出版社の営業の仕事とは

出版社の営業の役割

出版社には、書籍・雑誌の誌面をつくり上げていく「編集」の仕事のほか、「営業」に関連する仕事もあります。

出版社における営業の大きな役割は、自社の出版物をより多くの人に届けたり、売上をアップさせていったりするために動くことです。

出版社によって「営業」に関わる具体的な仕事内容や職種名は多少異なるのですが、大きく分けると「広告営業」「取次営業」「書店営業」があります。

それぞれについて、詳しく紹介します。

出版社の営業の仕事

広告営業

テレビ番組などと同じように、雑誌は広告によって収益を上げています。

広告営業は、自社が発行する雑誌の広告ページに広告を掲載したいと考えるクライアントを見つけて、交渉を行います。

単に決まった広告枠を売るだけではありません。

クライアント企業とタイアップしてお互いのメリットになる新しい広告をつくり出したり、イベントの企画を行ったりすることもあります。

「書籍・雑誌」という媒体を軸に、自社やクライアント企業の魅力を世の中に伝えたり、ターゲット層に刺さるプロモーション活動を企画したりと、クリエイティブな視点が求められる仕事でもあります。

取次営業

出版業界には、古くから独特の流通のしくみがあります。

それが「取次」といわれる会社の存在で、ちょうど書籍・雑誌をつくる出版社と、書籍・雑誌を売る書店の間に存在しています。

出版物の大半は、まず取次へ送られて、取次を介して全国の書店へ配本されます。

取次の役割は、各書店の過去の売上データなどをもとに、書店へ各出版物を何冊送るかを決定することです。

しかし、新刊の情報を最も把握しているのは、当然、本をつくり上げた出版社側です。

そこで取次営業は、新刊の情報を取次に伝え、少しでも多く必要な部数を確実に書店へ配布してもらえるように交渉していきます

加えて、売れ筋商品をアピールし、在庫しておくべき商品の提案なども行います。

書店営業

出版社と取次の関係が強いものだとしても、出版社が書店とはまったく関わりがないわけではありません。

実際に配本された出版物を売るのは書店ですし、書店側が「この本は力を入れて売りたい」と取次に注文することで、より多くの本が並べられる可能性もあります。

したがって、どうすれば自社の本が書店でより多く売れるのかを書店側へ提案することも、出版社営業の大事な役割です。

書店営業は、新刊の発行が決まるとチラシや注文票を持って書店の仕入れ担当者のもとに向かい、新刊の内容や魅力をアピールします。

その店の客層や過去の売上データをもとに、売れる冊数の見込みを立てて、取次店への発注を促します。

既存の商品については、在庫チェックや欠本の補充を行い、売上を伸ばすための陳列方法を提案したり、POPやポスターなどの販促物を置いてもらったりといったフォローを行います。

出版物の内容や季節、顧客層などに合わせて、出版物と掛け合わせたイベント・キャンペーンの開催などの提案などまで広く行っていくのが、書店営業の役割です。

その他の営業の仕事

ここまで紹介した営業のほかにも、営業に関連する仕事はさまざまなものがあります。

たとえば、自社の出版物をPRするための広告を新聞や電車の中吊り、インターネットなどへ出稿するための交渉をする営業担当がいます。

また、テレビやラジオの番組内、新聞や雑誌の書評コーナーなどにおいて自社商品の紹介を依頼したり、とくに力を入れている新刊や有名な賞を獲得した書籍などの場合は、消費者へ直接PRを行うイベントを企画することもあります。

大きな出版社では、ここで挙げたような営業の仕事を分業して行うことが一般的です。

一方、小さな会社では、1人あるいは数人ですべてを担当することがあります。