後、最も中途採用に積極的な三井物産であっても30名程度です。

さらに、新卒市場と同様、転職市場においても商社の人気は非常に高く、多くの志望者が集まりますので、総合商社の中途採用倍率はおよそ100倍といわれています。

また、転職者のレベルも非常に高く、監査法人に勤めていた公認会計士や、外資系金融機関の証券マン、トヨタなどの大手企業出身者などがいるようです。

転職を成功させるには

商社の採用人数やスタンスは各社ごとに差がありますが、また募集方法についても、通年で募集している企業もあれば、年に1度、4月頃のエントリーに限定している企業もあります。

さらに、自社のホームページに求人状況を掲示している企業もあれば、一般への公開は一切なく、エージェント経由のみの企業もあります。

そうした情報を個人で漏れなく集めることは困難ですので、商社への転職を考えるなら、商社の求人が豊富な転職エージェントを利用することをおすすめします。

とくにリクルートエージェントは最大手のエージェントであり、商社の求人も1000件以上保有しています。

面接対策など、専任の担当者による手厚いサポートを受けることができるうえ、無理に転職を強要されることもありませんので、まずは気軽に相談してみるとよいでしょう。

商社マンへの転職の志望動機で多いものは?

商社へ転職する志望動機としては、自分が今いる企業と商社との差に言及したものが目立ちます。

たとえば、同じ投資事業を行う企業としては投資銀行などがありますが、商社はアドバイスするだけでなく、自らがリスクを取って主体的に事業運営に携わるという点に違いがあり、そこに惹かれる人もいます。

同じように、グローバルビジネスを標ぼうしている企業は数多くありますが、商社のように大半の社員が実際に海外で活躍できる企業はまれであり、真のグローバル企業で働きたいという人もいます。

また、商社マンはほかの業界よりも上昇志向の強い人が多いとされており、優秀な人たちと切磋琢磨しながら自分自身を成長させたいと商社に転職してくる人もいます。

そのほかにも、手掛ける事業規模の大きさや、エネルギーや食料品といった、私たちの生活に必要不可欠なものを扱うビジネス、あるいは給料などの待遇面の差に魅力を感じるケースもあるようです。

商社マンの志望動機と例文・面接で気をつけるべきことは?

未経験・社会人から商社マンになるには

商社への転職競争はきわめて熾烈ですので、業界未経験・社会人から商社マンになるなら、前職においてどれだけのスキルを身につけられたのかが重要なポイントになります。

新卒採用者とは異なり、中途採用者には、各業務のスペシャリストとなることが求められる傾向にあります。

このため、商社マンに必要なスキルは数多くありますが、複数のスキルを広く浅く身につけるよりも、ひとつの業界に精通したり、特定の外国語をきわめたりするほうが、面接官から評価されやすいでしょう。

とくに、ありとあらゆる商品を取り扱う関係上、多様な人材が求められる総合商社の場合は、前職の業種や業界がなんであれ、それを突き詰めれば、ほかの転職希望者との差別化につながります。

商社業界経験者と争って、未経験から100倍を超える狭き門を突破するなら、一芸に秀でることで、他者とは明確に異なる自分だけの「売り」をつくることが必要といえるでしょう。

商社マンへの転職に必要な資格・有利な資格

商社への転職に有利な資格としては、まずTOEICが挙げられます。

とくに総合商社へ転職するならほぼ必須であり、最低でも700点以上、できればビジネスで通用するレベルとされている800点以上であることが望ましいでしょう。

英語以外にも、中国語、ロシア語、フランス語、スペイン語など、志望する企業の取引先が多い国の言語を習得していれば、強力なアピール材料になります。

また、商社マンには会計・金融知識も求められますので、簿記検定やファイナンシャルプランナー資格があれば有効です。

ただし、どちらの資格についても3級程度では大して実務で役に立ちませんので、少なくとも2級以上の取得を目指す必要があるでしょう。

商社マンになるためにあるとよい資格は? TOEICはどれくらい必要?

商社マンへの転職に役立つ職務経験は?

商社の業務範囲は広く、とくに総合商社では多様なサービスを提供していますので、さまざまな職務経験が役に立つ可能性があります。

営業経験はもちろん、記帳作業や会系処理などの経理経験、契約書作成やリーガルチェックなどの法務経験、通関手続きなどの貿易実務経験などが代表的なものとして挙げられます。

そのほかにも、商社と関連の深い物流業界でのキャリアや、積荷の破損や配送遅延を補償する保険や、為替・デリバティブなどを扱う関係上、金融業界でのキャリアが評価されるケースもあります。

さらに、商社マンは仕入先、販売先、協力会社など、数多くの人間を巻き込みながら、大きなプロジェクトを指揮していかなければなりませんので、マネジメント経験があれば有利となるでしょう。

商社マンへの転職面接で気をつけるべきことは?

商社マンは、多くの人と関わる関係上、「人間性」が重視される傾向にあります。

面接においては、ひとつのトピックスについてさまざまな角度から質問され、性格や適性、ものごとに対する姿勢、考え方などが見定められます。

とくに転職者については、どのような考えに基づいて新卒時に前職を選び、そして一度は選んだ職をなぜ辞めることになったのか、根掘り葉掘り尋ねられることを覚悟しておくべきです。

その際、回答の内容が曖昧だったり、いくつかの答えが矛盾していたりすると、さらに厳しくつっこまれることになりますので、事前にできる限り綿密に準備しておくべきです。

一人での対策が困難な場合は、家族や友人などを頼り、模擬面接を繰り返すとよいでしょう。

商社マンに転職可能な年齢は何歳くらいまで?

商社マンに必要な知識やスキルは幅広く、一人前の商社マンになるには長い年月がかかります。

このため、学生時代や前職において、どれほどの資格やスキルを身につけているかにもよりますが、未経験から転職できるのはおおむね第二新卒としてみなされる20代中盤までです。

20代後半以降から転職するなら、商社業務に関連した営業などのキャリアや、ビジネスレベルの語学力など、即戦力となれるなんらかの経験・スキルが必要になるでしょう。

30代後半になってしまうと、即戦力としてのスキルに加えて、マネジメント能力も求められるようになるため、転職のハードルは一気に上がります。

未経験から商社マンに転職する際の志望動機

社会人経験などを通して、商社マンの仕事についてある程度は知っているつもりでも、商社機能は幅広く、また複雑であるため、外部から実情を正確に掴むことは非常に困難です。

また、商社の転職倍率を考えれば、誰にでもあてはまるような浅い志望動機や、ネット上に公開されているようなよくある志望動機では、ほかの希望者との競争に勝つことはできません。

未経験からでも、的外れなものにならないよう、しっかりとした志望動機にするためには、さまざまな人脈を駆使して現役商社マンとアポイントを取り、「生の情報」を仕入れるところから始めるべきです。

十分に業務内容を理解したうえで、自身の過去の経験や考え方、前職との比較などを踏まえて志望動機を練れば、上述したような厳しい面接にも耐えられる、説得力のある内容になるでしょう。

情報源は多いに越したことはありませんので、現職に就いている間に、できる限りコネクションを拡げて、詳細な情報収集に努めることが望ましいでしょう。