女子サッカーWEリーグ(旧なでしこリーグ)の現状と将来性

日本初の女子プロリーグ「WEリーグ」が開幕

2021年シーズンから女子サッカー界は大きく変わります。

2021年の9月には日本初の女子プロサッカーリーグ「WEリーグ(ウィーリーグ)」の開幕が決まり、これから女子サッカー選手を取り巻く環境は劇的に変化していく可能性があります。

2020年シーズンまでは、日本の女子サッカー最高峰のリーグは「なでしこリーグ」でした。

2011年の女子ワールドカップで女子日本代表「なでしこジャパン」が優勝したことにより、女子サッカーの人気は一気に高まりました。

しかし、なでしこリーグはアマチュアリーグであったため、選手たちは人気や注目度に見合った好待遇でプレーすることが難しい状況にありました。

WEリーグは「Women Empowermentリーグ」の略で、「女子サッカー・スポーツを通じて、夢や生き方の多様性にあふれ、一人ひとりが輝く社会の実現・発展に貢献する」という理念を掲げています。

WEリーグは9月に開幕して翌年の5月頃にシーズンを終える「秋春制」が採用される予定です。

WEリーグの誕生によって、日本にはこれまで存在しなかった「女子プロサッカー選手」という職業が誕生することになります。

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1チームが15名のプロ契約選手を保有

WEリーグは6~10チームが参加して開幕する予定です。

開幕から数シーズンは下部リーグへの降格はなく、徐々にチーム数を増やしていきます。

アマチュアのリーグだったなでしこリーグではプロ契約を結んでいる選手はわずかしかいませんでしたが、WEリーグでは各チームがそれぞれ15人以上のプロ契約選手を保有しなければいけません。

WEリーグのプロ契約選手のサラリーは、一般企業の大卒新入社員程度の給与を最低ラインとして検討されています。

Jリーグほどの待遇は望めませんが、これまでの女子選手はアルバイトをしながらプレーしている人も多くいたことを考えれば、今後はサッカーに専念できる環境が整えられていきそうです。

これまでの日本女子サッカー界のトップリーグであったなでしこリーグは、今後もアマチュアリーグとして存続します。

なでしこリーグを戦っていたクラブのうちのいくつかは、プロ化してWEリーグに参戦することが予想されます。

明るい兆しが見える女子サッカー界

女子日本代表の「なでしこジャパン」は2011年の女子ワールドカップで世界一となり、世界を驚かせました。

2012年のロンドン五輪でも銀メダルを獲得し、2015年の女子ワールドカップでも準優勝を果たすなど、世界トップレベルの力を誇ってきました。

2016年のリオデジャネイロ五輪ではアジア予選で敗退してしまいましたが、WEリーグの開幕によって再び世界のトップを目指した強化が行われようとしています。

2023年に開催される女子ワールドカップで、日本はホスト国に立候補しています。

女子ワールドカップが日本で開催されることになれば、WEリーグも盛り上がって相乗効果が期待できるでしょう。

男子のサッカー選手を取り巻く状況は、1993年にJリーグがスタートしたことで劇的に改善されました。

待遇面などで男子選手ほどの大きな変化は望めませんが、女子サッカー選手の未来にも明るい兆しが見えはじめています。