【2021年版】工場作業員の仕事内容・なり方・年収・資格などを解説

「工場作業員」とは

製造業などの現場でさまざまな作業を行う

工場作業員は、主に製造業などのメーカーが保有する工場で働く人のことです。

工場内の作業はいくつかありますが、主な仕事としては「ライン作業」があげられます。

生産ラインの工程ごとに作業員がおかれ、ベルトコンベアで運ばれて来るものに対して、切り取りや溶接、塗装、組み立てなど決められた作業を行います。

単に「工場作業員」と呼ぶ場合はこのライン作業をする人のことを指すのが一般的です。

作業内容は作業員ごとに割り振られており、細かな作業ではあるものの業務内容はシンプルであるため、未経験からでもはじめられるものばかりです。

そのほか、「ピッキング」とよばれる伝票や指示書をもとに、工場内で指定されたものを取り出す作業や、「検品」という製品に不備はないかをチェックする仕事もあります。

さらに、つくられたものや工程を管理する「生産・工程管理」という仕事もあり、これは工場内の作業員をまとめるリーダー役でもあります。

工場作業員の仕事の特徴としては人とコミュニケーションをとることが少なく、同じ仕事を黙々とこなすことが求められます。

給料はアルバイトや派遣社員などのように日給制をとっていることが多く、工場によっては一日に1万円以上稼ぐことができるところもあります。

「工場作業員」の仕事紹介

工場作業員の仕事内容

主に「製造」か「検査」のどちらかに関わる

工場作業員の仕事は、大きく分けると「製造業務」と「検査業務」の2つがあります。

製造業務は、ライン作業で製品を加工し製品としての形を整えていくのが仕事です。

ライン作業でお弁当箱におかずを詰めていくお弁当製造の様子や、多くの人が手分けして自動車を作っている工場の様子を見たことがある人も多いでしょう。

基本的に一人にはひとつの作業が与えられ、黙々とそれをこなすのが基本です。

工程はシンプルで簡潔になっているため、それほど難しい作業ではありませんが、なかには工具を使ったり、体力が必要な作業をしたりすることもあります。

そのほかには、マシンオペレーターという機械を操作して加工する仕事もあります。

工場では多くの仕事が自動化されており、ボタンを押せば機械が自動的に作業をしてくれます。

一方、検査業務では、工場から出荷する前に不良品や不具合のある製品はないかなどをチェックします。

近年ではこれもライン作業で行われることが多く、目視で行われたり、機械で行われたりとチェックの仕方は工場によって変わります。

製品によっては細かな部品や汚れをチェックすることもあるため、非常に集中力が求められる仕事です。

そのほかにリストや伝票を元に必要な道具や材料を取り出したり保管したりすることを専門に行う「ピッキング」という仕事もあります。

一見簡単なように見えますが、工場を歩き回るため体力が必要で、さらに正確性やスピードが求められる仕事です。

工場作業員になるには

求人は多く、年齢や学歴問わずに働ける

工場作業員の求人は非常に多く、作業員を必要としている企業も実にさまざまです。

自動車メーカー自動車、家電メーカー、精密機械メーカー、食品メーカーといった幅広いジャンルで募集されているため、自分の興味のある分野を見つけて応募するとよいでしょう。

ただし、工場作業員はメーカーが直接雇用している正社員のほかに、契約社員やパート、アルバイトなどがあり、メーカーではないところに雇用され、派遣されている派遣社員もいます。

