医師の給料・年収

医師の平均年収・給料の統計データ

医師の給料・年収は、さまざまな職業のなかでも最も高い水準にあるといわれます。

しかし、一人前の医師になるまでには多額の資金(医学部の学費等)や、時間(医学部在学から研修期間も含む)がかかるため、誰でもすぐ、簡単に高収入が得られるわけではありません。

研修期間を終えて独り立ちすると収入は大きく上がりはじめ、年収1000万円以上を得る人が増えます。

安定を求めて規模の大きな大学病院や総合病院に勤める人がいる一方、独立・開業をして自分のクリニックをみずから経営し、さらなる収入アップを目指すことも可能です。

医師の平均年収・月収・ボーナス

賃金構造基本統計調査

医師の平均年収_2019

厚生労働省の令和元年度賃金構造基本統計調査によると、医師の平均年収は、40.7歳で1,169万円ほどとなっています。

・平均年齢:40.7歳
・勤続年数:5.2年
・労働時間:156時間/月
・超過労働:15時間/月
・月額給与:910,000円
・年間賞与:772,300円
・平均年収:11,692,300円

また、男女別で見ると、男性は女性よりも平均年収が200万円以上高くなっています。

しかし女性医師でも平均年収が1000万円を超えることを考えると、やはり医師は他の職種と比べてずいぶんと高収入であることがわかります。

出典:厚生労働省「令和元年度 賃金構造基本統計調査」
※平均年収は、きまって支給する現金給与額×12ヶ月+年間賞与その他特別給与額にて計算。
※本統計はサンプル数が少ないため、必ずしも実態を反映しているとは限りません。

求人サービス各社の統計データ

職業・出典 平均年収 年収詳細
医師
(Indeed)
982万円 時給 3,286円
日給 2.5万円
月給 49.4万円
医師
(転職ステーション)
882万円
医師
(転職会議)
726万円 20代前半:749万円
20代後半:429万円
30代:672万円
40代以上:1058万円
最高:1800万円
最低:280万円

各社のデータを見ていくと、医師の平均年収は700万円~1000万円ほどとなっています。

厚生労働省の調査結果よりは低めですが、勤務先やキャリアによって収入に大きな差が出てくるため、経験を積めば1000万円以上の年収を得るのは難しくありません。

転職会議の調査にて20代前半の年収が異様に高額になっているのは、たまたま調査対象者の収入が高かったものと考えられます。

全体としては年齢が上がるほど昇給し、40代を超えると役職が上がったり独立・開業をする人が増え、年収1000万円以上になる人も多いようです。

医師の手取りの平均月収・年収・ボーナスは

医師の収入は高水準でありつつも、人によって大きく異なります。

ある程度のキャリアを積んでいくと年収1000万円を超える人が多いですが、日本では年収が高い人ほど所得税の割合が大きくなります。

年収1500万円の常勤勤務医の場合、手取りは1040万円前後になると想定され、実際の手取り額は3分の2ほどになります。

ボーナスの支給額や手当の充実度などは勤務先によって異なります。

開業医になれば、売上から経費を引いた額が基本的にはすべて自分の手元に入ってきますが、高額な初期投資をしている場合など、開業後の数年間はまったく余裕のある生活にはならない可能性もあります。

医師の初任給はどれくらい?

医師の場合、新人であっても医師国家資格を取得して現場に出るわけですが、最初は「研修医」の身分からのスタートです。

研修医時代はあまり給料がよくないといわれることもありますが、実際には、1年目の初期研修医としての年収は300万円~400万円前後が相場とされます。

一般企業の新入社員とそこまで大きな差は出ない場合が多いです。

しかし初期研修医時代は多忙で、責任の重さや現場の厳しさを痛感しながら働く研修医も多いです。

研修を乗り越えて、大きく稼げるようになるまでにはそれなりの時間がかかるため、我慢と努力の日々を覚悟しておく必要があるでしょう。

令和元年 医師の年収(規模別)

医師の年収は、一般の企業とは異なり、勤務先の規模の大きさと年収は反比例しています。最も年収が高いのは、10人〜99人の1,748万円です。

なお、10人〜99人の事業所に勤務する医師の平均年収は1,748万円、1000人以上は969万円、10人以上平均は1,169万円となっています。

医師の年収(規模別)_r1

令和元年 医師の年収(年齢別・男女別)

医師はキャリアとともに順調に年収が上がる傾向にあります。とくに男性の収入の上昇は顕著であり、60~64歳の男性医師の平均年収は1,826万円にもなっています。

女性の医師の年収は、男性よりも少ない傾向にありますが、50〜54歳の平均では1,641万円となっており、他の職業と比較すると大変高い給与といえます。

医師の年収(年齢別)_r1

※本統計は、調査の母数が少ないため、必ずしも実態を反映していない可能性があります。

医師の福利厚生の特徴は?

常に厳しいプレッシャーや責任にさらされる医師の就業先では、安心して長く働き続けられるよう、福利厚生を充実させているところが多いです。

常勤で働く場合には社会保険完備はもちろん、住宅手当や寮・社宅の利用といった住宅関連の待遇、医療費の補助、退職金制度、保養所の利用などがあります。

また学会・セミナー参加費や専門書購入費など、自己研鑽に必要なお金を病院が負担してくれる場合もあります。

育児休業制度や介護休業制度などを充実させ、家庭生活と仕事を両立させられるようなしくみを整えている病院も増えています。

医師の給料・年収の特徴

研修終了後から収入が大きく上がっていく

医師の志望者は、難関とされる医学部で6年間学んで国家試験を受験し、さらに臨床現場で約2年間初期研修医として勤めるため、2年間の初期研修が終わったときには早くても20代後半にさしかかっています。

