【2022年版】医療系の職業の年収・給料一覧(全28種)

医療系の仕事の年収を、勤務先の企業規模別に一覧にまとめました。

医療系職業の仕事内容や国家資格の有無も併せてまとめています。

医療系の仕事を目指す方はぜひ、参考にしてみてください。





医療系の年収一覧と年収の傾向

✅医療系の職業の平均年収一覧(企業規模別)

企業規模 10人以上 10~99人 100~999人 1,000人以上
医師 1378万円 2164万円 1711万円 1104万円
歯科医師 787万円 815万円 734万円 760万円
獣医師 592万円 509万円 700万円 1114万円
薬剤師 581万円 586万円 572万円 584万円
保健師 481万円 510万円 437万円 518万円
助産師 554万円 580万円 545万円 543万円
看護師 499万円 440万円 483万円 541万円
准看護師 407万円 402万円 408万円 419万円
診療放射線技師 547万円 555万円 522万円 576万円
臨床検査技師 496万円 449万円 463万円 544万円
その他の保健医療サービス職業従事者
歯科助手、動物看護士など)
323万円 317万円 340万円 344万円
歯科衛生士 387万円 376万円 396万円 443万円
歯科技工士 427万円 401万円 520万円 576万円
その他の保健医療従事者
臨床工学技士あん摩マッサージ指圧師鍼灸師柔道整復師など)
423万円 386万円 408万円 509万円
理学療法士作業療法士言語聴覚士視能訓練士など 427万円 414万円 419万円 463万円
介護支援専門員(ケアマネージャー) 410万円 411万円 410万円 406万円
その他の社会福祉専門職業従事者
生活相談員ソーシャルワーカーなど)
404万円 397万円 403万円 426万円
介護職員(医療・福祉施設等) 353万円 329万円 360万円 376万円
訪問介護従事者(ホームヘルパー 364万円 361万円 368万円 364万円

厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査」より作成

医療関係の職業および心理・福祉・リハビリ系の職業の年収を勤務先の企業規模別に一覧表にしました。

医療関係の職業の年収について、全体の傾向としては一般の会社員と同じように、企業規模が大きくなるほど平均年収が上がるといえます。

ただし、例外的に以下の職業の場合は、所属する企業規模が10~99人と小さい方が年収が高いことがわかります。

✅勤務先の規模の大きさが小さい方が年収が高い医療系職業

  • 医師
  • 歯科医師
  • 薬剤師
  • 助産師

特に医師は企業規模が大きな勤務先ほど平均年齢・平均年収が下がる傾向にあります。

100人以上の規模の企業で働く医師は勤務医、10人~99人の規模の企業で働く医師は開業医が多いためと考えられます。

一方で、医師と一緒に働くことの多い、看護師・准看護師は規模の大きな企業ほど平均年収が上がります。

看護師は大規模な病院では夜勤があり、手当がつくことで年収が上がりやすい傾向にあります。

医療系の仕事の一覧と詳細

医療系関係の職業について「名前は知っているけれど、どんな仕事か具体的にはよくわからない」という方も多いのではないでしょうか。

ここからは医療関係の職業の概要についてご紹介していきます。

知りたい職業名をクリックしてください。(下にスクロールします)

職業名 平均年収 月給 ボーナス
医師 1378万円 105万円 118万円
歯科医師 787万円 58万円 86万円
獣医師 592万円 43万円 82万円
薬剤師 581万円 40万円 96万円
保健師 481万円 32万円 92万円
助産師 554万円 39万円 89万円
看護師 499万円 34万円 85万円
准看護師 407万円 29万円 63万円
診療放射線技師 547万円 37万円 100万円
臨床検査技師 496万円 34万円 91万円
歯科助手 323万円 24万円 33万円
動物看護士 323万円 24万円 33万円
歯科衛生士 387万円 28万円 52万円
歯科技工士 427万円 31万円 51万円
臨床工学技士 423万円 30万円 64万円
あん摩マッサージ指圧師 423万円 30万円 64万円
鍼灸師 423万円 30万円 64万円
柔道整復師 423万円 30万円 64万円
理学療法士 427万円 30万円 71万円
作業療法士 427万円 30万円 71万円
言語聴覚士 427万円 30万円 71万円
視能訓練士 427万円 30万円 71万円
介護支援専門員(ケアマネージャー) 410万円 29万円 65万円
生活相談員 404万円 28万円 70万円
ソーシャルワーカー 404万円 28万円 70万円
介護職員 353万円 25万円 52万円
生活支援員 353万円 25万円 52万円
訪問介護従事者(ホームヘルパー) 364万円 27万円 43万円

