「一般事務」とは

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企業や団体などの組織で、資料作成、電話・来客応対、データ収集といった事務作業を行う。

一般事務は、民間企業や官公庁、団体といったさまざまな組織で事務作業全般を担当する職種です。

具体的には、資料や契約書の作成、郵便物の仕分け、ファイリング、メールやFAX送信、電話・来客応対などを行います。

正社員のほか、派遣社員や契約社員、パート・アルバイトなど多様な雇用形態で働くことができます。

平均年収は、250万円〜350万円前後がボリュームゾーンとなっており、高い専門性が問われにくいことから他の職種と比べても給与水準はやや低めとなっています。

今後も需要が大きく減ることは考えにくいものの、業務内容もさほど難しくない場合が多いことから、「代替可能なポジション」と認識されやすいのが実情です。

「できるだけ多く稼ぎたい」「専門性を身につけて飛躍したい」といった場合、自身のライフプランやキャリアに関しては、よく考えておく必要があるでしょう。

「一般事務」の仕事紹介

一般事務の仕事内容

事務作業全般から来客応対まで幅広い

一般事務の仕事は、民間企業や官公庁、団体などさまざまな組織に所属し、デスクワークを中心とした事務作業全般を担当する職種です。

パソコンによる資料や契約書の作成、データ入力やファイリング、郵便物の発送や仕分け、消耗品や備品管理、メールや電話応対、来客応対など多岐に渡ります。

営業事務・経理事務・総務事務・人事労務事務など、ある部門に特化した事務職に分類されない幅広い業務を担当する場合に、一般事務やOA事務と呼ばれることがあります。

企業や部署によっては、海外とのやり取りを行ったり、営業事務や経理など専門知識が求められることもあります。

業務範囲が幅広いため、上司の指示や顧客に応じて、臨機応変に仕事を進める必要があります。

一般事務の就職先・活躍の場

事務職を目指す男性が増加傾向に

近年ではブラック企業などが問題視され、過酷な労働条件に疲弊している男性が一般事務に転職するケースが増えています。

某マーケティング企業の「若手社員の出世・昇進意識に関する調査」によると、20代~30代男性の半数以上が出世よりもライフスタイルを重視していることが明らかになり、余暇を確保できる事務職を目指す男性が増加傾向にあるようです。

男性が事務職に就職するには、比較的採用率が高い中小企業やベンチャー企業が狙い目かもしれません。

業務範囲が広い企業で一般事務のスキルを磨けば、安定した大企業で活躍できる可能性が広がることでしょう。

一般事務の1日

臨機応変な対応力を求められることもある

一般事務の仕事内容は事務作業が中心ですが、1日の流れは勤務先によって大きく異なります。

職場によっては突発的に仕事が発生することもあり、スケジュール調整や引継ぎなどを臨機応変に行う必要があります。

基本的に提示に退社できることが多いですが、急ぎの仕事が舞い込んできた場合は残業することもあります。

<一般事務の1日>
8:30 出社後、メールチェックと業務スケジュールの確認
9:00 始業後、午前の仕事を開始、電話応対や書類作成など
12:00 昼休み、昼食を食べて午後からの仕事のためにリフレッシュ
13:00 午後の業務開始、郵便物の仕分けや商品の発注など
16:00 来客対応
18:00 日報報告や引継ぎを行い、業務完了を確認してから退社

一般事務になるには

未経験はスキルを習得しておくべき?

企業が募集する一般事務の求人では、特に必須とされる資格はありません。

各企業や団体が募集する「事務職」や「一般事務」に応募して採用試験に合格すれば就職することが可能です。

応募要項に「未経験者歓迎」と記載する企業もありますが、多くの人が専門学校や大学卒業後に必要なスキルを習得してから就職しているのが実状です。

都道府県庁や市役所などで地方公務員事務職として働くには、高校や大学を卒業した後、公務員採用試験に合格する必要があります。

中途採用も活発に行われており、正社員のほか、派遣社員や契約社員、パート・アルバイトなど、多様な雇用形態で活躍することができます。

一般事務の学校・学費

一般常識・PCスキルを学ぶ

一般事務の募集要項に「高卒以上」「未経験歓迎」と記載される案件は比較的多く、社会人未経験でも採用率が高い職種といえます。

企業によってはアルバイトや派遣社員で事務経験がある人や、パソコンスキルなど事務職に役立つアピールポイントがあると就活に有利になります。

社会人未経験の人が一般事務で活躍するためには、ビジネスマナーや社会人としての一般常識を身につける必要があります。

学歴が問われることはありませんが、高校卒業後に、ビジネス系専門学校や一般事務コースなどがあるビジネススクールで学んだり、大学や短大でPCや簿記のスキルを身につけたりするとよいでしょう。

