左官が独立・開業するには

左官のフリーランスの働き方・仕事内容

左官は、もっている技術がすべてという職人の世界の仕事であり、学歴も職歴も年齢も関係ありません。

左官はかなり独立しやすい職業であり、自分の腕一本だけを頼りにして生計を立てていくことも可能です。

これから左官を目指そうという人のなかにも、将来的な独立を考えている人は大勢いるでしょう。

独立して働く左官のなかには、数多くのスタッフを雇って経営者として働いている人もいますが、圧倒的に多いのは「一人親方」と呼ばれる職人です。

一人親方は、工事現場ごとにクライアントと契約を結び、塗り壁やレンガ積み、土間打ちなどの作業を担当します。

雇われているときと大きく違うのは、社会保険の手続きや経費処理、確定申告などもすべて自分でこなさなければならない点です。

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フリーランスになるまでのキャリアパス

一人前の左官職人になるには長期間にわたる修業が必要であり、一通りのことをこなせるようになるだけでも、少なくとも数年かかります。

元々の素質や努力量にもよりますが、独立しやっていける高い技術を身につけるには、およそ10年かかるでしょう。

また、独立した時点では何の実績も信用もないため、クライアントに対して自身の腕前を客観的に証明するため「左官技能士」などの資格も不可欠となります。

世間的に一人前と認められる1級左官技能士は、資格試験を受けるために7年以上の実務経験が求められるため、こちらもやはり時間が必要です。

独立を志望する人のなかには、一刻も早く一人立ちしたいという気持ちが強い人もいるかもしれません。

しかし長期的な計画を立て、焦らずじっくりとキャリアを築いていくことが大切です。

なお、独立して工事を請け負うには、原則として建設業許可を取得しなければならないため、注意しましょう。

左官のフリーランスのメリット・デメリット

左官がフリーランスになる大きなメリットは、収入が増えることです。

フリーランスであれば工事依頼者と直接契約することができるため、元請け業者が間に入らないぶん、自身の実入りは大きく増えます。

また、どんな種類の仕事を請け負うかも自由に決めることができます。

自身のスキルが発揮できる高単価の工事を請け負うなどして、効率的に稼ぐこともできるでしょう。

逆に、左官がフリーランスになる大きなデメリットは、自分の力で仕事を取ってこなければならない点です。

企業に属していれば、親方や先輩職人の差配によって、日々の仕事は半ば自動的に割り振られます。

しかし、フリーランスになると、その日の仕事があるかないかは、完全に自身の営業力次しだいで、能力や人脈が足りなければ、何日でも連続して仕事がないという状況もあり得ます。

毎朝出勤するだけで当たり前に仕事があるという状況が、いかに恵まれていたかを痛感することになるかもしれません。

せっかく一人立ちしても、生活費すらままならず、すぐに廃業する人が多いのが実情です。

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左官のフリーランスの給料・年収

左官のフリーランスの給料は、個人の実力次第で大きく上下しますが、450万円~650万円前後が相場です。

左官職人全体の平均年収がおよそ400万円弱であることを考えると、さまざまなリスクを背負う分、フリーランスの左官はかなり高収入が期待できるでしょう。

ただし、高収入は安定的に仕事が得られた場合の話です。

いきなり仕事が舞い込むわけではないため、独立して間もない頃は、雇われているときより給料が減るのも覚悟しなければなりません。

フリーランスの左官が安定して仕事を取れるようになるには、独立するまでと同じように、長い時間がかかります。

一つひとつの仕事をコツコツとこなし、十分な実績と信頼を積めば、有名な職人になることもできます。

雇われでは到底望めない高収入を得られるチャンスもあるでしょう。