ヨガインストラクターに必要なこと、心得

ヨガの能力以上に大切なものとは

あるヨガスタジオの経営者に、「ヨガインストラクターに必要なことは何ですか?」と尋ねると、「いろいろありますが、採用面接で、私がもっとも注目するのはコミュニケーション能力です」と話していました。

実際、ヨガインストラクターの採用試験では、ヨガそのものの能力より、コミュニケーション能力の高い人が選ばれやすい傾向にあるようです。

その背景には、ある程度ヨガができれば、コミュニケーション能力が高い人は即戦力としてレッスンを任せられるということが挙げられます。

「伝えること」を重視する

いくらヨガの技術が高くても、「インストラクター」といわれる職業に就く以上は、それを生徒たちにしっかりと伝えることができなければ、指導者としては評価されないでしょう。

どうすれば、より生徒の理解が深まるのかをつねに考え、言葉の使い方から抑揚の付け方、目線の配り方など、細かいところまで意識することが必要です。

自分が学ぶことと、伝えることを別物として考えて、指導者としてのスキルを磨いていく努力も欠かせません。

生徒に合わせた指導をする

ヨガのレッスンでは、幅広い年齢やさまざまな職業の生徒に対して正しいヨガの実践法を教えます。

その場合、相手に合わせた指導をすることが必要になります。

たとえば、子どもや初心者が多ければ、明るく、楽しい講座にしたいですし、妊娠している女性たちが対象なら、楽しさの中にもゆとりやまろやかさが必要になってきます。

さらに、ヨガの経験者や中高年が対象なら、明るさよりも落ち着きや奥深さが必要になるでしょう。

ヨガインストラクターは、集まっている生徒の状態や、その場の状況に合わせて臨機応変に対応し、スムーズにレッスンを進めていくことが大切です。

生徒一人ひとりに的確に声をかける

ヨガはスローな運動であるため、長く続けないと大きな効果は得にくいものです。

ヨガの奥深さを生徒に実感してもらうには、続けてレッスンに来てもらうことが大切ですが、それにも、ヨガインストラクターのコミュニケーション能力の高さが関わってきます。

たとえば、レッスンのたびに、生徒一人ひとりに声をかけるヨガインストラクターは人気も高く、生徒の定着率も高いです。

生徒一人ひとりの名前や仕事(学校)はもちろん、現在の状況や悩みまで把握して、的確に声がかけられることもヨガインストラクターに必要な能力です。

ヨガを実践して人間力を磨き続ける

ヨガのインストラクターをしながら、自分自身でもヨガを習い、人間としての器を磨き続けることも大切です。

ヨガは、古代インドで発祥してから約4000年の歴史があります。

もとは解脱(束縛から解放されること)を求めるための修行法だったといわれており、歴史的には宗教と深く結びついて発展してきました。

日本へ最初に伝わったのも、平安時代、唐に留学していた空海が密教の修行法として持ち帰ったからといわれています、禅宗の座禅も、もとはヨガに由来しているようです。

そのため、ヨガはとても奥の深いメソッドで、たとえば、取り組めば取り組むほど、自分の課題が次々と見つかります。

そして、ひとつの課題がクリアできたと思っても、また次の課題が見つかるという繰り返しです。

しかし、ヨガの実践は「修行」とも呼ばれように、ヨガに真正面から取り組めば、人間としての器は大きくなっていきます。

ヨガを通じて自分を磨き続ければ、レッスンの最初にする話や、生徒とのちょっとした会話でも、人間としての大きさや奥深さが感じられるようになります。

そうなれば、生徒からは「先生のような人になりたい」と慕われる存在になれるでしょう。