信用金庫職員に向いている人とは? 適性や必要な能力を紹介
信用金庫職員に向いている性格・適性
地域に貢献したい人
信用金庫の最大の特徴は、地域経済の発展を第一目的とする非営利法人であるということです。
地域で暮らす人々が各信用金庫の会員となり、信用金庫の職員は、その会員の「相互扶助」を目的として働きます。
つまり、信用金庫職員の仕事は、一般的な株式会社のように自社に利益をもたらすためではなく、その地域で暮らす人々のため、地域経済を繁栄させるためにあるということです。
「地域に貢献したい」という思いが強い人ほど、信用金庫職員としての適性があります。
たとえば、生まれ育った町に愛着があり、町のために恩返しがしたいという人は、信用金庫はピッタリの就職先です。
実際に信用金庫で働いている人を見ても、地元出身者の割合が非常に高く、地元愛の強い人が目立ちます。
信用金庫は地域密着型のサービスが強みですので、信用金庫で働くことで、より町の人との結びつきも強固なものとなるでしょう。
几帳面な人
信用金庫に限った話ではありませんが、金融機関はお客さまの大切なお金を預かることになるため、職員にとって几帳面さはきわめて重要な資質です。
現金の受け渡し時に金額が違っていれば、たとえ1円の誤差でも後から大問題になります。
利息などの計算ミスも絶対に許されません。
また、書類作成などのデスクワークも丁寧かつ確実にこなすことが求められます。
お客さまへの訪問や連絡もマメにこなさなければなりません。
お金や時間にルーズな人が、金融マンとしてお客さまから信頼されないのは当たり前です。
信用金庫職員は、何事もキッチリしていないと気が済まないという、真面目で几帳面な性格の人が向いています。
世間的には、神経質すぎる、心配性すぎるぐらいの人が、信用金庫では重宝される傾向にあります。
勉強を続けられる人
信用金庫では、就職したあともさまざまな勉強に追われることになります。
各種事務手続きを覚えることはもちろん、金融や経済の知識を身につけることも必要ですし、保険や投資信託といった金融商品を扱うための資格も取得しなければなりません。
若手のうちは、終業後の時間や土日の多くを、勉強に費やさなければならないでしょう。
コツコツと努力を継続できる勉強熱心な人は、信用金庫職員としての適性があります。
元から金融や経済に興味がある人や、暗記や数字に強いタイプの人は、勉強の負担が軽いという意味で、信用金庫向きの人材といえます。
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信用金庫職員に向いていないのはどんな人?
ストレスに弱い人
信用金庫職員は、お金を扱う関係上、常に「少しのミスも許されない」という強いプレッシャーにさらされています。
また、信用金庫では、店舗ごと、個人ごとに達成すべき営業目標が設定されているケースが一般的であり、職員はその数字を意識しながら日々の業務を行っています。
信用金庫職員は、絶対に失敗できないというストレスと、自分に課せられたノルマというストレス、二重のストレスに耐えることが必要ですので、ストレスに弱い人については不向きの職業といえます。
こうしたストレスは、働き続けるうちに自然と慣れてくるものではありますが、精神的にもろい人は、慣れるまでにつぶれてしまうかもしれません。
誘惑に弱い人
大金を扱う金融機関にとって最も気をつけないといけないのが、職員と取引先との「癒着」です。
信用金庫職員として取引先に何度も通い、人間関係が深まってくると、ときには過剰な接待を受けたり、贈り物をされたりすることもあります。
自分が私腹を肥やすためでなくても、取引先が困っていると、どうにか助けてあげたいという気持ちになり、不正融資に走ってしまうこともあります。
こうした取引先との癒着を防ぐため、金融機関では数年単位で定期的な異動が実施されていますが、残念ながら逮捕者も多数出ています。
誘惑に弱い人や、流されやすくて「まあいいか」と軽く考えてしまう人、正義感やモラルに欠け、ルールを軽視する人などは、信用金庫職員には向いていません。