「ラーメン屋店長」の仕事とは

ラーメン屋店長の仕事内容

「こだわりの一杯」をお客さまに届ける仕事

ラーメン屋店長の仕事は、おいしいラーメンを作り、お客さまに提供することです。

「極上の1杯」を作るために、スープや麺、具材にこだわりながらオリジナリティあふれる独自の味を追求していきます。

また、ラーメン屋店長には経営者としての顔もあります。

オーナーから正社員として雇われる場合でも、自ら独立開業する場合でも、店の責任者としてお金の管理や集客、従業員の教育を行い、継続して店を繁盛させていくことを目指していきます。

独立開業している場合、店が繁盛すれば多店舗出店をしてチェーン展開を目指すといった拡大も可能であり、一国一城の主(あるじ)としての醍醐味が味わえる仕事といえます。

ラーメン屋店長になるための特別な資格も基本的にはありませんが、独立開業の際には「食品衛生責任者」という資格が求められますので注意が必要です。

ただしこの資格はラーメン屋に限らず、飲食店を営業する際に義務付けられているものですので、「ラーメン屋店長になるための資格」とは少し性質が違うと考えてよいでしょう。

ラーメン屋店長の就職先・活躍の場

活躍の場はもちろんラーメン屋

ラーメン屋店長の就職先は、当然ながらラーメン屋です。

ただしラーメン屋とひと口にいっても、「独立開業」か「雇われ店長」かによって待遇や決定権限は大きく変わってきます。

独立開業とは、自分でお店を開き、経営者としてお金の管理から仕入れ、従業員のマネジメントまで責任を持って行うことを意味します。

一方の雇われ店長の場合、お店は基本的にオーナーの持ち物となります。

経営者であるオーナーに代わってお店の実務を取り仕切る役割となりますので、お店の方針や多店舗展開といった経営的な判断はオーナーが行うことが多くなるでしょう。

独立開業と雇われ店長に良し悪しはなく、どのような環境で働きたいかによって、どちらが適しているかは変わってくるものになります。

ラーメン屋店長1日

体力的にハードな仕事

ラーメン屋店長の仕事は総じて激務といわれています。

一般的な1日を紹介していきましょう。

9:00 出勤
出勤し、ユニフォームに着替えて仕込み作業を開始します。

10:30 開店準備
掃除を済ませ、看板を出して、店を開ける準備を整えます。

11:00 開店
来店されたお客さまを大きな挨拶で迎えます。

12:00 ランチタイム
お昼時は最も忙しい時間帯です。行列もできるかもしれません。
ラーメン屋にとって重要な回転率を高め、またお客さまをお待たせしないように手際よく注文に対応していきます。

14:00 休憩
繁忙のランチタイムを終え、「アイドルタイム」と呼ばれる時間帯に入ります。
客足が落ちつくため交代で休憩をとったり、夜に向けて仕込みの準備をします。

18:00 ディナータイム
夕飯の時間帯も、昼時に迫る客足になります。お仕事などでお疲れのお客さまに丁寧に対応しながら、自慢のラーメンを味わっていただきます。

23:00 片付け
看板をしまい、店内をしっかり清掃します。
売上の確認や翌日に向けた材料の補充なども忘れずに行います。

24:00 帰宅
店の戸締りをし、シャッターを下ろして家路につきます。

ラーメン屋店長になるには

いちばん大切なのはラーメンへの情熱

ラーメン屋店長になるのに、何か特別な資格が求められることはありません。

しかし、日本全国に数えきれないほどあるラーメン店としのぎを削って生き残るためには、多くの人に「ここのラーメンが食べたい!」と思ってもらえる味を追求していかなくてはなりません。

したがって、素人が何の知識や経験もないところで店を出したところで成功する可能性は極めて低く、多くの場合、すでに実績のあるラーメン店でアルバイトとして修業をしてスキルを磨き、独立開業するという流れになっています。

