栄養士と栄養教諭の違い

栄養士は、病院、学校、福祉施設、企業など、さまざまな場所で活躍することができますが、そのうち学校で働く栄養士と近しい職業に「栄養教諭」があります。

栄養教諭は、しばしば栄養士と混同されがちですが、じつは両者は異なる役割を担っています。

まずは、栄養教諭について紹介していきましょう。

栄養教諭とは?

栄養教諭は、平成17年4月から始まった新しい資格制度で、小・中学校で児童や生徒に食の指導を行ったり、学校給食の管理・運営に携わる仕事です。

それまでにも学校で働く栄養士は存在していましたが、それは「教員」ではなく、あくまでも「学校栄養職員」と呼ばれる立場でした。

しかし、栄養教諭の制度ができたことによって、栄養教諭は、他の学校の先生と同じく「教員」として、学校における食育に携わることができるようになっています。

学校教諭の具体的な仕事内容は、学校給食の献立作成、栄養管理、衛生管理、食材管理や、栄養に関する授業を行うことです。

栄養に関する授業では、食の楽しみ方や、食べ物のさまざまな働きなどについての指導をし、子どもたちに食事の大切さを伝えることを目的としています。

なお、栄養教諭の配置や採用基準は各都道府県の裁量に任されており、すべての学校で栄養教諭が働いているわけではありません。

資格や、なり方の違い

栄養士になるには栄養士免許を取得する必要がありますが、この資格は栄養士養成課程のある大学や短大、専門学校で学び、卒業することで取得可能です。

一方、栄養教諭に関しては、栄養教諭の免許状を取得できる大学や短期大学などで必要単位を修得して卒業した後、各都道府県教育委員会に申請して教員免許状を取得する必要があります。

さらに、栄養士または管理栄養士の免許も必要となります。

また、栄養教諭は他の教科の教員と同じく、なるために教育実習も経験しなくてはなりません。

栄養教諭のほうが業務範囲は広い

学校で働く栄養士、つまり栄養指導職員も、栄養教諭も、どちらも給食管理を中心とした仕事を担います。

しかし、栄養教諭の場合は自分一人で授業を行うことができたり、いち教員として校務分掌(時間割作成、行事の準備、部活動の指導など)も任されるため、業務範囲はより広いものになるといえます。

ただし、栄養教諭を置く学校はそこまで多いわけではなく、採用倍率は20倍以上などかなり厳しいものになる都道府県もあります。