役員の給料・年収

役員の平均年収・月収

役員の給料は「役員報酬」

役員の給料は、一般社員(従業員)に支払われる「給与」とは異なり、「役員報酬」というかたちで支給されます。

役員報酬は「法人税法上の役員」に対して会社から支払われる報酬を指しています。

法人税法上の役員にあたるのは、「取締役」「監査役」「委員会設置会社の執行役 」「会計参与」「理事、監事」「清算人」「みなし役員(会社の従業員以外の人で会社の経営に関与している人など)」です。

従業員向けの給与は、職能給や職務給などによって決められるのが一般的で、勤続年数が長くなったり、キャリアを重ねて能力が上がったりすることで給与アップにつながることが多いです。

一方、役員報酬の額は会社の業績や利益見込み、経営計画などによって定められるのが一般的で、定款または株主総会で決議されて決定します。

役員報酬は、役員が抱えている責任の重さや豊富なキャリアなどから従業員よりも高い水準になることが多いですが、大企業と中小企業では数百万円以上の差がつくことも珍しくはありません。

役員報酬とは? 社員の給与と何が違う?

役員のボーナスは「役員賞与」

ボーナス(賞与)に関しても、従業員と役員では、異なる種類のものが支給されます。

役員に与えられるボーナスは「役員賞与」と呼ばれ、役員報酬以外で臨時的に支給されるもの(ただし退職給与以外のもの)を指します。

役員賞与の額は会社の規模や利益などによって異なりますし、役員のなかでも役位や職務、経験、実績などで異なります。

労務行政研究所による「2017年役員報酬・賞与等の最新実態」調査では、取締役の報酬月額は137万円・年間賞与は186万円、常勤監査役の報酬月額は113万円・年間賞与は32万円です。

大きな上場企業の会長や社長職の場合、役員報酬と役員賞与をあわせると、億単位のお金を得ている人もいます。

役員のボーナス・役員賞与とは? いくらくらいもらえる?

役員の職場別の給料・年収

上場企業では多額の役員報酬を得ている役員も

役員のすべてが高い報酬を得ているわけではありませんが、大きな上場企業になると、従業員とは桁違いの報酬を得ている人もいます。

東京商工リサーチ行った「役員報酬1億円以上開示企業」調査では、2020年3月期決算の上場企業のうち、1億円以上の役員報酬を支給する企業は256社、あわせて531人が1億円以上の役員報酬を受け取っていることが発表されています。

参考:東京商工リサーチ 20年3月期決算上場企業「役員報酬1億円以上開示企業」調査

また、同調査における役員報酬の最高額は、住友不動産の高島準司元会長の22億5900万円。

続いて、ソフトバンクグループのマルセロ・クラウレ副社長COOの約21億1300万円、武田薬品工業のクリストフ・ウェバー社長の20億7300万円となっています。

これほど高額ではなくても、上場企業の役員は億単位の役員報酬を得ている人も少なくありません。

しかし、中小企業の役員であれば、年間報酬が500万円~600万円程度と、一般会社員の平均年収とさほど変わらないくらいの場合もあります。

役員の職場別の平均役員報酬

同じ「役員」に分類される人でも、会社の規模や役位によって年収には違いが出ます。

ここでは労務行政研究所の「2017年役員報酬・賞与等の最新実態」をもとに、会社の規模別、役位別の役員報酬をまとめます。

1000人以上

会長:6282万円
社長:5724万円
副社長:4028万円
専務取締役:3333万円
常務取締役:2811万円
取締役(兼務以外):2454万円
従業員兼務取締役:2060万円
常勤監査役:1793万円

300人~999人

会長:3533万円
社長:4358万円
副社長:2611万円
専務取締役:2738万円
常務取締役:2174万円
取締役(兼務以外):1849万円
従業員兼務取締役:1808万円
常勤監査役:1489万円

300人未満

会長:3471万円
社長:3235万円
副社長:3713万円
専務取締役:2305万円
常務取締役:2384万円
取締役(兼務以外):1579万円
従業員兼務取締役:1509万円
常勤監査役:804万円

出典:2017年役員報酬・賞与等の最新実態

役員の待遇の特徴

従業員と同様の福利厚生が適用されるケースも

役員には任期があり、取締役の場合、原則として「2年」と定められています。

また従業員とは異なる待遇の特徴として、役員には原則として福利厚生がないことが挙げられます。

ただし、正確には役員「だけ」に適用される特別な福利厚生は定められないだけで、従業員と同様の福利厚生が役員にも適用できるようにしている企業が多いです。

とはいえ、役員には従業員の「就業規則」は適用されないため、残業手当などの手当は支払われませんし、役員は雇用保険の適用外となります。

配当収入で高収入を得ている役員がいる

上場企業役員の場合、役員報酬だけでなく、保有株による「配当収入」が大きな収入源になり得ます。

たとえば、2019年5月~2020年4月に本決算を迎えた上場企業の調査では、ソフトバンクグループの孫正義氏の役員報酬は2億900万円ですが、配当収入は193億3300万円にものぼり、上場企業の中で最も高収入です。

また、ファーストリテイリングの柳井正会長も配当収入は100億円以上と、役員報酬(4億円)以上の配当収入を得ています。

自社株をたくさん持っている社長は、それだけ大きな配当金を得ているケースも多いです。