一般事務の資格・試験の難易度

事務職におすすめの2つの資格試験

<MOS資格>
事務職はパソコンの基本的な操作ができることが必須条件となります。

マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)資格は、各アプリケーションソフトの初級~上級者を証明できるパソコン資格です。

WordとExcelは一般レベルを証明するスペシャリストと、上級レベルを証明するエキスパートの2種があります。

<日商簿記検定試験>
企業の経営成績と財政状態を把握するためには、簿記の知識を身につけることが必要です。

日商簿記検定試験は、職種を問わず多くの企業が採用の判断に活用しています。

試験種目は簿記初級・3級・2級・1級に分かれ、3級取得者は経理書類の読み取りや、取引先企業の経営状況を把握できるスキルがあることを証明できます。

一般事務の給料・年収

250万円~350万円が最多平均年収

一般事務の平均年収は、250万円~350万円がボリュームゾーンとなっています。

勤務先の地域や規模、雇用形態、ボーナスの有無や支給額、残業時間などによって収入は変わりますが、資格手当や役職手当などが支給されない限りは、年収に大きな差は出にくい職種といえます。

他の職種と比較しても給与水準はやや低めとなっているため、給料アップを目指すのであれば、経理や営業・貿易関係の知識など、スキル面で他の人と差をつける必要があるでしょう。

一般事務のやりがい、楽しさ

周囲の人々を陰で支えることがやりがい

資料作成・来客応対・ファイリング業務などがメインとなるため、営業や企画のように成果につながらない職種といえます。

しかし、書類作成を日々コツコツとこなしているおかげで、パソコンスキルを向上させることができ、よりスピーディーで正確な書類を作成した時にやりがいを感じるという人もいます。

自分が担当する一つひとつの業務が、社内にどう携わっているかを考えてみると、一般事務の仕事とは、周囲の人たちを陰でサポートする重要な役割を担うことが分かるでしょう。

