左官の仕事内容、役割

塗り壁がやはり認知度高し

左官の仕事でもっとも代表的な仕事は「塗り壁」です。

この「塗り壁」は技能を必要とします。この技能は、センスと洞察力によって左右されるものの、一にも二にも経験がすべてといえます。

そして、どんな材料でも思い通りに仕上げられるようになることこそが、左官妙技に尽きるといえるのです。

健康志向の高まりから自然素材が見直され、注文住宅やマンションのリノベーションで多く用いられたことによって、認知度が高まっています。

塗り壁の仕事内容

塗り壁の仕事内容ですが、一般的には以下の手順で進められます。
(1)下地の養生を行う
(2)材料を調合して混ぜる
(3)下塗りを行う(粗壁)
(4)中塗りを行う
(5)仕上げ塗を行う

(1)は、塗り壁の材料をつけたくないところに、テープやビニールを覆うことです。これを怠ると、塗り壁以外の場所を汚したりしてしまうことになりますので、基礎中の基礎といえるでしょう。

上手な仕上げは、どんな工種でもこの養生で決まるといっても過言ではないくらいです。

(2)では、大きなバケツと電動ミキサーを使って、材料を調合して水を混ぜ合わせて練り込みます。

(3)から(5)については、コテとコテ台を使います。コテ台の上に(2)で調合した材料を適量載せ、コテで塗りつけていきます。コテは木ゴテと金ゴテがあり、基本的には下塗りに木ゴテを、平坦な上塗りには金ゴテを使います。

ただし、模様をつける為に敢えて木ゴテを上塗りに使うこともあります。

(3)から(5)では、それぞれが乾いてから次の工程のものを塗りますので、時間的なインターバルを見て段取りをする必要があります。

なお、材料によっては(3)や(4)の工程が大幅に簡略化され、省略できるものもあります。

タイル貼り、レンガ・ブロック積み、コンクリート床仕上げもある

左官の仕事は、「塗り壁」ばかりではありません。タイル貼りやレンガ・ブロック積み、コンクリートの床仕上げもあるのです。

タイル張りについては、壁もあれば床もありますし、きれいに平らになるように仕上げる場合や、あえて凸凹をつけてデザインとするものもありますので、仕上げ具合を理解できるセンスが必要な仕事といえます。

レンガ・ブロック積みは塗り壁やタイル貼りほどの緻密さを求められませんが、それでも精度が必要です。

どんどん積み上げていくものですので、水平をしっかり取りながら積んでいかないと危険ですし、境界に沿って積み上げる場合に左右方向にぶれると越境して大変なことになってしまうからです。

コンクリート床の仕上げは、コンクリートを床に打設して、固まる前に均していくものです。

とくに、コンクリート床になるようなところは水を流す場所がほとんどですので、勾配(傾斜)の具合を見ながらまっすぐに仕上げる必要があり、これが失敗すると水たまりになったり歩いていて違和感を感じたりしてしまいます。

左官の仕事は、やはりどのような仕事も、きちんとした精度が求められるのです。

塗り天井は技能の極み

左官の中でも究極ともいえる仕事が、「塗り天井」です。天井というのは、横から光が当たりますし、目線の上で遮るものもほとんどないので、ちょっとした凸凹でもすぐにわかってしまいます。

また、作業姿勢も相当無理な姿勢でやり続けるので、塗り天井を完全なフラットに仕上げるというのは、技能・体力・精神力の3つが揃ってはじめてできる職人の技といえるものです。