【2021年版】保健師の給料・年収はどれくらい? 初任給やボーナス、統計データも解説

保健師の平均年収・給料の統計データ

保健師の種類は、大きく「行政保健師」「産業保健師」「学校保健師」の3種類に分けられます。

行政保健師は公務員として働くため、自治体の地方公務員(一部は国家公務員)として定めれた給料が支払われます。

産業保健師は民間企業や病院などの社員・職員として勤務し、所属先によって給料には違いが出ます。

学校保健師は専門学校や大学などに勤務し、所属先の学校の規定にもとづいた給料です。

いずれの職場でも、保健師は国家資格をもつ専門職であることから、一般の事務職員よりは高めの給与水準となっています。

保健師の平均年収・月収・ボーナス

賃金構造基本統計調査

厚生労働省の令和2年度賃金構造基本統計調査によると、保健師の平均年収は、38.4歳で476万円ほどとなっています。

・平均年齢:38.4歳
・勤続年数:7.1年
・労働時間/月:160時間/月
・超過労働:10時間/月
・月額給与:324,200円
・年間賞与:867,400円
・平均年収:4,757,800円

出典:厚生労働省「令和2年度 賃金構造基本統計調査」
※平均年収は、きまって支給する現金給与額×12ヶ月+年間賞与その他特別給与額にて計算。
※本統計はサンプル数が少ないため、必ずしも実態を反映しているとは限りません。

求人サービス各社の統計データ

職業・出典 平均年収 年収詳細
保健師
(Indeed)
4,266,879円 時給 1,494円
日給 18,641円
月給 302,102円
保健師
(求人ボックス)
360万円(正社員) 派遣社員平均時給 1,791円
アルバイト・パート平均時給 1,264円
保健師
(転職ステーション)
411万円
保健師
(転職会議)
479万円 20代前半:286万円
20代後半:387万円
30代:445万円
40代以上:970万円
保健師
(給料BANK)
394万円~517万円 平均給料・給与:32万円
20代の給料:24万円
30代の給料:27万円
40代の給料:30万円
初任給:19~22万円

各社のデータをまとめると、保健師の平均年収は400万円前後がボリュームゾーンだといえます。

年代別の年収を見比べると、20代のうちは年収300万円に満たない場合もありますが、年齢とともに確実に収入アップし、30代になると300万円~400万円台に達するケースが多いようです。

ただし保健師といっても勤務先の種類がさまざまであることから、実際には就業先によって年収に大きな差が出ていると考えられます。

保健師の手取りの平均月収・年収・ボーナスは

各社の統計データを基に算出すると、保健師の平均年収は360万円~500万円程度になると考えられます。

保健師は公務員として行政の現場で働く人もいれば、民間企業や病院、学校などで働く人もいるなど職場の種類が多岐にわたるため、実際には人によって年収額にだいぶ差が出てくるものと考えられます。

年収400万円の人が企業などで正社員や常勤として勤務する場合、ボーナスが年間で給料の4ヵ月分支給だった場合、各種税金等を差し引いて月々の手取りは20万円ほどとなるでしょう。

保健師が勤務するのは比較的規模の大きな組織が多いことから、手当が手厚い傾向です。

資格手当などがついて、実際にはもう少し手取り収入が増えることも考えられます。

保健師の初任給はどれくらい?

新卒の保健師の初任給は、20万円~22万円程度が相場となります。

1年目の年収はボーナスがある場合、300万円~350万円ほどになる人が多いでしょう。

他職種と比べて初任給は決して高いわけではありませんが、公務員の行政保健師として働く場合には毎年確実に昇給しますし、給料がさほど高くなくても、手厚い各種手当や福利厚生が用意されています。

生活に困るようなことはまずないでしょう。

民間企業に勤務する場合は、同じ企業の他の職種の新卒社員と同等の初任給設定になっていることがほとんどです。

ただし国家資格を持っていることから、資格手当がつくこともあります。

保健師の勤務先の規模別の年収(令和2年度)

保健師の統計上の平均年収は、1000人以上の事業所に勤務する人が最も高く528万円となっています。10人以上の事業所の平均年収は476万円、10~99人は381万円、100人~999人は平均439万円となります。

賃金構造基本統計調査より作成。本統計は調査の母数が少ないため、必ずしも実態を反映していない可能性があります。

保健師の勤務先の年齢別の年収(令和2年度)

令和2年度賃金構造基本統計調査によると、保健師の年収は、年齢が上がってもあまり変わらない傾向にあります。最も年収が高い世代は、55~59歳の548万円です。

全年代の平均年収は476万円となっています。

保健師の福利厚生の特徴は?