メーカーで雇用されている正社員の場合は、将来的に作業員のリーダー役や指導役などの管理職となる道が開けており、給料や福利厚生も安定しています。

一方でパートやアルバイトの場合は、好きな曜日や時間を選んで働くことができますが、安定した収入を確保するのは難しいかもしれません。

工場のなかには「期間工」といって、繁忙期や製造工程において人が必要な際に、契約期間を限定して雇用される人も多いです。

工場作業員として働く場合は、どのような働き方をしたいのかをしっかりと考えた上で、どのような雇用形態をとるのかを考えた方がよいでしょう。

工場作業員の求人は、求人誌やハローワークでも募集されていることが多く、簡単に応募でき、特別な学歴や資格が求められないことが大半です。

一般的なほかの仕事と比べてもハードルが低いため、転職する人も多くおり、年齢や性別に関わらずチャレンジできる仕事です。

工場作業員の学校・学費

学歴で採用が左右されることはほとんどない

工場作業員になる上で必要な学歴はありません。

基本的には高校卒業以上であれば問題なく採用されますし、社会人経験などがあれば中卒でも採用してくれるところもあります。

もちろん機械やものづくりに関する勉強をしていればより採用されやすくなりますが、こうした勉強をしていなくても採用される確率は非常に高いです。

工場勤務になった際には、作業の手順を1から教えてくれますし、作業もそれぞれの工程に分かれているため多くのことを覚える必要はほとんどありません。

工場作業員は求人数も多いため、学歴で採用の合否を左右されるということはまずないと考えてよいでしょう。

工場作業員の資格・試験の難易度

採用時点で資格は必要ない

工場作業員になる時点で特別な資格が求められることはありません。

もし作業上で必要な資格があった場合は、業務をするなかで技術を身に付けていき、雇用側の援助で資格を取得させてもらえることがほとんどです。

溶接技能者など溶接の資格、マイクロソルダリング(微細はんだ)技術者などはんだづけの資格、危険物取扱者や衛生管理者、安全管理者などの管理系の資格などがあれば、自己アピールになるでしょう。

参考:日本溶接協会

参考:日本溶接協会

参考:一般財団法人消防試験研究センター

参考:公益財団法人安全衛生技術試験協会

参考:公益社団法人労務管理教育センター

また機械加工(マシニングセンタ)など機械系の資格があれば、マシンオペレーターを任されることもあります。

さらに、以前に工場勤務経験があったり、同業の工場で働いた経験があれば、優遇される可能性は大いにあります。

工場作業員の給料・年収

イメージよりも高めの給料であることが多い

工場作業員というと、給料が安いというイメージを持つ人も多いでしょう。

しかし実際にはそうではありません。

メーカーから直接雇用され正社員として工場で働く場合、月収は20万円~30万円が相場です。

年収で考えると300万円~400万円が相場で、さらにここにボーナスや手当がプラスされるため、さらに増額されます。

なお、工場作業員の仕事はアルバイトや派遣社員などと同じく日給制としているところが多く、日給は8000円~1万円前後が相場です。

工場作業員の仕事は「期間工」とよばれる期間を限定して働く人たちも多く、一定期間集中して働きお金を貯めようと工場勤務を選ぶ人も少なくありません。

さらに、一定の期間勤務を続けた場合には「満期慰労金」、夜勤、残業、休日出勤などについてはそれぞれ手当てが支給されるなど、各種手当も手厚いのが魅力です。

工場によっては、寮の使用料や食事代を給料とは別に支給しているというところもあります。

とくに自動車メーカーは相場が高いことで知られており、初任給から一定額を支給されることも多く、工場で勤務する場合1日当たり1万円前後、月収は25~30万円ほどもらえることもあります。

一方で給与が低めといわれているのが家電製品の組み立てや食品加工で、自動車メーカーでの勤務は非常に人気があります。

支払いは1か月の勤務日数分を翌月支払うというのが一般的ですが、場合によっては週払いや日払いができるところもあります。

工場作業員の現状と将来性・今後の見通し

人の手による作業は将来的にも必要

工場作業員は、この先もなくなることはありません。

IT化がすすみ、製造業の多くはロボットを取り入れていますが、細かい作業や高度な技術はどうしても人の手によらなくてはできません。

とくに精密機械や自動車などはまだロボットだけの力で作るのは難しく、人力での作業が必要となります。

また、今後ロボットの技術が向上したり、さらに普及したりしたとしても、大規模な設備を導入できる企業は限られます。

すべてを自動化する機械やロボットを取り入れられる工場は限られており、とくに地方の中小企業では、工場作業員の手によって生産が支えられているところも非常に多いです。

今後も需要がなくなることはなく、求人も一定量あると考えてよいでしょう。

工場作業員の就職先・活躍の場

製造業などのメーカーで働く

工場作業員の活躍の場は、自動車メーカーや家電メーカー、精密機械メーカー、食品メーカーなどの工場です。

とくに日本は自動車産業や家電産業が盛んであるため、こうした工場で働く作業員は非常に多く、工場の周辺には専用の社宅や寮が用意されています。

近年は製造工程が複雑化していることから、どうしても人の手でしか行えない作業が多く、工場作業員の求人は多めです。

また、食品メーカーでは、材料となる食品を規定された大きさにカットするなど一定の技術を持った人でなくてはならないことがあり、女性が多く勤務しているという特徴があります。

