銀行員に向いている人とは? 適性や必要な能力を紹介
銀行員に向いている性格・適性
まじめで几帳面な人
銀行の仕事はお金を取り扱っているため、業務には常に数字がつきまといます。
預金・為替・融資のどの業務においても、書類を記入したり確認したりする際には必ず数字の正確性を徹底的にチェックしなければいけません。
記入してある数字が「一桁間違っていた」では大問題になりますし、雑な数字を書いたせいで「1か7か判別がつかない」というようなことも、あってはならないことです。
また、お客さまに記入してもらうところは、不正を防ぐために必ずお客さま本人に記入してもらう必要があります。
書類受け入れ後に間違いが発覚した場合、お客さまに訂正印を頂いたり、新しく正しく書いた書類を受け入れたりしなくてはいけません。
お客さまに迷惑をかけないために、書類内容についてその場でスピーディーに確認できるまじめで几帳面な性格の人でなければ、銀行員の仕事は務まらないのです。
経営や経営に深い関心がある人
銀行員の代表的な仕事のひとつに、企業や個人への「融資業務」があります。
融資というのは、お金を貸した見返りとして、返済時に利息を支払ってもらうことで銀行としては利益が出るのですが、当然返済してもらえる見込みがなければ、銀行は大損失を被るため慎重に融資の有無を決める必要があります。
この判断を行うためには、財務諸表や今後の業績見込みの資料上でのチェックはもちろんですが、銀行員自らが企業や個人を直接訪問して、経営状態を確認したり社会の経済状況を鑑みたりして、将来性を判断しなければいけません。
融資を行うか行わないかで会社の将来も決まり、責任の重い仕事ではありますが、経済や経営に深い関心がある人にとっては、知識を活かすことができる大きなチャンスになるでしょう。
正義感が強い人
銀行員は、世間の人々の大切な資産を預かる立場にいます。
万が一、銀行員が横領などの不正を働いてしまったら、すぐにニュースに取り上げられ、その銀行自体が顧客からの信頼を失うことになります。
また、最近では個人情報の取り扱いも厳しくなっているので、顧客の情報の流出なども厳禁です。
銀行員になる人には、「お客様の大切な資産や情報を管理している」ということを自覚したうえで、強い正義感を持って仕事に臨むことが求められます。
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銀行員に必要なスキル・能力
融資担当は簿記の知識が必要
銀行員で融資担当になる場合は会社の財務諸表を読み、資産状況の確認や業績の予想をしなくてはいけないので、簿記の知識が必要になります。
資格の取得は必須ではありませんが、簿記3級くらいの知識がないと業務にも支障が出てくるので、融資担当を目指す人は簿記資格を取得することをおすすめします。
お客さまとのコミュニケーションスキル
銀行員の仕事は一般職でも総合職でもお客さまと直接やり取りする機会が多いです。
銀行はメーカーのように特別な商品を扱うわけでなく、基本的にはどの銀行を使っても同じようなサービスを受けることができます。
そのため、お客さまがどのように対応すれば喜び、その銀行のリピーターになってくれるかを銀行員一人ひとりが考えながら接客をしています。
お客さまが急いでいるときや困っているときなど、お客さまの気持ちに立ち、銀行員として何ができるのかをヒアリングし、お客さまの希望に答えることが大切です。
変化への対応
金融業界は規制が変わりやすく、新しい商品や新しいルールに則り、商品の販売方法や手続きを変えていかなくてはいけません。
特にお客さまの大切なお金を扱う銀行では、きちんと対応ができているかという監査も頻繁にあるため、指摘されることがないようにしっかり対応する必要があります。
そのため、変化に対して正しい知識を身に付け、正確に対応できる能力が銀行員には必要です。
銀行員に向いていないのはどんな人?
ノルマが苦手
銀行員で営業担当になる場合は、個人営業でも法人営業でもノルマが課せられます。
ノルマ達成のために支店全員で一丸となり取り組むことになるので、自分がノルマ達成できないと支店の足を引っ張ることにもなりますし、肩身の狭い思いをすることになります。
そのため、ノルマを課せられることにプレッシャーを感じてしまう人にとっては銀行員の営業は厳しいといえるでしょう。
年功序列の縦社会が嫌
日本の銀行はまだまだ年功序列の縦社会なので、若い内からどんどん実績を積み上げたいという人には少し窮屈に感じる場合があります。
たとえば優秀な営業成績を上げ続けても、銀行内の規定の年次までは同期と待遇は変わらず、飛びぬけて給料やボーナスも多くもらえることもありませんし、一番早く出世できたとしても入社から5~7年はかかります。
自分でどんどん仕事を進めたくても、本部や上司からの管理下で仕事をする必要もあり、ルールも厳しいため、周りに足並みを合わせず、どんどん自分で仕事をしたい人にとってはやりにくいと感じてしまいまうことが想定できます。
そのため、金融機関でどんどん実績を積み上げたいという場合は、同じ銀行でも実力主義の色が強い外資系の銀行などを選ぶとよいでしょう。