なでしこリーグの現状

10チームにはNPO法人や大学生チームも

日本女子サッカーリーグは、愛称を「なでしこリーグ」といいます。2013年シーズンは、10チームが参加し、2回戦総当たりのリーグ戦が行われています。

なでしこリーグに所属する10チームには、Jリーグ傘下のクラブが6チームとNPO法人が2チーム、株式会社が1チーム、総合スポーツクラブが1チーム、大学チームが1チームあります。

なでしこリーグの下部組織として「チャレンジリーグ」があります。16チームが参加し、1チーム3試合ずつという変則のリーグ戦を行っています。

「なでしこリーグ準加盟」の資格をもつチームがチャレンジリーグで1位になると、なでしこリーグへ自動昇格。2位のチームが、なでしこリーグの9位チームと入れ替え戦を行います。

2013年に「チャレンジリーグ」から「なでしこリーグ」へ昇格した「FC吉備国際大学Charm」は、岡山県高梁市をホームとするクラブチームとして登録され、なでしこリーグに参戦しています。しかし、大学のチームですので、選手全員が女子大生です。

社会人選手の多くは働きながらプレーしている

なでしこリーグでプロ契約をしているのは、INAC神戸レオネッサの澤穂希選手や海堀あゆみ選手など数人です。年俸は推定で500万〜600万円といわれています。

また、INAC神戸のプロ契約以外の選手は、契約社員としてサッカーに打ち込める環境が整っています。

それ以外のチームの社会人選手は、ほとんどがスーパーのレジ係や整体院の受付、カラオケ店の店員といったアルバイトをしたり、家族の援助を受けながらサッカーをしています。

かつて女子サッカーリーグは世界最強だった

2012年シーズンは、前年からのなでしこジャパンブームで、なでしこリーグも空前の大ブームとなりました。代表選手の多いINAC神戸の試合を中心に観客が1万人を超えることもありました。

しかし、2013年シーズンの観客数はほぼ半減しています。

1990年代、日本女子サッカーリーグは「世界最強リーグ」と呼ばれたことがありました。

当時、日興証券や読売新聞、松下電器、プリマハム、田崎真珠といった有名企業がチームのスポンサーとなり、選手たちは社員ながらサッカー優先の生活を送ることができたのです。

また、アメリカやノルウェー、中国、カナダなどから代表クラスの選手たちが来日し、それぞれのチームへ加入。リーグ自体の知名度は高くありませんでしたが、特に上位チーム同士の試合はレベルの高く、コアなファンを魅了していました。

選手たちがサッカーに打ち込める環境を整えることが課題

バブル崩壊などで有名企業が撤退し、世界最強リーグは、いったん地域のクラブチームなどに再編され、現在のなでしこリーグへと変化してきました。

その一方で、世界最強時代のリーグ事務局が中心となって小学生年代から育成してきた選手たちが順調に成長、なでしこジャパンは世界でも指折りの強豪チームとなりました。

現在、多くの代表選手が所属し、リーグの中心であるINAC神戸は、2001年、総合スポーツクラブとして設立され、所属選手を協賛企業の社員としてサッカーに打ち込める環境を作ってきました。

現在はクラブ単独で採算がとれるようになり、プロ契約選手以外も契約社員として受け入れており、実質的なプロとしてサッカーに取り組める環境になっています。

これからは、各チームが、このINAC神戸をモデルに、まずは地域の協賛企業を集め、一人でも多くの選手たちがサッカー優先の日々を送れるように環境を整えていくことが課題となっています。