※企業規模10人以上の平均年収・平均年齢を表示
厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査」より作成

医療関係の仕事と年収1.医師

医師の仕事には大きく分けると、患者さんを治療する「臨床医」と基礎医学を研究する「研究医」があります。

臨床医には、病院に勤務する「勤務医」と、自ら医院を経営する「開業医」に分けることができ、開業医の方が年収が高い傾向にあります。

医師は最も年収の高い職業の一つです。

ただし、医師になるまでには6年間医学部で学び、国家資格に合格してさらに2年間の研修を経る必要があります。

医学部に通う学費がかかることや、医師として働けるようになるまでに時間がかかること、人の命を預かる責任の大きな仕事をしていること、という理由で、年収が高いといえます。

初期研修医の間は年収が300万円~400万円と言われており、経験を積み開業医になるなどして年収が上がるのには時間がかかります。

【2022年版】医師の年収・給料はどれくらい? 初任給やボーナス、統計データも解説

医療関係の仕事と年収2.歯科医師

歯科医師は虫歯や歯周病治療、ホワイトニングなど口腔全般を診察・治療します。

歯科医師になるには歯学部で6年間学び、国家資格を取る必要があります。

歯科医師の年収は、医師と同じく高水準と言われることが多いですが、近年は歯科医院が非常に増え、都市部を中心に競争が厳しくなっているのが現状です。

独立・開業して軌道にのれば年収1000万円以上が見込めますが、経営の手腕も必要になってきます。

勤務医として安定して働くことを選ぶ歯科医師も増えてきています。

【2022年版】歯科医師(歯医者)の年収・給料はどれくらい? 初任給やボーナス、統計データも解説

医療関係の仕事と年収3.獣医師

獣医師はペットや家畜の診察・治療や病気の予防、食肉の安全検査、動物園での診療などを行います。

獣医師になるには、獣医学部で6年学び、国家資格を取得する必要があり難易度・学費とも高いです。

獣医師の年収は、勤務先によってかなり幅があります。

駆け出しの獣医師が動物病院で働く場合、年収は300~350万円ほどで決して高くはありません。

動物園の獣医師として働く公務員であれば年収400~450万円、製薬会社など民間企業では600~800万円が平均年収となるようです。

獣医師として独立開業すると診療の値段を自由に決められる「自由診療」となり、人気の動物病院を経営できれば、年収数千万円ということも可能です。

【2022年版】獣医師の年収・給料はどれくらい? 初任給やボーナス、統計データも解説

医療関係の仕事と年収4.薬剤師

薬剤師の仕事は、処方箋にしたがって医薬品を調合したり、薬の副作用や飲むタイミングを患者さんに説明することです。

薬剤師になるには、大学で6年間学び、薬剤師国家試験に合格する必要があります。

薬剤師になるまでは専門の勉強が必要で学費も比較的高くなりますが、その分、就職後は給与が比較的高く、安定しています。

大手ドラッグストアや大手薬局などに就職すると、平均年収は20代で400万円以上が見込めます。

アルバイト、パート勤務をする人も多く、専門知識が必要なため時給2000円前後と他の医療系職種よりも高い傾向です。

【2022年版】薬剤師の年収・給料はどれくらい? 初任給やボーナス、統計データも解説

医療関係の仕事と年収5.保健師

保健師の仕事は、企業や学校、保健所などに勤務して病気の予防や健康増進のサポートを行うことです。健康診断や予防注射、検診などの業務に携わります。

他の医療系の仕事は「治療」ですが、保健師の仕事は「予防」である点が特徴です。

保健師になるには、まず看護師資格を取得した後、「保健師国家試験」に合格する必要があります。

保健師は自治体の機関に勤務する場合は公務員、民間企業に勤務する場合は会社員になるので、人によって年収はまちまちになります。

いずれの職場でも、保健師は国家資格を持つ専門職なので一般事務職よりも年収が高く設定されています。

【2022年版】保健師の給料・年収はどれくらい? 初任給やボーナス、統計データも解説

医療関係の仕事と年収6.助産師

助産師の仕事は出産前後の女性を心身の面でサポートすること。

助産行為は医師と助産師にのみ許可されており、正常な経過の自然分娩は助産師のみで出産を行うことができます。

助産師になるには、看護師資格を取得した後さらに1年、養成機関で学び国家試験に合格する必要があります。

資格取得に時間がかかることから、看護師よりもやや高めの平均年収となっており、助産院を開業するなど独立する道もあります。

一方で、出産は時間が読みにくく長時間でハードな仕事になってしまう面もあります。

【2022年版】助産師の給料・年収はどれくらい? 初任給やボーナス、統計データも解説

医療関係の仕事と年収7.看護師