上司やお客さまから感謝される機会も多い一般事務の仕事。

日々の業務の中で自分のやりがいや目標を見出すことができるのが一般事務の魅力といえます。

一般事務のつらいこと、大変なこと

職場環境や労働条件に不満を持つ人も

基本的な事務作業から来客応対・会議室準備など、さまざまな業務を担当することが多く、慣れるまでが大変だと感じる人が多いようです。

小規模な企業では、事務職が一人だけのこともあり、営業事務から経理事務、社長や役員のスケジュール管理まで担当する企業もあるようです。

一般事務は異動が少ない職種のため、勤務年数の長い先輩女性のモラハラや女性同士の確執も多く、女性にとっては人間関係がつらい環境かもしれません。

また、デスクワーク中心で、パソコン資料作成に長時間追われると、必然的に肩こりや腰痛に悩まされるのが特徴です。

事務職は働きやすいというイメージが定着していますが、実は職場環境や労働条件に何かしらの不満を持つ人が多い職種といえそうです。

一般事務に向いている人・適性

正確性、柔軟さ、周囲に配慮できる人

・正確性、柔軟性
日々の業務を正確かつ着実にこなし、急な業務にも臨機応変に対応できる柔軟性がある人が適性といえます。

・コミュニケーション能力
上司や顧客から指示された内容を正確に把握する能力と、疑問点や問題点を柔らかく指摘するなど、人間性やコミュニケーション能力が問われます。

・人をサポートするのが好き
単調な事務作業を苦痛と感じない人、かつ人をサポートする仕事にやりがいを感じることができる人が向いているといえます。

・気配りができる人
会議があると聞いたら人数を把握し、椅子や机のセッティングや温度管理など指示を得なくても気配りができる人が適性といえます。

一般事務志望動機・目指すきっかけ

企業が求める人物像を把握しておく

新卒の場合、アルバイトで事務経験がある人や簡単な事務作業の経験などがあれば、積極的にアピールしましょう。

事務的なアルバイト経験がない人は、例えば学生時代に生徒会副会長や部活のマネージャーなど、主となる人を陰でサポートした経験はないでしょうか。

一般事務は、1日中パソコンと向き合い一人でコツコツと業務をこなす仕事だと思われがちですが、実は社内の人と関わることが多い職種です。

パソコンスキルや資格をアピールしても、企業によっては人柄やコミュニケーション能力を重要視するなど、求める人物像が明確な場合があります。

学生時代に人を支える貴重な体験を通じ、何を学び事務職を目指すきっかけとなったのか、具体的なエピソードを添えて志望動機を述べることで採用担当者に強く印象づけることができます。

一般事務の雇用形態・働き方

「無期雇用派遣」という新しい働き方

一般事務の雇用形態は、正社員・契約社員・派遣社員・アルバイトなどさまざまな働き方があります。

しかし、一般事務の求人は、正社員より派遣社員の募集が多い現状です。

正社員で働くメリットは、期間に定めがなく、賞与・退職金の支給、福利厚生が充実しているなど、安定した職場環境で働けるメリットがあります。

派遣社員は、派遣期間に定めがある「一般派遣」が主流でしたが、2015年の労働者派遣法改正により、期限を定めない新しい働き方「無期雇用派遣」が誕生しました。

無期雇用派遣の最大のメリットは、月給制・交通費支給・昇給、賞与制度の導入など、同じ職場で長期間安定して働くことができます。

一般事務の勤務時間・休日・生活

8時間勤務、残業僅か、完全週休2日制

一般事務の勤務時間は、就職先によって異なりますが、一般的に9:00~18:00の8時間勤務が多いといえます。

大手転職サイトが行った124職種を対象とした平均残業時間の最新調査結果によると、一般事務の残業時間は月間12.2時間となっています。

月間稼働日数20日とすると、1日当たりの平均残業時間は30分~40分程度で退社していることが分かります。

完全週休2日制が基本で、有給休暇が比較的とりやすくライフワークバランスが重視できる働きやすい労働条件が、一般事務の魅力の一つといえるでしょう。

一般事務の求人・就職状況・需要

需要性はあるが競争率が激しい

オフィスワーク全般から見ると、アルバイト・パートを含む一般事務は常に求人案件が絶えません。

業種や規模、配属される部署によっても業務内容や求められるスキルは異なりますが、一般事務の需要は今後も継続する見込みです。

厚生労働省「職業別一般職業紹介状況」(常用(除パート)※平成30年4月公開)によると、一般事務の有効求人倍率は0.32倍となっており、正社員・契約社員・派遣社員など長期雇用の求人に対し、求職者が圧倒的に多く、競争率が非常に激しいことが明らかになっています。

一般事務の転職状況・未経験採用

「未経験可」でもパソコンスキルは必須

ハローワークや大手転職エージェントが公開する一般事務の求人を見ると、「未経験可」とされる企業が多く、未経験でも採用される可能性が高い職種といえます。

しかし、応募条件に「Excel、Wordの基本操作ができる人」と記載する企業が非常に多く、パソコンの基本スキルを身につけておくことは必須となります。

なお、職場によってはキャリアアップが期待できない点に不満を持つ人も多く、やりがいを求めて他の職種に転職を目指す人もいますが、前職で自己アピールできる実績や他の職種に役立つ資格保持者が少ない点などから、再就職が難しい傾向にあるようです。

一般事務の現状と将来性・今後の見通し

簿記・経理関係の国家資格は有利

一般事務はあらゆる組織において必要とされる職種であり、今後も需要が大きく減るといったことは考えにくい職種です。

しかし、特別なスキルが求められにくく、年齢や実績に応じた昇給や、他の職種と比べてキャリアアップに期待できる可能性が低く、人件費などの削減から正社員より派遣社員や契約社員の採用率が高まっています。

一般事務として働きながらキャリアアップを目指すには、簿記や経理、IT関係の有資格者は転職の際も有利になります。

「できるだけ多く稼ぎたい」「専門性を身につけて飛躍したい」といった場合、自身のライフプランやキャリアに関しては、よく考えておく必要があるでしょう。