「スポーツトレーナー」とは

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スポーツ選手を身体面からサポート。トレーニング指導やコンディショニングなどを行う。

スポーツトレーナーとは、スポーツ選手が最高のコンディションで試合や大会に臨めるように、主に身体面から指導やサポートを行う人のことです。

仕事は、大きく分けて3つあります。

1つは、運動能力やパフォーマンス力を高めるためのトレーニング指導です。

2つ目はスポーツ障害や外傷の予防と応急措置、またリハビリを行うことです。

3つ目が、試合や大会に向けたコンディショニングです。

この10年で、スポーツトレーナーの人気は急上昇しています。

脚光を浴びる選手たちの裏方として、確かにやりがいのある仕事です。

しかし、スポーツの現場に不可欠な存在であるにもかかわらず、労働環境や条件、給与面で、まだまだ恵まれているとはいえません。

「スポーツトレーナー」の仕事紹介

スポーツトレーナーの仕事内容

スポーツ選手をサポートする仕事

スポーツトレーナーは、選手がコンディションを保ち、最高のパフォーマンスを発揮できるようにサポートする仕事です。

サポートするスポーツはサッカーや野球などをはじめ、あらゆる種類のものに対応します。

具体的な仕事内容は、普段のトレーニング指導、ケガや故障の予防と応急措置、選手のコンディションに合わせたリハビリなどの調整を行っています。

理学療法士と内容は似ていますが、怪我や病気が原因で身体の動作が上手く行えない人に対して訓練を行うのに対し、スポーツトレーナーはスポーツ選手を専門に担当します。

プロ野球チームやJリーグなどでは、チームに所属し専属で働くスポーツトレーナーもいます。

そのほか、高校・大学・社会人チームなどでは、スポーツジムや整体院などから派遣されて、必要な日だけ働くという人もいます。

スポーツトレーナーの就職先・活躍の場

スポーツチームのスタッフとして

スポーツトレーナーはプロ野球やJリーグなどのスポーツチームのスタッフとして働きます。

プロ野球の試合では、スポーツトレーナーが一人ずつベンチに入っています。

現在は1チームにつき12人から8人程度が働いています。

サッカーのJリーグや、バスケットボールのbjリーグなどでも、各チーム数人のスポーツトレーナーと契約しています。

そのほか、企業が抱えるさまざまな競技チーム、 全国のクラブチームや大学、高校などのチームでも、スポーツトレーナーと契約しているところがあります。

スポーツトレーナーの1日

チームや選手のスケジュールに合わせて

スポーツトレーナーの1日は、チームや選手がどのようなスケジュールかによって決まります。

練習も、試合も、すべてチームの一員として行動するため、休憩や休日もチームのスケジュールに合わせて取ります。

13:00 球場入り
必要な選手のテーピングをしたり、故障明けの選手の状態を確認したりする。

16:00
球場内のトレーニングルームに来ますのでマッサージをする。

18:00試合開始
トレーナー1人がベンチに常駐する。
他のトレーナーは、試合開始前後に軽食をとり、その後、マッサージやアイシングをする。ケガをした選手が出ると緊急で対応する。

21:00 試合終了
その日の出来事や選手の様子について日報を書く。
大きなケガをした場合、マスコミの対応をする。

23:00 球場を出る

スポーツトレーナーになるには

人間の体について学ぶ

スポーツトレーナーになるには、人間の体の構造や機能、トレーニング理論などの知識が必要です。

代表的なルートは2つあり、スポーツトレーナーを養成する専門学校や大学の体育系学部を卒業する方法と、柔道整復師や鍼灸師、あん摩指圧マッサージ師、理学療法士を養成する専門学校を卒業する方法です。

ただし、スポーツトレーナーとしての公募は非常に少なく、実績や人脈がなければ活躍は難しいため、まずはスポーツジムや治療院に就職して経験を積む人が大半です。

スポーツトレーナーの学校・学費

スポーツトレーナー養成の専門学校へ

スポーツトレーナーを目指す人の進学先としては、スポーツトレーナーの養成を目的とした専門学校、体育系の学部のある大学があります。

専門学校や大学で勉強するのは、人間の体とその機能を始め、基礎医学、栄養学、トレーニング、テーピング法、スポーツ障害や外傷、救急措置法、マッサージ理論と実技、一般整形疾患などとなっています。

こうした専門学校や大学は、すでに現場で活躍している先輩も多く、現役トレーナーと身近に接することができるのもメリットです。

大学に進学した場合は、どこかの部に学生トレーナーとして入部することも可能です。

スポーツトレーナーの資格・試験の難易度

民間資格が知られている

スポーツトレーナーは国家資格ではなく、必ずしも資格取得が必要ではありません。

民間資格としてよく知られるのは、日本体育協会が行う「公認アスレティックトレーナー制度」と、「ジャパン・アスレチック・トレーナーズ協会(JATAC)」のものです。

これからアスレティックトレーナーになりたいという人が取得するには、日本協会認定の専門学校や大学を卒業し、検定試験に合格する必要があります。

「ジャパン・アスレチック・トレーナーズ協会」は、医療系国家資格をもち、スポーツ科学の専門科目の単位を取得するか、指定の専門学校や大学、大学院を卒業し、所定の臨床医療系科目の単位を取得すると、「認定アスレチックトレーナー:JATAC-ATC」の称号使用が認められます。