看護師の仕事は医師の診療の補助や患者さんのケアです。

血圧などの測定や注射・採血、入院患者さんの食事やベッドメーキングなど、仕事は多岐にわたります。

看護師になるには、看護師養成課程のある学校で3~4年学び、国家資格に合格する必要があります。

看護師の年収は、勤務先によって大きく差があります。

大学病院などでは夜勤手当や特殊業務手当や危険手当などがあり、平均年収は500~550万円ほどになります。

一方、街の診療所やクリニックなどでは夜勤や休日勤務がないため手当がつかず、平均年収は350〜400万円ほどです。

【2022年版】看護師の年収・給料はどれくらい? 初任給やボーナス、統計データも解説

医療関係の仕事と年収8.准看護師

看護師が国家資格であるのに対して、准看護師は都道府県知事が認定する免許で、医師や看護師の指示に基づいて業務を行います。

看護師と准看護師は仕事内容はほぼ同じですが、年収は看護師よりもやや低くなり、大手病院の中には看護師でなければ応募できない求人もあります。

ただ、医療系の仕事の中でも看護師は人手不足なので准看護師も需要は高いです。

年収を上げたり、転職先の選択肢を増やしたい、という人は准看護師から看護師へのキャリアアップを目指すと良いでしょう。

医療関係の仕事と年収9.診療放射線技師

診療放射線技師の仕事は、医師の指導のもとで放射線を用いた検査や治療を行うことです。

放射線を扱うのは危険を伴うため、診療放射線技師と医師・歯科医師だけが認められています。

診療放射線技師になるには、専門課程のある大学や専門学校で3年学び、国家試験に合格する必要があります。

放射線作業手当や資格手当がつくため、看護師や臨床検査技師などと比較して平均年収が約50万円高くなっています。

勤務先の規模が大きくなるほど、平均年収が上がる傾向にあります。

【2022年版】診療放射線検査技師の年収・給料はどれくらい? 初任給やボーナス、統計データも解説

医療関係の仕事と年収10.臨床検査技師

臨床検査技師の仕事は、病院や保健所で病気の診断・治療のための検査を行うこと。

心電図や脳波、血液、尿などを検査してデータを分析します。

臨床検査技師になるには養成課程のある学校で3年学び、国家試験に合格する必要があります。

臨床検査技師の年収は、公務員、民間企業、大規模な病院、臨床検査センターなど勤務先によってまちまちです。また、パートやアルバイトなどで働く人もいます。

勤務先によっては夜勤や当直などがあり、手当が上乗せされます。

景気に左右されにくく一定の需要のある職業なので、長く働くことで確実な昇給が期待できる、安定した仕事といえます。

【2022年版】臨床検査技師の年収・給料はどれくらい? 初任給やボーナス、統計データも解説

医療関係の仕事と年収11.歯科助手

歯科助手の仕事は、歯科医院での受付やカルテ整理、治療の補佐など歯科医師や歯科衛生士のサポートをすることです。

歯科衛生士と異なり、資格は必須ではなく患者の口の中に手を入れることは認められていません。

歯科助手の年収は、300万円前後と他の医療系の仕事に比べると低くなっています。

年収、福利厚生の待遇は働くクリニックによってまちまちです。

少しずつ経験を積んでスキルを磨き、経験者として転職することで年収が上がりやすくなります。

歯科助手をしながら歯科衛生士の資格取得を目指す人もいます。

【2022年版】歯科助手の給料・年収はどれくらい? 初任給やボーナス、統計データも解説

医療関係の仕事と年収12.動物看護士

動物看護士は動物病院で獣医師をサポートする仕事です。

国家資格は不要ですが、民間資格である「動物看護職」を取得している人も多いです。

動物看護士の年収は、規模の大きな動物病院ほど若干上がる傾向がある一方、年齢が上がっても年収はあまり変わりません。

動物看護士が働く動物病院は、個人経営の動物病院の場合も多く社会保険の制度が整っていないことも。

年収だけではなく、健康保険料や年金などの負担や仕事のハードさを考えると、動物看護士の待遇は決して良いとは言えないのが現状です。

一方で多くの動物看護士が、好きな動物に毎日触れ合えること、傷ついた動物を救うことができることに大きなやりがいを持って仕事に取り組んでいます。

【2022年版】動物看護師の給料・年収はどれくらい? 初任給やボーナス、統計データも解説

医療関係の仕事と年収13.歯科衛生士

歯科衛生士の仕事は、歯科医師の治療補助や、歯石・歯垢を取り除いたり、歯磨きの指導などを行うことです。

歯科衛生士になるには、専門の学校で学び国家試験に合格する必要があります。

歯科衛生士の年収の特徴は、年齢が上がっても給与がそれほど上がっていかないことです。

勤務先が小規模な歯科医院になることが多く、個人で国民健康保険に入ることもある場合もある一方で、産休や育休の制度が整っていることもあるなどクリニックによって差があります。