また、自分のラーメン店を出すにあたって、まず修業をする人が多いのは事実ですが、なかにはラーメンをひたすら食べ歩いて研究を重ね、そのまま開業する人もいるようです。

ラーメンを心から愛する人は、全国の名店を渡り歩き、何百杯というラーメンを食べていることも珍しくありません。

このように、ラーメンに懸ける情熱が最も大切な資格だといえるでしょう。

ラーメン屋店長の資格・試験の難易度

特別な資格は必要ない

ラーメン屋店長になるには、特別な資格は必要ありません。

そのため未経験であってもラーメン屋店長に挑戦することは可能ですが、知識や経験がまったくない状態ではお客さまに愛され続けるお店にすることは難しいといえます。

そこで一定の専門知識とスキルを獲得しておくことはとても有利になります。

といっても、「ラーメン屋店長になるための学校」のような場所はまだまだ少ないのが現状です。

開業支援を行ってくれるアカデミーなども存在はするものの、料理人やパティシエなどに比べてまだまだ一般的ではありません。

ラーメン屋店長を目指すのであれば、何はともあれラーメン店で働くのが最も近道でしょう。

現場で地道に経験を積みながら、様々なお店のラーメンを食べ歩いて味を研究し、独自のラーメンを作り上げていくのが正攻法といえます。

ラーメン屋店長の給料・年収

収入はお店の繁盛次第

ラーメン屋店長の給料は、人によって大きく異なります。

それというのも、ラーメン店は個人が独立開業して店を営んでいる例がほとんどであり、一般的な会社員のように、毎月決まったお金が会社から給料として支払われるということがほとんどないからです。

そのため、店が繁盛して売上が大きくなれば年収1000万円以上を得ることも夢ではありませんし、もし思うようにお客さまが集まらなければ年収200万円程度、場合によっては赤字になってしまう可能性もあります。

なお、ラーメン店を開業した場合、売上がそのまま自分の収入になるわけではないという点には注意が必要です。

店を営業していくためには、それなりの経費がかかります。

たとえば家賃や水道光熱費をはじめ、ラーメン作りに不可欠となる材料を仕入れるための費用、さらにはアルバイトスタッフを雇うのであれば人件費、そして所得税などもかかってきます。

