【2021年版】薬剤師の年収・給料はどれくらい? 初任給やボーナス、統計データも解説

薬剤師の平均年収・給料の統計データ

薬剤師は専門性が高い職種であることから、比較的よい収入となっています。

大手の薬局や医療機関、ドラッグストアに就職した場合、20代のうちから平均年収400万円以上が見込め、薬剤師全体の平均年収はおよそ500万円~600万円になります。

経験を積んだり、役職についたりすることで年収600万円以上を得るのも難しくありません。

とくに地方では薬剤師が不足しているところもあり、都市部以上によい給料・待遇で働ける可能性があります。

アルバイト・パートなど時給制で働く人の給与水準も、他の職種と比べて高めです。

薬剤師の平均年収・月収・ボーナス

賃金構造基本統計調査

厚生労働省の令和2年度賃金構造基本統計調査によれば、薬剤師の平均年収は41.2歳で565万円ほどとなっています。

・平均年齢: 41.2歳
・勤続年数: 8.5年
・労働時間/月: 162時間/月
・超過労働: 8時間/月
・月額給与: 394,200円
・年間賞与: 920,900円
・平均年収: 5,651,300円

出典:厚生労働省「令和2年度 賃金構造基本統計調査」
※平均年収は、きまって支給する現金給与額×12ヶ月+年間賞与その他特別給与額にて計算。
※本統計はサンプル数が少ないため、必ずしも実態を反映しているとは限りません。

求人サービス各社の統計データ

職業・出典 平均年収 年収詳細
薬剤師
(Indeed)
5,116,768円 時給1,953円
日給 24,335円
月給362,276円
薬剤師
(求人ボックス)
503万円 平均時給
アルバイト・パート:1,976円
派遣社員:1,755円
薬剤師
(転職会議)
534万円 20代前半:436万円
20代後半:476万円
30代:533万円
40代以上:578万円
最高:1300万円
最低:240万円
薬剤師
(DODA)
525万円 男性:590万円
女性:474万円
20代:452万円
30代:533万円
40代:594万円
50代~643万円
生涯賃金:2億7825万円

上記の表から、薬剤師の平均年収は500万円~550万円ほどがボリュームゾーンであると推定されます。

日本人の平均年収に比較するとやや高水準であり、20代のうちから年収400万円以上が見込めるでしょう。

アルバイト・パートや派遣社員の時給も高めであり、時給2,000円以上となるケースが多いことがわかります。

薬剤師の手取りの平均月収・年収・ボーナスは

「令和2年度 賃金構造基本統計調査」では、薬剤師の平均年収は約565万円、ボーナスは約92万円と発表されています。

この場合、手取りの年収は440万円~450万円程度となるでしょう。

年収からボーナスを除いた月収は40万円ほどで、手取りにすると32万円前後になると推定されます。

薬剤師は専門職としての優位性もあり、若いうちから比較的よい収入が望めると考えておいてよさそうです。

薬剤師の初任給はどれくらい?

薬剤師の初任給は勤務先によって異なり、20万円~30万円ほどと幅があります。

最も高水準なのは大手企業が経営するドラッグストアで、25万円~30万円以上になる場合もあります。

大手の調剤薬局も比較的初任給は高めですが、調剤薬局よりもドラッグストアのほうが役職が上がりやすく、それにともなって昇給もしやすいといわれています。

製薬会社は企業の規模や学歴次第ですが、初任給22万円~30万円ほどが一般的です。

病院は、大規模な病院であれば製薬会社と同じくらいの初任給は望めるものの、小さな病院ではあまり高くない場合があります。

薬剤師の勤務先の年齢別の年収(令和2年度)

令和2年賃金構造基本統計調査によると、薬剤師は年齢の上昇にしたがって、年収も上がっています。最も年収が高い世代は、65~69歳の696万円です。

全年代の平均年収は565万円となっています。

薬剤師の勤務先の規模別の年収(令和2年度)

薬剤師の統計上の平均年収は、10〜99人の事業所に勤務する人が最も高く610万円となっています。100〜999人の事業所の平均年収は568万円、1,000人以上は540万円、10人以上は平均565万円となります。

賃金構造基本統計調査より作成。本統計は調査の母数が少ないため、必ずしも実態を反映していない可能性があります。

薬剤師の福利厚生の特徴は?