アルバイトやパート派遣といった働き方をする人も多く、専門知識が必要であることから時給1300円~2000円と一般の事務職よりも時給が高い傾向にあります、

【2022年版】歯科衛生士の年収・給料はどれくらい? 初任給やボーナス、統計データも解説

医療関係の仕事と年収14.歯科技工士

歯科技工士の仕事は、入れ歯や矯正器具、マウスピースといった口の中に装着するものを作ることで、職人的な緻密さが求められます。

歯科技工士の7割は歯科技工所で勤務しています。

歯科技工士は国家資格を持って働きますが、看護師など他の医療系の職業に比べると、特に20代のうちは年収が低くなっています。

年齢が上がるにつれて技術力が上がり年収も上がっていく職業ですが、その前に離職してしまう人も多いです。

一方で、独立・開業して事業が軌道に乗ると、大きな収入を得ることができる職業でもあります。

【2022年版】歯科技工士の年収・給料はどれくらい? 初任給やボーナス、統計データも解説

医療関係の仕事と年収15.臨床工学技士

臨床工学技士の仕事は、医師の指示のもと「人工心肺装置」「人工透析装置」「人工透析装置」などの医療機器を操作・保守点検することです。

臨床工学技士になるには、専門の養成課程がある学校で3年以上学び、国家試験に合格する必要があります。

臨床工学技士の年収は勤務先によってまちまちです。

大規模な病院から街のクリニック、公務員や医療機器メーカーに勤務する人もいます。

透析クリニックでは高収入が得やすいようです。

残業や当直、オンコールの有無によって給料の差が出やすい仕事です。

【2022年版】臨床工学技士の給料・年収はどれくらい? 初任給やボーナス、統計データも解説

医療関係の仕事と年収16.あん摩マッサージ指圧師

あん摩マッサージ指圧師は、東洋医学に基づいて基本的に器具を用いず手技を用いてコリや痛みを和らげます。

整体師」や「セラピスト」とは異なり、国家資格が必要です。

あん摩マッサージ指圧師の平均年収は423万円で一般的な会社員と同じ程度です。

病院など大規模な施設で働く場合には育休などの福利厚生が整っていることが多い一方で、小規模な治療院で勤務すると社会保険が整っていないこともあります。

独立して個人で治療院を経営する人もいて、治療院が成功すれば年収は青天井です。

医師や歯科医師とは異なり、機材が不要で狭いスペースでも開業できるとあって独立を目指す人も多い職業です。

【2022年版】あん摩マッサージ指圧師の年収・給料はどれくらい? 初任給やボーナス、統計データも解説

医療関係の仕事と年収17.鍼灸師

鍼灸師は「はり」や「きゅう」を使って、肩こりや神経痛などを和らげる仕事で、国家資格が必要です。

鍼灸師の平均年収は423万円。新人の間は修行期間とみなされて無給であることも。

仕事ぶりが認められて昇給していくと年収も上がっていきます。固定給のこともあれば、歩合制のこともあります。

たくさんの患者さんから指名される人気の鍼灸師になれば、高い年収を得ることも可能です。

さらに年収を上げたい場合は、独立開業したり、チェーン店の店長になったりと経営者としての資質も必要になってきます。

【2022年版】鍼灸師の給料・年収はどれくらい? 初任給やボーナス、統計データも解説

医療関係の仕事と年収18.柔道整復師

柔道整復師の仕事は、柔術と呼ばれる東洋医学の考え方に基づいて打撲や骨折などの治療を専門に行うことで、国家資格が必要です。

平均年収は423万円ですが、個人の技術や治療院を経営しているか否かなど、人によって大きく収入が異なります。

大手企業の経営する整骨院などでは、ボーナスが出たりや福利厚生が充実していることもある一方で、個人経営の治療院などでは社会保険が整っていないこともあります。

歩合制の給与体系のことも多く、経験と実績次第では年収600~700万円まで目指すこともできます。また、スポーツトレーナーと兼任している人もいます。

