製薬会社で働くには(大学学部・学歴)

製薬会社社員になるまでの道のり

製薬会社社員として働くには、高校卒業後に大学へ進学したほうがよいでしょう。

大手製薬会社の多くは「大卒以上」の学歴を応募資格として掲げているからです。

どのような職種に就きたいのかによって、進むべき専攻・学部は変わってきます。

研究開発職に就くには理系の知識が必要とされ、理化学薬学の勉強をしておくほうが有利になります。

総合職であれば学部は問われないことが多く、文系でも応募可能です。

製薬会社は就職先としての人気が高く、優秀な学生も多く志望します。

学歴がすべてではないものの、できるだけ難易度の高い大学へ進学しておくほうが、就職活動で有利になる場合もあります。

製薬会社社員になるまでのルート

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製薬会社の求人の状況

製薬会社の求人は、比較的安定して出されています。

大手製薬会社は新卒採用が実施されており、毎年、定期的に数十人単位の若手人材が採用され、製薬業界でのキャリアをスタートさせています。

高度な理系の専門性があり、優秀な人材が求められる研究職は狭き門ですが、総合職の採用人数は製薬会社のなかでは多めです。

ジェネリック医薬品開発に力を入れる中小規模の企業や、外資系企業では、一回の採用試験で国内の大手企業ほど多くの人材を採用しない場合があります。

製薬会社で働くための学部・学歴

研究開発職を志望するなら理系を選択

製薬会社の研究開発職を目指すのであれば、大学で理系の勉強をしておくことが推奨されます。

新薬を開発する「研究職」や臨床試験をする「開発職」は非常に専門性が高いため、薬学や理化学の深い知識が求められます。

この分野への就職を目指すのであれば、できるだけ高いレベルの大学に進学し「薬学部」「農学部」「理学部」などで専門的な勉強をしておくとよいでしょう。

大学院への進学や海外留学をして、専門性を深めてから就職する人もいます。

理系分野の場合、研究室の内容や、どの教授のもとで学ぶかも学生時代の実績の重要な要素となるため、できるだけ早いうちに将来何をしたいのかを考えて専攻内容を決めていくとよいでしょう。

総合職(営業職など)では文系でも就職可能

製薬会社では、医療従事者に対して医薬品の情報提供やセールスをする「営業職(MR:医薬情報担当者)」も多く採用されています。

大手製薬会社の場合、研究開発職以外の社員は「総合職」として一括採用され、営業からキャリアをスタートするケースが一般的です。

営業職でも理系学部、とくに薬学部の出身者は有利になる傾向がありますが、積極性やコミュニケーション能力の高さなどの適性が認められると、文系出身者でも採用されることはあります。

ただし入社後は医薬品に関する知識が必須となるため、文系出身であっても理系分野の勉強に抵抗がないことが重要です。

この他の職種としては、一般企業と同じように経理法務などを担当する「事務職」の採用もあります。

事務職は医薬品の知識よりも向上心や協調性などが重視されるため、経済学部や法学部など、さまざまな文系学部の人が採用されています。

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製薬会社社員になるのに有利な資格はある?

製薬会社への就職の時点で、資格が求められることは普通ありません。

製薬会社の場合、資格よりも学歴(実績)が問われることが多く、研究職であれば難関大学や大学院で理系分野の専門性を深めておくことが有用です。

あえて資格に焦点を当てると「薬剤師」の免許は製薬会社の業務で役に立つこともありますが、資格があれば就職しやすいわけでもありません。

製薬会社の研究職は、資格よりも学生時代の研究内容や実績(論文など)が重視されます。

MR職や事務職でも資格は求められない場合が多いですが、近年は事業のグローバル展開する企業が増えているため、英語力を備えておくとプラスに評価されることがあります。

製薬会社社員に必要な資格やスキルはある?

製薬会社社員に向いている人

理系分野への興味関心がある人

製薬会社で働くからには、医薬品に関する知識は必須となります。

研究職や開発職の場合は、一般的には理系の大学を卒業していなければ採用されません。

MRの場合は文系でも採用のチャンスはありますが、出身学部に関係なく、入社後に医薬品の勉強をしなければいけない点は同じです。

医学」「薬学」「理化学」などの分野と結びつきがある仕事をすることになるため、こういった分野に興味関心がある人に向いている仕事です。

長期的な目標に向かって努力できる人

製薬会社が取り扱う医薬品は、人の健康を支えることができる一方、薬の成分や患者の体質によって思いがけない副作用が現れ、取り返しのつかない健康被害を引き起こすこともあります。

研究開発職に携わる人は、自分たちの実験や治験で積み重ねていく膨大な量のデータが、医薬品の安全性を守るためにどれほど重要なものかを理解しておくことが大切です。

また医薬品の開発には長期的な時間がかかることから、地道な作業を苦にせず、長期的な目標に向かって努力できる人に向いています。

倫理観と正義感をもって行動できる人

製薬業界の企業には、高いコンプライアンス(法令遵守)意識が求められます。

医薬品開発では巨額のお金が動くからこそ、目先の利益に目をくらませることなく正しい使命に基づき、社会全体の幸せや患者の健康を守るためにまっとうに働く必要があります。

