「鳶職人」とは

建設現場において、高所での作業に携わる職人。足場作りや骨組みの取り付けを中心に行う。
鳶職人とは、建設現場の作業員の中でも、高所での作業が多く、危険が伴う専門性の高い職種であるため、一目置かれる存在です。
携わる作業によって、建設現場の足場を組む「足場鳶」、鉄骨造の建物の骨組みを組み立てる「鉄骨鳶」、建物内部の大型機械などの重量物の据え付けなどを行う「重量鳶」と分類されることもあります。
鳶職人は、新築の工事現場に限らず、改修工事の現場でも活躍し、建設現場においては欠かすことのできない存在です。
建物の完成イメージを図面から読み取り、建築工事が効率よく行われるように考えながら、高所作業を行う鳶職人は、体力だけではなく創造力も必要とされる仕事です。
日給制であることが多いですが、資格を取得してステップアップしていくことも可能です。
「鳶職人」の仕事紹介
鳶職人の仕事内容
鳶職人とは、建設現場の作業員の中でも、高所での作業を中心に行う仕事です。
危険が伴う仕事であるため、強い集中力と経験、技術が求められます。
携わる作業によって、建設現場の足場を組む「足場鳶」、鉄骨造の建物の骨組みを組み立てる「鉄骨鳶」、建物内部の大型機械などの重量物の据え付けなどを行う「重量鳶」と分けられることもあります。
新築、改修工事の現場において欠かせない存在として活躍しています。
鳶職人の1日
休みながら集中力を保って働く
鳶(とび)職人は1日のほとんどすべてを現場作業についやします。
高い場所での作業は危険性が高く、ほんのわずかなミスが命取りなることもあります。
昼休憩に加えて15分~30分程度の小休憩をはさみ、体力と気力を回復させながら、慎重に働きます。
<足場鳶として働く鳶職人の1日>
7:30 現地集合、作業準備
8:00 朝礼、ミーティング、ラジオ体操
8:45 作業開始
10:00 小休憩
12:00 昼食休憩
13:00 作業再開
15:00 小休憩
16:30 作業終了、片付け、清掃
17:00 現地解散
鳶職人になるには
鳶職人は現場で技術を身につけていくことが中心となるため、まずは見習いからのスタートです。
中学校もしくは高校卒業後、鳶職人や土工関連の建設会社(サブコン)に入社し、仕事を覚えていきます。
ただし、法律により18歳未満は高所作業が禁止されており、その年齢になるまでは運搬などの業務を行います。
一人前の鳶職人になるまでには何年もかかりますが、常に努力し続けることと、高い場所を恐れない気持ちも必要とされます。
鳶職人の給料・年収
鳶職人の多くは、日給月給制で収入を得ています。
見習いの場合、日給7,000円~10,000円程度、職長クラスになると12,000円~18,000円程度が相場で、経験とスキルが上がると金額もアップします。
危険を伴う鳶職人の給料は、建設現場で働く作業員の中でも比較的高額と言われてきましたが、近年は不況のあおりで以前よりも下落傾向にあるようです。
健康保険制度の有無や福利厚生等は勤務先によって異なり、会社員のような安定した待遇はあまり期待できません。
鳶職人の現状と将来性・今後の見通し
建設業界の市場規模が縮小傾向にあり、建築業界で働く人にとっては少々厳しい状況が続いています。
しかし、鳶職人は新築工事の現場だけでなく、マンションなどで定期的に行われる改修工事の際にも活躍するため非常に需要が高く、人材不足が課題となっている会社も出ているようです。
経験が生きる仕事ですが、熟練職人の高齢化が課題となっているため、熱意を持った若手の活躍が望まれています。