独立・開業も可能な職業ですが、整骨院の競争が厳しくなっていると言われていて成功するのは簡単ではありません。

【2022年版】柔道整復師の給料・年収はどれくらい? 初任給やボーナス、統計データも解説

医療関係の仕事と年収19.理学療法士

理学療法士の仕事は、身体機能が低下している人の「歩く・座る・食べる」といった基本的な機能を回復させるリハビリテーションを行うことです。

専門の養成課程で3年以上学び、国家試験に合格する必要があります。

理学療法士・作業療法士の平均年収は427万円ほどで、年齢が上がるにつれて年収が上がる傾向にあり、55~59歳の年収は575万円となっています。

一般的な仕事と異なり、理学療法士は大卒かどうかといった学歴によって年収の差がつくことはあまりなく、経験年数によって給与が上がっていく年功序列型の給与体系になっています。

理学療法士の約6割が病院に勤務しています。公立病院は初任給は私立病院を下回ることが多い一方で、昇給率は私立よりも高い傾向があります。

病院やクリニックといった医療施設に勤務する理学療法士の年収は350~450万円ほど、一方で介護施設勤務だと年収400~550万円が相場です。

【2022年版】理学療法士の年収・給料はどれくらい? 初任給やボーナス、統計データも解説

医療関係の仕事と年収20.作業療法士

作業療法士の仕事は、食事やトイレ、着替え、料理といった、日常生活に必要な身体機能を回復させるリハビリテーションを行うことです。

作業療法士になるには、専門の養成課程で3年以上学んで国家資格を取得する必要があります。

理学療法士・作業療法士の平均年収は427万円で、看護師などよりも年収は低いですが、各種手当や育休などの福利厚生が整っていることが多い他、夜勤がなく他の医療職に比べてワークライフバランスがとりやすいという面もあります。

病院などの医療施設よりも介護施設勤務の方が年収が高い傾向があります。

介護業界は仕事が厳しいというイメージが強く、人手不足になっていることもあって待遇を良くしている施設が多いためです。

【2022年版】作業療法士の年収・給料はどれくらい? 初任給やボーナス、統計データも解説

医療関係の仕事と年収21.言語聴覚士

言語聴覚士の仕事は、「言語能力」や「聴覚能力」を回復させるリハビリテーションを行うことです。リハビリの専門職である理学療法士や作業療法士、医師など他の医療職との連携して仕事をします。

専門の大学や短大、専門学校で3年以上学などして国家試験に合格する必要があります。

言語聴覚士の年収は、理学療法士や作業療法士と比べるとわずかながら低くなっているようです。

言語聴覚士は1997年に制定された、比較的新しい国家資格のために20代~40代の若手が中心であることも理由です。

ただし、資格を持つ人がまだ少ないために地域や勤務先によってはより待遇で勤務している人もいますし、今後キャリアを重ねる人が増えるにつれて平均年収は他の医療食と同じ程度まで上がっていくと予想されます。

【2022年版】言語聴覚士の給料・年収はどれくらい? 初任給やボーナス、統計データも解説

医療関係の仕事と年収22.視能訓練士

視能訓練士の仕事は、医師の指示のもと目に関する検査や機能の回復の訓練を行うこと。国家資格の職業です。

視能訓練士の年収は、勤務先の規模によってあまり変化がありません。

他の医療系の仕事と異なり、夜勤や当直がないので手当が少なくなりますが、その分不規則な生活にならず働きやすいのが特徴です。

勤務先としては大規模な病院から個人経営のクリニックまでまちまちで、公務員として働く人もいます。

【2022年版】視能訓練士の給料・年収はどれくらい? 初任給やボーナス、統計データも解説

医療関係の仕事と年収23.介護支援専門員(ケアマネジャー)

