信用金庫で働くには? なるまでのルートや必要な学歴を解説
信用金庫職員になるまでの道のり
信用金庫職員になるには、希望する信用金庫のホームページや就活サイトなどから採用試験にエントリーし、内定を得ることが必要です。
選考過程はどこの金庫でもおおむね共通しており、まずはエントリーシート(ES)を提出することが第一歩となります。
ESの様式や設問内容などは金庫によって異なりますので、応募条件をよく確認してください。
無事にESによる書類選考を通過したら、一次面接へと進みます。
一次面接は、採用担当職員と一対一のケースもあれば、集団面接となるケースもあります。
また、一次面接の前後には、SPIなどの筆記試験や、適性検査なども実施されます。
数度の面接をすべて勝ち抜き、見事最終面接までパスすると、晴れて内定となります。
なお、面接のなかでは、信用金庫の仕事に対する理解度も問われます。
採用試験が始まる前までに、企業説明会に参加したり、OB・OG訪問を行ったりして、知識を深めておくことが望ましいでしょう。
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信用金庫の求人の状況
信用金庫の業務は、地域経済の発展を目的とする公共性の高いものです。
世間の景気の波などに関係なく、信用金庫の需要は一定しています。
このため、信用金庫の求人も、年度によって多少の上下はあるものの、採用人数は一般企業などよりも安定しています。
採用人数は10名~数十名程度のところが大半ですが、大きな信用金庫では、200名近い大量採用となるケースも見受けられます。
志望する信用金庫の採用実績について、ホームページなどで確認してみるとよいでしょう。
ただし、昨今少子高齢化によって人口の減少が進む地域では、採用人数を絞るケースも見られます。
なお、新卒採用では、職種を問わない「総合職」と、職種を限定した「一般職」に分けられているケースが一般的ですが、近年はそうした採用区分を設けない金庫も増えつつあります。
信用金庫で働くための学部・学歴
学部
信用金庫に就職するにあたって、特定の学部を出ておかなければならないということはありません。
採用にあたって文系・理系で区別されることはありませんし、就職後のキャリアにも影響しません。
ただ、経済学部や経営学部、商学部、法学部などの出身者は、経済や金融、法律、税制など、大学で学んだ専門知識を仕事に生かしやすいぶん、ほかの学部よりやや有利です。
もしも信用金庫で働きたいという志望が明確に固まっているなら、これらの学部に進学することをおすすめします。
学歴
信用金庫で働くうえで、学歴において最も特徴的なのは、地元密着型のサービスを強みとしている関係上、地元出身者が好まれる傾向にあるということです。
地域の歴史や文化、風習に精通しているほうが、地域に親しみやすく、地元民から愛されやすいためです。
仕事のやりがいという観点から考えても、地域に愛着をもてるかどうかはきわめて重要です。
実際に各信用金庫で働いている職員を見ても、その地元の出身者が大半を占めています。
決して必須というわけではありませんが、就職する際には、できれば自分の出身校が管轄エリアとなっている信用金庫を選んだほうがよいでしょう。
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信用金庫職員になるのに有利な資格はある?
信用金庫職員になるのに有利な資格としては、「日商簿記検定」や「ファイナンシャルプランナー」といった民間の検定資格が挙げられます。
どちらもレベルの異なる1級から3級までに分かれており、自分の実力に合わせて難易度を選べる点が魅力です。
入門編となる3級であれば、独学でも十分に合格可能です。
経済学部や経営学部出身者であれば、それ以上の級を在学中に取得できるでしょう。
これらの資格があれば、採用試験において他者との差別化を図るアピール材料となりますし、また働き始めてからも、試験勉強で得た知識はそのまま実務に役立てることができるでしょう。
信用金庫職員に向いている人
信用金庫職員に向いているのは、「地域に貢献したい」という思いの強い人です。
生まれ育った町に恩返しがしたい、家族や友人などたくさんの知り合いがいる町で働きたい、元気のない地方を盛り上げたいといった気持ちのある人は、信用金庫はピッタリの就職先といえます。
また、信用金庫の仕事は、お客さまの大事なお金を扱う関係上、些細なミスも許されません。
何事もキッチリしていないと気が済まないという、几帳面で真面目な性格の人は、信用金庫職員としての適性があります。
信用金庫職員のキャリアプラン・キャリアパス
信用金庫職員のキャリアプランは、総合職か一般職かによって大きく異なります。
総合職として採用された場合は、本店・支店を問わず、数年単位での異動を繰り返します。
外回り営業や内勤、本店での経理や融資審査など、部門をまたいでさまざまな業務を経験し、ゼネラリストとしてのキャリアを築いていかなければなりません。
これに対し、一般職として採用された場合は、基本的に最初に配属された部門から異動することはありません。
窓口なら窓口、融資事務なら融資事務と、スペシャリストとしてのキャリアを歩むことになります。
両者を比較すると、総合職のほうが給料が高く、また管理職に昇進するなどステップアップもしやすい反面、課される仕事量や責任は重く、異動や転勤も大変です。
一般職は、引っ越しを伴う距離の異動をすることはなく、また残業も少ないために心身ともに負担は軽いでしょう。
一般職は家庭やプライベートとのバランスも取りやすい点が魅力ですが、総合職より給料は低めです。
信用金庫職員は高卒から目指せる?
信用金庫の採用条件は金庫によってかなり異なり、大卒以上の学生のみを募集しているところもあれば、高卒や短大卒も採用しているところもあります。
このため、高卒から信用金庫職員になることも、決して不可能ではありません。
ただし、就職先がかなり限定されてしまうことは避けられませんし、採用人数も大卒者と比べると大幅に少なめで、競争倍率は高くなりがちです。
初任給も、大卒者とは数万円程度の差が付けられています。
信用金庫職員を目指すなら、できる限り大学に進学するほうが望ましいのは間違いありません。