3年目以降は「後期研修医」として、引き続き病院の専門的な研修プログラムの下で働くことが一般的ですが、その時点では年収600万円~800万円ほどが相場とされています。

すべての研修を終え、完全に一人前の医師として認められるとさらに収入はアップし、30代以降は年収800万円~1000万円に達する人が増えてきます。

キャリアパスによっても収入が変わる

医師のキャリアパスは、さまざまです。

大学医局に身を置いて大学病院などで働く人もいれば、街の病院に勤務する人もいます。

また、臨床以外の基礎研究や公衆衛生などの道で医師として身につけた専門性を発揮する人もいますし、独立・開業をして一国一城の主として活躍する人もいます。

研修医時代はさほど給料に差がでなくても、どのようなキャリアを歩んでいくかによって、次第に勤務スタイルや収入には違いが出てきます。

医師の勤務先別の給料・年収

民間の病院(医療法人)

民間団体となる医療法人が運営する病院は、地域住民の健康を支えていく重要な役割を担っています。

すべての民間病院の経営状況がよいわけではありませんが、大手医療法人では、医師の勤務先のなかでも最も高水準の給料が見込めます。

順調に役職が上がっていくと年収2000万円を超える人も出てきます。

民間病院は日本全国にたくさんあり、病院ごとに経営方針や特色も大きく異なります。

大学病院

大学病院は、医学部を置く大学の付属施設となる病院です。

民間病院のように患者さんの診察・治療よりも、先端医療の研究活動に力を入れていることが特徴です。

民間よりも利益が発生しにくいことから多少給料が低めとなりますが、医師としては最先端医療に携わりながら幅広い症例にふれるチャンスが多かったり、海外留学のチャンスがあったりします。

医師としてのスキルアップを目指し、大学病院に身を置く道を選択する人も多いです。

国立、公立病院

独立行政法人が運営する国立病院で働く医師は基本的に「みなし公務員」、公立の病院(市立病院、県立病院など)で働く医師は「地方公務員」の身分となります。

どちらも安定性が特徴であり、民間病院ほどの給与水準にはならなくても、一般的な公務員と同等の待遇の下で働けます。

経営破綻などのリスクが少ないことが、国立、公立病院の魅力といえるでしょう。

国家公務員としての医師

国立がんセンターや国立循環器病センター、あるいは自衛隊病院や宮内庁病院など、国が直接運営する病院で働く常勤医師は、国家公務員の身分となります。

上記以外にも、厚生労働省の「医系技官」として働く医師も国家公務員となります。

国家公務員としての給料・待遇が適用となり、安定した環境で、年功序列で収入を上げていきやすい特徴があります。

医師の正社員以外の給料・年収

非常勤

医師はフルタイムで働く「常勤」に対し、「非常勤」という働き方があります。

非常勤は、いわゆるアルバイト的な働き方となりますが、勤務日を決めて働くケースもあれば、完全なスポット的に働くケースもあります。

また、非常勤とはいっても医師であることに変わりはなく、国家資格は必要で、専門的な知識や技術が求められます。

したがって給料は一般的なアルバイトよりもだいぶ高めで、時給1万円以上で働く人が多くいます。

フルタイムで働くのが難しい人には非常勤は魅力的なワークスタイルですが、健康保険や厚生年金などは自分で支払わなくてはならず、不安定な面があります。

また、常勤のように各種手当がつかない場合が多いため、常勤医師と比較すれば収入は少なめになる場合がほとんどです。

独立・開業

将来的な独立・開業を目標に、経験を積んでいる若手医師も多くいます。

親などの跡を継いで経営者になる場合には、初期投資があまり必要でなかったり、すでに患者さんがついていたり地域の信頼を集めていたりすることから、早い段階で高収入が望める場合があります。

一方、完全にイチから独立・開業した場合、成功するかどうかはその人次第です。

医師としての実力はもちろんですが、経営手腕も問われるため、やり方によっては勤務医時代の何倍もの収入を手にできるチャンスがありますし、一方では厳しい状況に追い込まれてしまう可能性も否定できません。

いずれの場合でも、開業したら看護師などスタッフとのコミュニケーションがますます重要になり、勤務医とは異なる頭の使い方や勉強も必要になります。

医師が収入を上げるためには?

医師は、高い収入を見込める職業である一方、時間外労働が非常に多く、人の命に触れる責任の重い仕事であることから、仕事内容に対して収入が見合っていないという声もあります。

たしかに、平均的な会社員よりはだいぶ高収入が望めるものの、単に「稼げそう」という理由だけで医師になるのは難しく、おすすめできません。

勤務医であっても、給与水準や待遇のよい大きな病院に勤務すれば、キャリアを重ねることで年収1500万円~2000万円ほどを目指すのも可能です。

それ以上の高収入を目指すのであっえば、やはり独立・開業が選択肢に挙がってくるでしょう。

開業医全体の平均年収は2000万以上というデータもありますが、イチからの開業ではかなりの初期投資が必要であり、競争も激化しているため、リスクを背負う覚悟が必要です。

地道に努力をして「患者さんのために」という思いで頑張れる人だけが、本当の高収入を手にできると考えておくべきでしょう。

医師の「給料・年収」の口コミ投稿

  • 給料・年収
    4.50
    給料・年収
    4.50

    医師 ばちおさん

    29歳 男性 経験4年8ヶ月 北海道

    現職(正社員)


    初期研修医の2年間の間は実は通常の大卒に少し色が付いた程度のことも多々あります(手取り月額20万程度のことも)。

    3年目以降は手当やバイト業務解禁、専門科としての当直、時間外手当などの割合が増えて年収でいえば700万円以上~2000万円の範囲くらいで推移します。