経営学とは? 大学で学ぶことや就職先は?
経営学の概要・理念
経営学はビジネスや経営の手法について、実践的な知識や技能を研究する学問です。
企業は資金・設備・従業員といった要素で構成されており、ヒト・モノ・カネをどう活用して組織を運営していくかが経営上の大きなポイントとなります。
また、市場を分析し顧客ニースに応える商品を開発、投入するといった戦略も重要になります。
企業経営にはさまざまな立場の人が関わっていきます。
商品を購入して利用する消費者だけでなく、株主や取引先、さらには地域社会といった単位で見た場合も、企業が影響を与えていることになります。
こうした企業活動全般について、管理方法や運営の手法について学び、より良いものにしていくことを目指すのが経営学の目的の1つです。
近年ではビジネス手法の多様化が進み、ビジネス・モデルやビジネス・システムについて研究するのも経営学の範疇とされつつあります。
さらに、企業活動と環境問題について考えるなど、持続可能な社会の実現に向けた研究も盛んになっています。
経営学で学ぶこと
経営学が本格的に研究されるようになってから、すでに100年以上が経過しています。
その間、数多くの組織論など経営管理に関する理論が提唱されてきました。
経営学を学ぶにあたって、まずは先人が築いてきたそれらの理論を学び、経営学の基礎を習得します。
また、簿記や会計など、企業経営について考える上で欠かせない知識・技能についても学びます。
その上で、消費者の行動や心理について、アンケートなどの調査を通じて情報を集め、分析します。
実際に企業へ出向き、実務を見学したり実際に現場で働いたりする企業研修が行われることもあります。
さらに、コンピュータを活用して実在する企業の数値を分析したり、仮想的に企業を興して経営したりといった手法の研究が行われる場合もあります。
20代で正社員への就職・転職
経営学の大学での授業科目の例
経営管理論
災害や情報漏洩といった企業経営上のリスクに対し、どのようにマネジメントするかを学びます。
商品開発論
消費者のニーズに応える商品を開発するために必要な手法や分析方法について学びます。
労務管理論
人材の雇用や出退勤の管理、定年制の在り方や人員削減といった、従業員の管理方法について研究します。
会計学
企業にとって適正な利益の計算方法や表示方法を追究し、理論的に分析します。
国際経営学
多国籍企業の経営戦略や、現地の従業員との協業体制など、国際的に活躍する企業の経営全般について学びます。
経営学のレポート・テーマの例
経営学のレポートは、特定の企業の経営手法に着目したものから、組織論について論じるもの、商品開発に関するアイデアの出し方や実際の商品企画を考案するものなど、多様なテーマがあります。
実在する企業について論じる場合、詳細なデータや実地調査が必要になるケースもあります。
- ・キャラクタービジネス戦略について
- ・ユーザー参加型商品の開発
- ・中小企業の人材育成
- ・オーナー型企業の倒産について
- ・アジアにおける日本企業の現地化
経営学と関連する学問
商学は経営学と類似する点も多い学問ですが、経営学が企業経営の具体的な手法に重きを置いているのに対して、商学ではマーケティングや会計といった商業全般に関する理論を中心に研究するのが特徴です。
また、経済学はGDPやインフレ・デフレ、財政赤字といった国家レベルでの経済の動きについて研究するのに対して、経営学はより実践的な企業経営のノウハウについて学ぶという違いがあります。
ただし、経営学において商学や経済学に関わりの深い分野を学ぶこともめずらしくないため、研究対象によっては商学や経済学に近い研究に取り組む可能性もあります。
経営学を学んで就職に有利な業界・仕事
経営学を学んできた人材は「数字に強い」というイメージを持たれやすい傾向があります。
経営について数値による客観的な分析・考察ができるという点において、社会人としての基礎的な能力・適性を評価されるケースが少なくありません。
組織論など経営に直結する実学を学んでいるため企業からの印象は良く、就職に有利になりやすい学問の1つと言えるでしょう。
特定の業界に限らず、経営学の知識を活かせる業種は数多くありますが、とくに金融業界や商社、メーカー、コンサルなどの業界は、経営学を修めた人材に人気があります。
職種としては、とくに営業職は経営学の知識を活かしやすいでしょう。
顧客が抱えている課題を引き出し、それに対する解決策を提示する営業職の仕事は、まさに経営戦略の縮図とも言えるからです。
また、企業経営や組織運営といった全体を見る視点を持っている点において、将来的に管理職や経営幹部として活躍することを期待される可能性も大いにあるでしょう。
経営学の知識は人生でどう役立つ?
経営学を学ぶことを通じて得た知識や技能は、実際のビジネスシーンで直接的に活かせるものが多く、社会人になってからのキャリアパスを考える上でも役立つことが少なくありません。
多くの人はリーダーや管理職に登用されたのち、リーダー論や組織論といったマネジメントについて必要に迫られて勉強し始めます。
それに対して、経営学を学んできた人はすでに基礎的な素養を持っているため、組織が抱えている課題点をどう解決していくかを考えることに集中しやすいのです。
このように、経営学を通じて得た知識や技能は、社会人として将来にわたって活躍していく中で長期的に役立てることができる可能性が高く、ビジネスにおいて汎用性の高い学問と言えるでしょう。
30秒でわかる!転職サービス診断
-
20代・第二新卒・既卒の転職支援サービス:Re就活エージェント(PR)
-
未経験OK! IT・Web業界に特化:マイナビITエージェント(PR)