倫理観と正義感が求められる仕事です。

製薬会社社員に向いている人・適性

製薬会社社員のキャリアプラン・キャリアパス

製薬会社社員のキャリアパスは、技術系の職種と、それ以外の職種とで変わってきます。

研究職や開発職といった技術系の職種は、大学や大学院での勉強内容をもとに各部署に配属されるため、そのポジションで長年キャリアを積み上げていくのが一般的です。

新人から経験を積んでプロジェクトのリーダーとなり、室長やマネージャーレベル、所長などへステップアップします。

専門性が求められる職務を任されることから、キャリア途中での配置転換、部署異動などは多くありません。

ただ、開発職は研究職よりは異動の動きが活発で、ひとつの医薬品に対し、研究から臨床開発、営業、生産までを一貫して見るスペシャャリストになるケースもあります。

よりよい待遇や新しい挑戦を求めて、同業他社へ転職する人もいます。

MR職の場合、総合職として新卒採用された社員の最初のキャリアとしてスタートすることが多いです。

MRとして長年キャリアを積んで特定領域のスペシャリストになる道もありますし、別職種(本社スタッフなど)へ異動となるケースもあります。

また「CSO」と呼ばれる医薬品販売業務受託機関へ転職し、別の立場から営業の仕事をしたり臨床開発業務に従事したりする人もいます。

製薬会社社員は高卒から目指せる?

製薬会社社員は、高卒から目指すのはやや厳しいです。

製薬会社の多くが、応募資格の学歴を「大卒以上」と設定しているため、高卒では応募すらできないのが実情です。

製薬会社で高卒の人を対象となる求人が出される場合でも、その仕事内容は研究開発や営業ではなく、生産ラインの検査業務や梱包業務などがほとんどです。

どうしても製薬会社に入りたいと考えているのであれば、4年制大学への進学を考えましょう。

製薬会社でインターンをするには

製薬会社のインターンとは

現在、国内大手製薬会社のほとんどが、毎年インターンシップ(インターン)を行っています。

インターンは採用選考活動とは関係なく、学生の就業意識向上や業界・企業に対する仕事理解を深めるために実施されます。

インターンプログラムの内容は企業ごとに異なりますが、参加学生同士のグループワークや職場見学、社員座談会、体験ワークなどが一般的です。

1日だけで完結するプログラムもあれば、2~3日程度、長ければ1週間程度のプログラムが用意されている場合もあります。

製薬会社では、基本的には「短期型」のインターンシップとなっています。

一般的なインターンでは報酬は支給されませんが、遠方からの参加者には、各社の規定に基づいて交通費や宿泊費が出されることもあります。

製薬会社のインターンに応募するには

各社のWebサイトや就活サイトで情報を入手

製薬会社のインターン情報は、各社の採用Webサイトや「リクナビ」「マイナビ」などの就活サイトに掲載されます。

応募は各サイト上の申し込みフォームから行うのが一般的です。

開催時期は夏から冬にかけてが多いですが、製薬会社によって応募時期や応募方法が異なります。

それぞれ応募期間が限られていますから、早い段階できちんと情報を集めておくことが大切です。

製薬会社のインターンは人気があり、応募者が多数集まった場合には、エントリーシートや面接などで選考されることもあります。

応募資格をよく確認する

一般的にインターンシップというと、希望した人のほぼ全員が参加できる場合も多くあります。

しかし製薬会社では新卒の採用ハードルが高く、インターンシップ自体の応募資格も厳しめとなっていることがあります。

とくに「研究職」と「開発職」のインターンでは、プログラムも専門的な内容となってくるため、理系学生でなければ応募できないことがほとんどです。

理系の大学院(修士課程、博士後期課程)もしくは6年制大学(薬学部、獣医学部など)に在籍している人に限定する企業もあります。

一方、「営業(MR)職」に関しては学部不問で、文系の学部生でも参加できる場合が多いです。

製薬会社のインターンに参加するメリット

先に挙げた通り、製薬会社のインターンは応募資格が厳しめで狭き門となっていることから、もし参加できれば、他の学生に差をつけるチャンスです。

製薬業界の知識、製薬会社における各職種の業務内容の理解が深まり、就職試験に向けて志望動機を考えるにあたっても、十分な準備ができるようになるはずです。

多くの製薬会社では、現場社員のリアルな声を聞ける機会も設けられていますから、将来、自分がその場で働くことを具体的にイメージしやすくなるでしょう。

志の高い学生と一緒にプログラムに参加し、コミュニケーションをとることで刺激を受け、就職活動に対する意欲がますます高まることも期待できます。

製薬会社で働くことに少しでも興味があれば、インターンには積極的に挑戦してみることをおすすめします。

製薬会社への転職を検討するなら、転職エージェントに相談してみよう

未経験や中途で製薬会社を目指す場合には、転職エージェントに登録しておくのもおすすめです。

医薬分野に強い転職アドバイザーから、業界情報を聞くことができたり、製薬会社の「非公開求人」の情報を得ることができます。

まだ転職するか迷っている、そもそも製薬会社が自分に合っているか不安という段階でも、専門家のアドバイスを聞くことでキャリア選択の幅を広げることができます。

リクルートエージェントは、転職エージェントの中で最も求人数が多く、転職実績もNo.1となっているので、まず登録しておきたいエージェントです。

また、20代の方や第二新卒の方は「マイナビジョブ20's」に登録してみるとよいでしょう。

20代を積極採用している企業の案件が多く、専任キャリアアドバイザーによる個別キャリアカウンセリングを受けることができます。

なお、対応エリアは「一都三県・愛知・岐阜・三重・大阪・京都・兵庫・奈良・滋賀」となります。

どちらも登録・利用はすべて無料なので、ぜひ登録して気軽に相談してみてください。