大手企業が運営する調剤薬局や規模の大きな医療機関で働く場合、手厚い福利厚生が用意されていることが多いです。

ワークライフバランスを重視できる休暇制度や、各種社会保険完備、健康診断や予防接種の補助制度、財形貯蓄制度などがあります。

また、薬剤師は女性が多く活躍していることから、育児や介護のための休業制度や各種支援制度も手厚いです。

仕事を続けながら家庭生活も大事にできる、働きやすい職場環境づくりに取り組んでいる企業が増えています。

薬剤師の給料・年収の特徴

薬剤師の給料が高めとなる理由

薬剤師は、大学で薬学の専門的な勉強をし、国家資格を取得した人しか就くことのできない職業です。

仕事内容は非常に専門性が高く、医療現場を支える責任重大な仕事でもあることから、収入は比較的高水準です。

規模の大きな薬局や病院に就職すると、新人の平均年収がおよそ400万円で、全体の平均年収ではおよそ520万円になります。

店長やマネージャークラスになると、さらに年収はアップします。

また、製薬会社で開発系や薬事担当などの仕事に携わる薬剤師もいます。

製薬会社も平均給料は他業種より高めで、経験や実力次第で年収800~1000万円を超えることも可能です。

薬剤師の場合、給料がずば抜けていいというよりも、その安定性に魅力を感じている人も多いようです。

医薬品はコンスタントに売れるものであるため、一般企業のように売り上げに給料が大きく左右されづらく、生涯を通して安定した収入を得ることができます。

地方のほうが給料が高いケースも

一般に、地方よりも都市部のほうが平均年収は高めとなっています。

しかし薬剤師の場合、豊富な人材がいる都市部に比べ、地方によっては深刻な人手不足となっており、都市部以上に好待遇での求人が出されることがあります。

少しでも高い収入を望みつつ働く場所を問わないようであれば、地方の求人を探してみるのもよいでしょう。

ドラッグストアや調剤薬局は転勤がある場合も

大手企業が運営するドラッグストアや調剤薬局は、全国展開をしているところが多いです。

店舗勤務をする薬剤師の採用は、「転居をともなう全国転勤OKの人」と「エリア限定で働きたい人」に分けて行われるケースが目立ち、たいていは前者のほうが給料が高めに設定されています。

地方の地域密着型企業でも、一定のエリア内での頻繁な異動が行われることがあります。

店舗で働く薬剤師のよい給料や待遇の裏には、こうした事情が含まれている場合がありますから、事前に確認しておきましょう。

薬剤師の勤務先別の給料・年収

薬局

薬剤師の勤務先のうち、最も多いのが薬局です。

厚生労働省「平成30年(2018年)医師・歯科医師・薬剤師統計の概況」によれば、薬局に従事する薬剤師は全体の58.0%となっています。

大手企業が経営する全国規模の薬局が多くあり、平均年収は500万円以上を安定して見込めます。

医療機関(病院・診療所)

前述の調査結果では、病院・診療所といった医療施設で働く薬剤師の割合は19.3%で、薬局に次いで多い数字です。

医療機関は規模の大小によって収入に差が出やすいとされ、大規模な医療機関だと薬局と同水準の収入が見込めますが、小さな診療所では400万円台にとどまる場合があるようです。

医薬品関連企業(ドラッグストアなど)