メーカーが直接作業員を雇用することもありますが、近年ではメーカーの子会社やグループ会社、派遣会社などが人材を採用するケースが増えてきています。

工場作業員の1日

交代制で24時間作業を続ける工場が多い

工場は24時間稼働していることがおおいため、夜勤をする場合もあり、一日2交代から3交代で働くところが大半です。

ここでは食品メーカーの工場で働く日勤者の場合をご紹介します。

8:00 出勤
出勤すると、作業に必要なユニフォームに着替えます。
8:30 作業開始
作業前には、アルコールやエアシャワーなどで十分消毒を行い、ほこりが入らないように注意します。
9:30 休憩
集中力が途切れないよう、午前に1回、午後に1回短時間の休憩を挟みます。
9:45 作業再開
12:00 お昼休憩
昼の間も作業は止まらないため、複数回にわけて交代しながら休憩をとります。
13:00 作業再開
14:30 休憩
14:45 作業再開
17:30 作業終了
17:00からは夜勤のスタッフに交代するので、引継ぎが終わると作業を終了し帰宅します。

工場作業員のやりがい、楽しさ

スキルアップの実感が得やすい

工場作業員のやりがいは、スキルアップをしやすいということです。

工場内での作業というと単純作業のイメージがありますが、実際には作業の正確さやスピードを求められる仕事であり、経験を積んでいけばいくほど効率よく働けるようになり、こなせる数も増えます。

これまでできなかった仕事ができるようになったり、作業をこなせる数が増えたりしていけば、成長を感じられやりがいを感じられる上に、場合によってはボーナスが出たり表彰されたりすることもあります。

さらに、工場での作業はコミュニケーションをとる機会がほとんどなく、黙々と作業をすることが多いです。

コミュニケーションが苦手という人でも淡々と作業ができ、こつこつと真面目に仕事に取り組みたい人には非常に向いています。

工場作業員のつらいこと、大変なこと

立ちっぱなしや座りっぱなしで足腰がつらい

工場勤務のつらいところは、基本的には同じ作業を繰り返すため、立ちっぱなしや座りっぱなしなど同じ姿勢を維持しなくてはならないところです。

作業の性質上、ストレッチをしたり歩き回ったりすることはできないため、慣れるまでは体力的に厳しいと感じる人も多いかもしれません。

実際、足が痛くなったりむくんだり、腰痛になったりする工場作業員も多いです。

また工場勤務は2交代や3交代で働くことが多く、生活が不規則となります。

夜勤のみ、日勤のみという業務であればさほど支障はないかもしれませんが、夜勤と日勤を繰り返す業務では、生活リズムの変化に適応するために苦労する人も多いです。

工場作業員に向いている人・適性

黙々と作業をこなせる人

工場作業員に向いている人は、集中力があり、黙々と作業ができる人です。

ライン作業やピッキングなどは基本的に各工程を一人で担当するため、誰かと協力したり、コミュニケーションをとったりすることがありません。

同じ作業を集中して何時間も行わなくてはならないため、作業中は集中力を切らさない、淡々と単純作業をするのが好き、同じ作業を繰り返しても飽きないという人が向いているでしょう。