保健師の福利厚生は、勤務先の種類によって異なります。

共通していえるのは、正社員・正職員として働く場合は、有給休暇やボーナス、退職金など就業先の規定に応じた制度が充実していることです。

医療職では「看護師」の福利厚生や待遇が手厚い傾向にありますが、保健師もそれに準じた待遇であるケースが少なくありません。

自治体勤務の場合は、地方公務員としての福利厚生や年金、手当、社会保険制度などが適用されます。

企業に勤める場合、保健師もその組織の一員ですから、有給などの休暇制度、手当や福利厚生などの待遇は他の社員と同じものになります。

保健師を配置する企業は大規模な上場企業が多いため、福利厚生は充実している場合が多いです。

格安で利用できる社員寮や職員寮を用意していたり、健康診断・人間ドッグの受診、保養所の利用、事業所内保育所の利用などができる企業もあります。

保健師の給料・年収の特徴

公務員は確実に昇給していく

保健師には、企業や行政機関、学校、病院などさまざまな活躍の場があります。

全体的には年収400万円~600万円程度が平均になりますが、年齢やキャリアはもちろん、勤務先によっても異なるのが実情です。

役所や保健所、市区町村の保健センターなどに勤務する行政保健師と、国公立の学校に勤務する学校保健師は「地方公務員」として勤務します。

少数派ではありますが、「国家公務員」として省庁に勤務する保健師もいます。

公務員として働く保健師は、いずれも経験年数とともに一定の昇給や役職手当などが見込め、雇用が安定していることが特徴です。

初任給は決して高くなくても、年齢が上ると確実に給料がアップし、待遇も充実していることから定年まで継続的に働き続ける人も少なくありません。

民間企業の給料は業績や個々の能力によっても左右される

企業などで働く産業保健師や私立学校に勤務する学校保健師は、所属先によって仕事内容も給与体系もまったく異なります。

基本給や賞与、各種手当などの待遇の内容も違うため、就職先によって給料の額には差が出やすいです。

ただし、正社員として保健師を雇用する企業は比較的規模の大きなところが中心であり、給与水準は平均以上である場合が多く、高収入を得られることもあります。

公務員のように毎年確実に一定ペースで昇給するとは限りませんが、役職がついたり、成果を残したりすることで収入を上げていくことは可能です。

ただし民間企業は業績によってボーナスの支給などに影響が出る場合があります。

保健師の勤務先別の給料・年収

地方公務員として働く保健師

保健所や市町村職員として勤務する「行政保健師」は地方公務員の身分となり、給料は各自治体の「給料表」が適用されます。

この給料表の内容は自治体によって異なり、保健師の該当区分の考え方も、自治体によって違います。

A自治体:保健師は医療の専門的な国家資格を持つことから「医療職俸給表(三)」に該当する
B自治体:一般事務を担う職員と同じ「一般行政職(事務職)」に該当する

など、自治体によって違いがあります。

総務省の「平成30年地方公務員給与実態調査結果の状況」によると、公務員として働く行政保健師の平均月収は32.7万円であり、年間賞与を4.45ヶ月分として計算すると、行政保健師全体の平均年収は537.5万円となることがわかります。