こうした諸々の経費を引いていくと、手元に残るのはほんのわずかということにもなりかねません。

ラーメン屋店長のやりがい、楽しさ

こだわりのラーメンをお客さまに味わっていただく喜び

ラーメン屋店長が何よりやりがいを感じるのは、お客さまからの「おいしかったです!」という言葉と笑顔に出会えた瞬間でしょう。

ラーメン屋は日々の地道な努力が求められる分野ですので、その努力が認められれば苦労も吹き飛んでしまうのではないでしょうか。

また、ラーメン屋は他の飲食業と比べてお客様との距離が近く、お客さまの反応がカウンター越しにダイレクトにわかる環境でもあります。

自分の作ったラーメンを幸せそうに食べるお客さまのリアクションが、一番の励みになるといえるでしょう。

ラーメン屋店長のつらいこと、大変なこと

気力と体力が不可欠な仕事

ラーメン屋店長は、勤務時間の長さや立ち仕事のハードさなどから激務といわれることが多い仕事です。

毎日朝から晩まで店にいることが当たり前で、現場での業務だけでなく、お金やスタッフの管理、材料の手配、ライバル店のチェックなどやることは山ほどあります。

また、年々厳しくなる飲食店の衛生管理水準を満たすために、下処理や食品管理など、気の抜けない職場環境ともいえます。

ラーメン屋店長を長く続けていくには、夢や覚悟といったモチベーションの原動力があることはもちろん、日々の仕事をしっかりこなす体力と気力が不可欠でしょう。

ラーメン屋店長に向いている人・適性

「ラーメンが大好き」が大前提

ラーメン屋店長に一番必要な適性は「ラーメンがどれほど好きか」、この一点に尽きるでしょう。

飽きるほどラーメンを食べ歩き、それでも飽き足りずに、「自分が究極の一杯を作ってやる!」と思い立つほどのラーメン愛。

その情熱が、激務である仕事にも耐え、お客さまを感動させるラーメンにつながるのです。

接客スキルや経営ノウハウなどもあって損はないですが、何よりも大切なのは誰よりもラーメンを愛する心だといえます。

ラーメン屋店長志望動機・目指すきっかけ

虜になるラーメンに出会ったことがきっかけ

ラーメン屋店長を目指す人は、やはりラーメンが大好きということがあります。

小さい頃に食べたラーメンのおいしさに衝撃を受けた、あるいはラーメン屋で働くうちに最高の一杯を作ってみたくなった、などの理由が多いのではないでしょうか。

また、他の飲食店に比べて威勢がよく、お客さんとの距離も近いラーメン屋の雰囲気が好きで店長を志すという方も少なくないようです。

最近では独立開業して大きな収入を得たという成功物語もよく聞くようになり、立身出世を目指す野心家がチャレンジするというケースもあります。

ラーメン屋店長の勤務時間・休日・生活

拘束時間は長く、休日もとりにくい職場

ラーメン屋店長は基本的に長時間労働で、休みも取りにくい仕事です。

アルバイトや一般の正社員であれば、シフト制での勤務になるため休みも比較的取りやすいでしょう。

しかし店長の場合は代替がきかないため、朝から晩まで店にいる必要があります。

また、ラーメン屋は平日・休日を問わずお客さまが訪れやすいので、なかなか休みを取れないことが多いといえます。

いずれの日もランチタイムやディナータイムは怒涛の客入りに見舞われることが多く、体力的に厳しい仕事であることは理解しておきましょう。

ラーメン屋店長の求人・就職状況・需要

ラーメンの根強い人気は今後も続く見込み

外食産業の盛んな現代においては、ラーメン屋も引き続き根強い人気があります。

ただし、ひと頃のラーメン屋ブームで店舗が乱立した最盛期に比べれば、少し落ちついてきたといえます。

それでも、日本人の食文化にしっかりと根付いたラーメンですので、需要が急速に減ることは考えにくいでしょう。

そのため、ラーメン屋は今後も人気の飲食ジャンルとして残り続け、その店を預かる店長というポジションも一定の需要があるはずです。

一方で、拘束時間や体力面のハードさ、競争の過酷さから継続が難しい業界でもあり、続けていくには相応の覚悟や適性が必要とされます。

その中で生き残り、また勝ち進んでいくには、何よりもラーメン作りにかける情熱が重要になります。

ラーメンが大好きであり、お客さまの反応を見るのが好きという人は、引き続きチャレンジする価値がある職業といえるでしょう。

ラーメン屋店長の転職状況・未経験採用

転職はそこまで一般的ではない

ラーメン屋店長が別の店舗の店長に「転職」することは、なかなかハードルが高いものといえます。

その理由は、ラーメン屋の人気を左右する「味」に対して、店長の存在が非常に大きな影響を与えるからです。

ラーメン屋の味は、チェーン店でない限り、基本的に店長の腕やこだわりが反映されて作られます。

店長のこだわりイコール店の味、ともいえるのです。

そのため、一般的な経営者やマネージャーを交代させるようなイメージでラーメン屋店長を替えることは難しいといえるでしょう。

世の中には「ラーメン屋店長を募集」という求人も少なからず存在しますが、その多くはフランチャイズ制での店長というもので、厳密な意味での店長でないことがほとんどです。

ラーメン屋店長が転職をする場合、または異業種からラーメン屋店長にトライする場合は、スタッフとしてまずお店に馴染み、少しずつポジションを上げていくのが現実的なのではないでしょうか。

ラーメン屋店長の現状と将来性・今後の見通し

ラーメンの可能性は広がっている

ラーメン屋店長という仕事は、基本的に激務で、体力も気力も必要なハードな仕事です。

一方で、自分のこだわりを味に昇華することができ、その味でお客さまを喜ばせることのできる、ダイナミックでやりがいのある仕事といえます。

さらにお店が繁盛すれば大きな収入アップも期待でき、独立開業の場合であれば多店舗展開なども狙える夢のある職業と考えてよいでしょう。

近年では海外でのラーメンブームもあり、東南アジアを中心に海外進出するラーメン屋も少なくありません。

また、食品会社とのコラボレーションによってカップラーメンとしてスーパーやコンビニエンスストアに並ぶなど、これまでにない形での流通も見込めるようになってきています。

ハードな部分も少なくありませんが、ラーメンが大好きであるという情熱や、自分の店を持ちたいといった夢を持つ人であれば、挑戦する価値がある仕事といえるのではないでしょうか。