ケアマネジャー(正式名は介護支援専門員)の仕事は、要介護認定を受けた本人や家族と面談してどのような介護が必要かといった計画をまとめた「ケアプラン」を作成することです。

ケアマネジャーになるには、一定期間の実務経験を積んで都道府県が実施する試験に合格する必要があります。

年収の特徴は、勤務先の規模の大きさや年齢が上がってもそれほど年収は変わらないことです。

自宅で生活する人を担当する「居宅ケアマネジャー」は夜勤がなく、年収は低くなる傾向にあります。

「施設ケアマネジャー」と呼ばれる特別養護老人ホームなどの施設で暮らす人を対象にしたケアマネジャーは、介護スタッフを兼任していて夜勤手当がつくことも。

独立して開業するケアマネジャーもいて、一人30件担当して、年収は400万円程度になります。

【2022年版】ケアマネジャーの年収・給料はどれくらい? 初任給やボーナス、統計データも解説

医療関係の仕事と年収24.生活相談員

生活相談員の仕事は、介護施設において相談や契約業務、主治医やケアマネジャー・介護職員との調整などの窓口業務全般を行うことです。

一般的には「社会福祉士」「精神保健福祉士」「社会福祉主事任用資格」のいずれかの資格を求められます。

生活相談員の平均年収は404万円で、年齢が上がってもあまり変化がない一方で、事業規模の大きな勤務先に勤める人の方が年収が若干高い傾向にあります。

生活相談員はケアマネジャーと兼任していることもあり、その場合は職務手当が加算されます。基本的には日勤ですが、夜勤のある場合は手当が付き、年収が上がります。

施設の運営母体が社会福祉法人の方が、民間企業よりも年収面で待遇が良いことが多いのも特徴です。

【2022年版】生活相談員の給料・年収はどれくらい? 初任給やボーナス、統計データも解説

医療関係の仕事と年収25.ソーシャルワーカー

ソーシャルワーカーは、多くが「社会福祉士」や「精神保健福祉士」の国家資格を持ち、病気や障害を抱える人や高齢者およびその家族に、日常生活の支援を行う専門職です。

ソーシャルワーカーの平均年収は404万円で、勤務先の規模が大きくなるほど年収が高い傾向にあります。

短大卒か大卒かなど学歴によって基本給に差が出るため、同じ年代であっても年収に開きがあります。

ソーシャルワーカーを採用する自治体が増えてきており、採用されれば地方公務員として安定した年収を期待できるほか、「専門職」として一般的な事務職よりも給与が高くなる場合もあります。

病院で働く「医療ソーシャルワーカー」も多いですが、看護師・医師といった医療職と比べると年収は低くなってしまうのが現実です。

【2022年版】ソーシャルワーカーの年収・給料はどれくらい? 初任給やボーナス、統計データも解説

医療関係の仕事と年収26.介護職員

介護職員の仕事は、特別養護老人ホームなどの施設に勤務して、高齢者や身体障がい者のサポートを行うことです。

必須の資格はありませんが、「介護職員初任者研修」や「介護福祉士」といった資格取得をすることでキャリアアップにつながります。

介護職員の平均年収は353万円ほどで、需要が増えているにも関らず全体として低いのが現状です。

年齢が上がっても年収にそれほど変化がなく、勤務先の規模が大きくなるほど若干年収が高くなる傾向があります。

介護職員の需要は今後も高止まりで、介護の専門知識を持った人材は貴重ですから、仕事に困ることはないでしょう。

夜勤のある施設で働いたり、難易度の高い資格を取得することで手当が上乗せされる施設も。

経験を積み資格を取るなどして、待遇の良い施設に転職することで年収を上げやすくなります。

介護職員の仕事内容・なり方・年収・資格などを解説

医療関係の仕事と年収27.生活支援員

生活支援員は、日常生活にサポートが必要な高齢者や障がい者に人向けに、日常生活や就労の支援からレクリエーション活動の指導まで幅広い仕事があり、勤務する施設によって仕事内容は様々です。