ドラッグストアなど、医薬品関係企業に勤務する薬剤師は13.3%です。

ドラッグストアの薬剤師も高めの収入になりやすく、大手企業では平均年収500万円~600万円以上が見込めるでしょう。

店長やマネージャーなど管理者になると大きく昇給し、各種手当などもついて年収1000万円近くになるケースがあります。

薬剤師が所属する代表的な企業の年収

会社名 平均年収 平均年齢
ウエルシアホールディングス株式会社 831万円 58.3歳
株式会社アインホールディングス 655万円 44.5歳
日本調剤株式会社 537万円 34.8歳

出典:2020年現在(各社有価証券報告書より)

ウエルシアホールディングス株式会社の平均年収

ウエルシアホールディングス株式会社は、2019年度ドラッグストア売上高ランキング1位です。

平均年齢が50代と高い分、平均年収も831万円と高水準です。

調剤薬局を備えた店舗展開に力を入れており、ウエルシア薬局のほか複数のグループ企業を運営、日本全国と海外にも店舗を構えています。

株式会社アインホールディングスの平均年収

株式会社アインホールディングスは、2019年調剤薬局売上高第1位の企業です。

2020年4月期末で全国に1,151店舗を展開し、女性向けにコスメやファッションを扱う店舗の出店も進んでいます。

平均年収は655万円となっており、業界内でも高水準です。

日本調剤株式会社の平均年収

日本調剤株式会社は、2019年調剤薬局売上高が第2位の企業です。

2020年9月1日時点で667店舗展開しており、ジェネリック医薬品の普及や在宅訪問での服薬指導にも力を入れています。

平均年収が537万円で、他のトップ企業よりも平均年齢が若めなのが特徴です。

薬剤師の正社員以外の給料・年収

派遣社員

派遣社員として働く薬剤師の時給は、2,000円~3,000円程度がボリュームゾーンとされ、派遣として働ける職種のなかでは高時給といえます。

この背景には、薬剤師が国家資格を持つ専門職であることが挙げられます。

とくに地方の一部地域では薬剤師の人手不足が深刻であり、都市部以上に高時給で採用されることもあります。

ただし実際の給料・待遇は派遣会社によってまちまちですから、派遣として働く場合は、どの派遣会社に登録するか事前によく調べたほうがよいでしょう。

アルバイト・パート

薬剤師はパート・アルバイトとしての働き口も多く出ています。

パート・アルバイトの給料も、一般的な事務などの仕事に比べると高く設定されていることが多く、時給1,500円〜2,500円ほどからのスタートとなる場合も珍しくありません。

もともとフルタイムの薬剤師として働いていた人が、結婚・出産などを機に、時間的な自由度が高いアルバイト・パートの形に働き方を変えることがあります。

独立・開業

薬剤師資格を取得した人が、薬局を独立・開業するケースもまれに見られます。

しかし個人での薬局経営で利益を出すのは簡単ではなく、結局、雇われの薬剤師のほうが安定して稼げると廃業するケースもあるようです。

今後は、国の医療費削減の動きによってさらに経営が厳しくなる可能性も指摘されています。

もし独立・開業をするのなら綿密な経営計画が必要になるでしょう。

薬剤師の働き方の種類・雇用形態

薬剤師が収入を上げるためには?

薬剤師が安定的に収入を上げる方法として、大手企業へ就職して長く働き、管理職への昇進を目指していく道があります。

薬剤師はそもそも平均給料が高めですし、役職につくことで基本給が大きくアップしたり、役職手当がついたりします。

大手企業は待遇もよいですから、順調にキャリアアップすれば年収1000万円を実現するのは決して無理な話ではありません。

独立・開業の選択肢もありますが、個人での薬局経営は競争も厳しく、利益を出しづらい業態であることから、思うような収入が手に入らないケースもあります。

また一時期はある程度の利益が出ても、国の制度が変更になるなどで経営がうまくいかなくなる可能性もあります。

安定性と、そこそこ高い収入を望むのであれば、やはり大手企業でキャリアを積むのが最良といえそうです。