また、ものづくりが好きで、製造の現場で働きたいという人も向いています。

工場で作業していると、製品がどのような工程でどのように作られているのがという過程をのぞくことができ、自分もその一端を担います。

ものづくりに興味がある人は、やりがいをもって仕事ができるでしょう。

工場作業員志望動機・目指すきっかけ

製造やものづくりへの興味

工場作業員の志望動機としては、製造現場に興味があった、ものづくりがすきといったものから、給料がいいから、一人で仕事をしたいと思ったからなど人それぞれです。

ただし、志望動機を話す際にはなぜさまざまな工場の中からこの業界を選んだのか、業界の中でもどうしてこの企業を選んだのかが重要です。

企業研究や同業他社との比較をして、自分なりの志望動機を話せるようにしておきましょう。

また、工場での作業は単純でありながら集中力や体力が必要な仕事であることから、体力に自信があることや、欠席・欠勤が少ないことなどをアピールするとよいでしょう。

工場作業員の雇用形態・働き方

工場勤務に特有の「期間工」

工場作業員には、正社員だけでなく、契約社員や派遣社員、アルバイトやパートなどさまざまな働き方があります。

工場勤務をする際に特徴的な働き方として「期間工」や「期間社員」という雇用形態があります。

これはあらかじめ雇用期間が定められており、契約の満了を迎えたら退職するものです。

正社員と比べ安定性には劣りますが、期間工には寮や食事など生活に必要なものが揃えられていることが多く、給料もほかの仕事と比べると高めに設定されていることがほとんどです。

期間工として働いてお金を貯め、ほかの仕事へとステップアップする、目的があって多くのお金を短期間で稼ぎたいという人には向いています。

また正社員登用制度のある期間工もあり、期間工を足掛かりに正社員になる人もいます。

工場作業員の勤務時間・休日・生活

2交代や3交代で24時間勤務に対応

多くの工場は365日休みなく運行しているため、工場作業員は2交代や3交代のシフト制で働きます。

日勤、準夜勤、夜勤や、早番、遅番などといった勤務が一般的で、特定の勤務時間で働き続けるところもあれば、一週間ごとに勤務時間を変える、日によって変えるところなどさまざまです。

体力的には大変な面もありますが、オンとオフのメリハリをつけやすく、慣れると問題なく働ける人が多いです。

土日や年末年始、お盆休みなども関係なく働いているため、休みは固定の曜日か、シフトで決定されることが多いです。

なお、工場の稼働率や生産量はあらかじめ決まっているため、残業時間も事前に明確に決まっていることが多く、急な残業はあまりありません。

工場作業員の求人・就職状況・需要

全国的に求人は多く探しやすい

工場作業員の求人は多く、常に全国のあちこちで求人が出ています。

欠員が出てしまうと製造工程に支障が出てしまう場合もあるため、企業はこぞって人材を確保しようと工夫しています。

通年で採用を行っている工場も多く、求人を探す際にさほど苦労することはないでしょう。

また、派遣社員として工場で働く人も多くいます。

派遣の場合は、基本的に派遣の期間が決まっているため、働く時間に融通が利きやすく、アルバイトやパートと比べると時給は高めとなっています。

一方で、企業の福利厚生が得られないなどのデメリットもあるため、自分はなにを優先するのか、どのように働きたいのかをしっかり考えておくことが大切です。

工場作業員の転職状況・未経験採用

年齢関係なく転職は可能

工場作業員への転職は多く行われています。

学歴や資格がなくても働けることや、作業内容がシンプルであることから、転職のハードルは比較的低いです。

必要な知識は1から身に付けて生けるため、転職の際に前職の経歴を問われることもあまりありません。

ただし、工場で作業するとなると業務によっては体力が必要ですし、夜勤をする機会も多いです。

年齢はさほど関係なく採用されるようですが、どうしても20~40代の健康で体力のある人が採用されやすい傾向にあります。

もちろん、年齢を重ねてからも工場作業員として働いている人は多くいるため、不安があれば作業内容や夜勤の頻度などを確認するとよいでしょう。

工場作業員の種類

工場内で行われる作業はさまざま

工場作業員は、作業内容によって種類分けされることがあります。

まずは「組立」です。

組立部品を組み立てて製品にする作業で、流れ作業の場合と、一人で一定数をこなす作業があります。

「検査」は、製品に不良品がないか、傷やほこりなどはついていないかを確認する仕事です。

「製造」は、食品を洗浄してパックにつめる、樹脂を機械に入れて容器をつくるなど製品を製造する仕事です。

「マシンオペレーター」は、製造機やロボットなどのオペレーションを行う仕事です。

ボタンを押すだけの作業から、材料の投入や運搬などを担うこともあります。

そのほか、溶接などの技術で部品と部品を組み合わせる「接合」や表面に塗料を塗る「塗装」、
必要な製品を探す「ピッキング」、フォークリフトなどを操作し重たいものを運ぶ「運搬」などがあります。