ユースと部活の違い

クラブ活動出身者と下部組織出身の割合

FC東京のトップチームで、2013年の開幕時に登録されていた国内出身選手は27人です。そのうち大学や高校からの入団が14人、下部組織からの昇格が13人となっています。

つまり、クラブ活動出身者と下部組織出身が、ほぼ半々の割合になっているのです。この傾向は、J1所属のクラブにほぼ共通します。

プロクラブの下部組織の場合

Jリーグが発足して20年が経ち、下部組織からトップチームへ昇格する選手が増えています。下部組織の最大のメリットは、小学生の頃から一貫した指導体制の下に育成されること、そして、プロ選手の試合や練習、生活に身近に触れることができることです。

一般的に、基礎技術力は下部組織出身者の方がしっかりしているといわれています。

また、プレー中の判断力を高くすることに重点を置いて育成するガンバ大阪、ボールをつなぐことを統一コンセプトに育成する大宮アルディージャなど、各クラブがそれぞれの育成プランを掲げて取り組んでいます。

下部組織のユースに所属する選手は、ほぼ全員が高校にも入学します。京都サンガのユース選手はほぼ全員が立命館宇治高校へ入学するように、クラブによっては高校や大学と提携して高校生活を支援しているところもあります。

クラブが高校と提携していない場合には、ユースの大会で高校を休んでも公欠扱いにならなかったり、学割が利用できないケースもあるようです。ユース選手の中には通信制の高校を選ぶ人もいます。

高校のサッカー部の場合

全国の多くの高校で、部活動としてサッカーが行われています。

高校サッカーにも優れた指導者が多く、その指導者を慕って高校に進学する選手もいます。また、プロクラブのない地域を中心にサッカー部に力を入れる高校も増えています。

そのため、高校サッカーの全国大会に出場するチームが固定化される傾向があります。

高校サッカーの3大大会は、夏のインターハイと冬の高校サッカー、そして、プロクラブのユースチームも出場する高円宮杯日本ユース選手権です。

クラブの下部組織から高校のサッカー部へ入る場合

プロクラブの下部組織では、年代が進むごとに人数が絞られていきます。中学生の時にプロクラブのジュニアユースに所属していても、ユースへの昇格が認められないことがあります。

近年、プロクラブのジュニアユースからユースへ昇格できなかった選手が高校のサッカー部へ進むという傾向が強くなっています。

小学生年代では地域や学校のチームとプロクラブの下部組織の選手の割合はおよそ半々ですが、高校年代では7対3で高校サッカー部員の方が多くなっています。

ユースへの昇格が可能かどうかの判定は、通常、夏前に行われます。その頃、サッカーの強豪高校でセレクションが行われるからです。ユースへの昇格が認められなければ、強豪高校への進学を考えることになります。

日本代表の中心である本田圭佑選手はガンバ大阪のジュニアユースに所属していましたが、ユースへの昇格が認められませんでした。そのため、大阪から石川県の星稜高校へ進学、そこでのプレーが認められて、高校卒業時に名古屋グランスパスとプロ契約を結びました。

一般に、挫折を味わったり、トーナメント戦を多く経験していたりするため、精神面は高校のサッカー部員の方が強いといわれています。

高校卒業後の進路問題

高校時代に下部組織のユースに所属しても、卒業時にトップチームへ昇格できるという保証はありません。トップ昇格がかなわない場合、大学のサッカー部へ進む可能性もあります。

クラブが高校や大学と提携していない場合、高校進学時に、大学へ進学することも考えて高校を選んでおく必要があります。高校3年の夏、大学への進学を目指すことになる可能性があるためです。

大学へスポーツ推薦で進学するには、一般に、高校の大会で実績を残す方が有利とされています。スポーツ推薦をもらえない場合は、一般入試での受験となります。