必須の資格はなく、未経験歓迎の求人もありますが、大学などで福祉や介護を学び、社会福祉士や精神保健福祉士、社会福祉主事任用資格を取得する方が近道です。

生活支援員の平均年収は353万円ほどで、介護職員と兼任して夜勤をすると夜勤手当が出るため年収は高くなりやすいです。

生活支援員の年収の特徴は、年齢が上がってもそれほど年収が上がらないこと、勤務先の規模が上がると若干年収が上がることです。

管理職になることで10,000円~30,000円ほどの手当てが上乗せされることもあります。

したがって、生活支援員として年収を上げるのであれば、夜勤のある施設に勤務したり、スキルアップをして待遇の良い事業所に転職するなどして管理職を目指していくのが良いでしょう。

生活支援員の仕事内容・なり方・年収・資格などを解説

医療関係の仕事と年収28.訪問看護従事者(ホームヘルパー)

ホームヘルパーという名前が一般的に使われていますが、正式名称は「訪問看護従事者」です。

高齢者や障害を抱える人の日常生活をサポートする仕事です。

平均年収は364万円で、年収の特徴としては勤務先の規模や年齢によってあまり差が見られないことがあげられます。

ホームヘルパーの仕事はアルバイト・パートで募集されることが多く、身体介護を担当する場合は時給1,800~2,500円、生活援助では1,300円~1,600円ほどです。夜勤があると1回あたり3,000~5,000円ほど手当が付きます。

訪問介護事業所(ヘルパーステーション)では夜勤がなく、施設で働くよりも年収が低くなる傾向があります。

一方で、高齢者施設や病院は安定した年収が得やすく、夜勤もあるため年収の面では訪問介護に比べると高くなりやすいでしょう。

また、ケアマネジャーなどの資格を取ることで年収が上がる場合もあります。

【2022年版】ホームヘルパーの年収・給料はどれくらい? 初任給やボーナス、統計データも解説

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医療系の職業の同分野での年収比較

医療系の仕事には看護師と准看護師、歯科衛生士と歯科助手など分野の近い職業があります。

同分野の職業別の年収を比較しました。

看護師、保健師、助産師、准看護師の年収比較

医療系 年収比較 看護系 助産師 看護師 保健師 准看護師
看護師系の資格の平均年収を比較すると、高い順に助産師→看護師→保健師→准看護師となっています。

保健師・助産師は看護師資格を取得した後に、さらに国家試験に合格する必要があります。

助産師は看護師よりもやや高めの年収となっている一方、保健師は自治体など夜勤のない勤務先を選ぶ人も多いために手当がつかず、看護師よりもやや低い年収となっています。

准看護師は国家資格ではなく、医師や看護師の指示に基づいて業務を行うことから、平均年収は看護師系の資格の中では低くなっています。

診療放射線技師、臨床検査技師、臨床工学技士の年収比較

医療系 年収比較 診療放射線技師 臨床検査技師 臨床工学技士

おもに医師の指導のもとで、検査や治療、機器操作を行う仕事の年収を比較しました。

診療放射線技師は、扱い方を間違えると人体に危険のある放射線を扱う仕事であるため、放射線作業手当や資格手当がつきます。

臨床検査技師・臨床工学技士は夜勤やオンコールの有無などによって人によって年収がまちまちです。

歯科医師、歯科衛生士、歯科助手、歯科技工士の年収比較

医療系 年収比較 歯科医師 歯科衛生士 歯科助手 歯科技工士

歯科関連の職業の年収をまとめました。

最も年収の高い歯科医師は自分でクリニックを経営し、歯科衛生士や歯科助手を雇用する立場にあります。

歯科衛生士・歯科技工士は国家資格ですが、歯科助手は資格は必要ありません。

その分、歯科助手は年収は伸びにくくなっているといえます。

医療系の職業の年収まとめ

医療系の職業と一口に言っても、医師や看護師など多くの人がイメージする職業から、理学療法士、作業療法士など医師と連携して患者のリハビリの仕事を行う仕事や、介護に携わる職業まで幅広いです。

年収の面においても、医師や歯科医師など高年収といわれる職業、ホームヘルパーなどアルバイト・パートとして働く人が多い職業など、医療系の中でも年収に大きく差があります。

国家資格が必要になる仕事は比較的、年収が高くなりやすく夜勤がある場合はさらに手当が付きます。

年収だけではなくワークライフバランスも考慮して、どの医療系職業を目指すのかを決めると良いでしょう。

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