賞与に関しては、2018年のデータでの実績ではありますが、おおむねこれくらいの水準で推移しているとみなしてよいでしょう。

また、勤務時間外に救急業務に従事したときには、特殊勤務手当として「救急呼出手当」が支給されます。

公務員として働く行政保健師は基本的に夜勤がないため、夜勤手当がつかずそれほど高い給料にはならないかもしれませんが、給料よりも安定した雇用が魅力といえます。

企業で働く保健師

「産業保健師」は、企業や事業所などの組織の社員として働きます。

産業保健師のおもな仕事は、その組織に属する従業員の健康診断や健康指導、メンタルヘルスケア、メタボリックシンドロームなどの成人病や生活習慣病の予防などです。

企業にもよりますが、産業保健師は行政保健師よりも高収入となる場合も多々あります。

ただ、ボーナスや福利厚生の内容は企業ごとに異なるため、非常に充実している企業もあれば、公務員ほどではない企業もあります。

学校で働く保健師

私立小学校・中学校・高校や大学、専門学校に常駐する保健師は、一般的に「学校保健師」と呼ばれます。

おもな業務内容は、ケガや病気の応急処置、健康管理などで養護教諭と似ている点もあるものの、学生や職員のメンタルヘルスケアを中心に携わるのが学校保健師の特徴です。

給料は所属先の学校によって異なりますが、正職員として雇用されれば、各地域の行政保健師と同じくらいの収入は得られるケースが多いです。

病院で働く保健師

看護師ほど人数は多くありませんが、大きな病院では保健師が勤務していることがあります。

病院の保健師は、健診センターで病気予防に関するアドバイスや指導、医師や看護師が診療を行う前の基礎健診業務、病院内で働くスタッフの健康管理にも携わります。

保健師は「看護師」と「保健師」の両方の国家資格を持っているため、基本給は看護師よりも高水準になる場合がありますが、夜勤があるかどうかで給料に差が出やすいです。

夜勤手当がつけば収入が大きく増えることがあるものの、日勤のみの場合だと、手取り収入は看護師よりも低く、一般の事務職員よりとほぼ同じくらいにとどまるケースもあります。

保健師の正社員以外の給料・年収

派遣社員

保健師が「派遣社員」として働ける職場で多いのが、民間企業です。

現在、社内に専任の保健師を置く企業の多くは大企業です。

中小企業には保健師を設置していないことが多々ありますが、近年はどの企業でも、そこで働く従業員のメンタルヘルスケアが重要な課題となっています。

そこで派遣の保健師の需要が生まれます。

派遣の保健師は派遣元から就業先企業へ派遣され、その職場で働く従業員の健康管理やメンタル関連の相談・助言などの業務に携わります。

派遣の場合、即戦力になれる人が求められるため、経験があれば一般事務よりも高時給(1,500円~2,000円前後)で働けることもあるのが魅力です。

経験を生かしてさまざまな職場で視野や経験を広げたい人や、ライフスタイルを大事にしながら働きたい人が、派遣の働き方を選ぶこともあります。

ただし契約を結ぶのは派遣会社となるため、派遣会社によっては福利厚生があまり充実していない場合があります。

アルバイト・パート(非常勤)

保健師は女性が多く活躍している職種であり、結婚・出産後にフルタイムでの勤務が難しくなるケースがあります。

そのような場合、アルバイトやパートとして、限られた時間だけ働く方法を選択する人もいます。

民間企業では派遣と並んでパートの保健師の求人が出されていたり、保健センターや保健所などの行政機関では、非常勤や臨時職員といった名称でパートタイムの保健師が募集されることがあります。

このような雇用形態でも、保健師としての経験や資格が求められるのは正規雇用と同じです。

したがって時給はやや高めとなることが多く、また就業先に直接的に雇用されることから、福利厚生は派遣社員よりも好条件となる場合もあります。

保健師の働き方の種類・雇用形態

保健師が収入を上げるためには?

保健師が収入を上げるには、理想とする働き方によって、大きく2つの方法が考えられます。

ひとつは、公務員の保健師(行政保健師)となって、安定的に収入を上げていく方法です。

公務員になれば、年収1,000万円以上のような高収入は望めなくても、年齢や勤続年数が増えていくごとに確実に給料は上がります。

各種手当や福利厚生も充実しているため、安定感を保ちながら長く働き続けたい人には最適でしょう。

もうひとつは、大手企業に勤務する保健師(産業保健師)となって、高収入をねらう方法です。

民間の給料は業種や企業によっても異なりますが、大手上場企業の給与水準は民間の平均以上であることが多いです。

保健師は専門職であることから、好待遇で採用されるケースもあります。

公務員ほどの安定感はなくても、役職に就くなどのキャリアパスによっては公務員の保健師以上の収入が得られることもあります。