スポーツトレーナーの給料・年収

経験とともに年収も増加

プロスポーツのスタッフとして契約した場合、推定年俸は約300万円から1000万円です。

スポーツトレーナーは、一般に、経験を積み、最新理論を勉強するほど選手への対応も充実してきますので、若いうちは低く、年数とともにアップしていくのが普通です。

契約は、基本的に1年単位で、チームの成績が悪かったり、選手からの評判が悪かったりすると、年俸が減額されたり解雇されることもあります。

その一方、トレーニング理論に精通している人や、スポーツ傷害に対する対応力のある人は、より良い条件で契約オファーを受けることもあります。

スポーツトレーナーのやりがい、楽しさ

自分もスポーツに参加できる

スポーツトレーナーの最大の魅力は、チームスタッフとして自分もスポーツに参加できることでしょう。

トレーニングによって個々の選手のパフォーマンスが向上すれば、チーム戦術が変わり、戦略が変わります。

スポーツトレーナーとして選手に関わることでスポーツに参加し、チームとしての成績が大きくアップすれば、これほど喜ばしいことはありません。

また日々の努力や勉強の成果が直接結果に表れやすく、努力場報われると感じることが多いのもスポーツトレーナーの魅力でしょう。

スポーツトレーナーのつらいこと、大変なこと

自分の仕事が選手やチームを左右する

スポーツトレーナーの仕事は、選手やチームに大きくかかわっていく仕事です。

もしスポーツトレーナーが誤った判断をし、調整方法やトレーニング方法を間違ってしまえば、選手の人生に大きく影響を与えかねません。

もしそうしたことが起これば、スポーツトレーナーとして信頼を失うだけでなくチーム全体にも関わる大きな問題になってしまいます。

スポーツトレーナーの仕事は、良くも悪くも選手やチームの命運を大きく左右する仕事であり、それだけ重い責任感をもって仕事をしなければならないということです。

スポーツトレーナーに向いている人・適性

どんな時も相手のことを考えられる力

スポーツトレーナーに向いているのは、まず、裏方として縁の下の力持ちになれる人です。

主役は選手なので、常に相手の体や心の状態を考え、冷静にサポートできる人が向いています。

またスポーツトレーナーには、高いコミュニケーション能力も必要です。

選手がケガなどで調子の悪いときや成績を上げられないときでも、相手の状況や性格、コミュニケーション能力などを考えた上での対応が求められます。

どんなときでも常に相手のことを考え行動できる人こそが、スポーツトレーナーに向いているといえるでしょう。

スポーツトレーナー志望動機・目指すきっかけ

スポーツが好きなことが重要

スポーツトレーナーになりたい人の志望動機として重要なことは、スポーツが大好きということです。

そして、裏方として、スポーツ選手を支えたいという献身的な気持ちも大切です。

実際にスポーツトレーナーになっている人には、元選手やスポーツ経験者が多くいます。

本格的にスポーツに取り組んだ経験がある人なら、誰でもスポーツトレーナーにお世話になった経験があります。

自身にとって身近な存在であることや自分自身が支えてもらった経験からスポーツトレーナーを目指す人が多いようです。

スポーツトレーナーの雇用形態・働き方

プロスポーツ界は1年契約が多い

プロスポーツ界でスポーツトレーナーとして働く場合は、1年ごとに契約し、年俸という形で給料が支払われることがほとんどです。

高倍率を潜り抜けてスポーツトレーナーになったとしても、成果を上げられなければ契約を打ち切られてしまうこともあり、長く続けるのは難しい仕事でもあります。

また、さまざまな学校や企業チームに派遣され仕事をする場合は、正社員だけでなく派遣社員や契約社員、仕事を掛け持ちしながら働くこともあります。

スポーツトレーナーの勤務時間・休日・生活

休日も選手に関わっていく

スポーツトレーナーの勤務時間と休日は、契約するチームによって違ってきます。

週末に試合があることが多いので、シーズン中の土曜日曜はまず休めません。

また、突発的なケガやトラブルがあれば、事情に応じて対応しなければならず、勤務時間や休日は、決められていてもその通りに休むことができないのが現状です。

選手が合宿やキャンプに入れば、24時間付きっ切りでサポートしなければならないので、自分が休む間もなく選手のことを気遣わなければならないという苦労もあります。

スポーツトレーナーの求人・就職状況・需要

活躍できる人は限られている

日本では現在スポーツトレーナーとしての働き口は限られています。

プロチームでもあっても契約する人数が限られており、専属契約の公募はほとんどありません。

欠員ができても、ほとんどが人脈によって補充されます。

経験豊富なベテランの応募が殺到するため、若い人が入りこむ余地はほとんどないのが現状です。

まずはスポーツジムや整体院などで経験を積むのが最も一般的なルートです。

勉強を重ねるだけでなく、インターシップやボランティアなどで実績を積み、トレーナーとしての経験を重ねることが必要です。

それと同時に、できるだけ多くの人と関わり自分をアピールしていくことも大切です。

スポーツトレーナーの求人は、信頼できる人を選びたいという思いから友人や知人からの紹介が多いため、業界でのコネクションづくりも大切なことの1つです。

スポーツトレーナーの現状と将来性・今後の見通し

レベルの高い争いになる

近年、スポーツトレーナーの認知度も高まり、志望する学生も増えてきています。

ただし、まだ日本では活躍の場が少ないのが現状です

スポーツトレーナーの分野は、アメリカやカナダのほうが進んでいるため、海外留学で資格を取り、プロチームで経験を積み、帰国後にスキルを武器に即戦力として働く人も増えていて、スポーツトレーナーを目指す人にとってレベルの高い争いになるといえるでしょう。

また、きめ細かな対応をしたり、同性の選手をサポートしたりする面から、女性のスポーツトレーナーの需要も今後増えていくことでしょう。