理学療法士の苦労

結果が出るまで時間がかかる

リハビリは、スタートしてから1日や2日ですぐ症状が良くなる、ということは普通あり得ません。

患者さんの状態にもよりますが、数ヵ月の訓練をして、ようやく体が動かせるような状態になっていくことがよくあります。

また、身体機能の状態を良くするのではなく、現状を維持することが目的になっていることもあります。

理論上、絶対に正しいといわれる訓練をしたとしても、それが目に見える成果として表れるのは、ずっと先になることも少なくありません。

理学療法士はそれを理解したうえで、自分が必死に考えた訓練プログラムも何度も何度も改善していき、患者さんのために最善を尽くしていく必要があります。

それでも、患者さんの身体的な状況によっては、それ以上の治療や機能改善が期待できなくなってしまうこともあります。

結果が出るまでに時間がかかるだけではなく、どんなに頑張っても良い結果が出ないこともあるのが、理学療法士の一番の苦労、そしてつらいと感じることです。

治療法に対する考え方が異なることも

理学療法は、きちんと確立されている学問であり、方法論も定まっています。

理学療法士として働くのであれば、そうした専門的な知識をきちんと理解する必要がありますが、いざ細かい理論や個別の治療方法などの話になっていくと人によって考え方が異なり、現場で統制をとることが難しいこともあります。

個々の治療方針の違いによって、派閥のようなものが存在していることもあります。

理学療法士はどこでも統一された方法で訓練をしていると考えていると、いざ現場に出たときに、考え方の違いや食い違い、そして衝突などによって、大きなストレスを抱えてしまうことになります。

現場では、自分が信じるものを持ちながらも、柔軟な姿勢で周囲と調和をとる努力が求められます。

看護師などに比べると知名度はまだ低い

病院で働く専門職というと、まずは「医師」や「看護師」を想像する人がほとんどであるはずです。

理学療法士の名称も近年は認知度が高まりつつあり、医療現場はもちろん、福祉施設などでもよく見ることができるようになってきました。

しかし、それでも医師や看護師などと比べると、あまりにも目立たない存在になってしまうこともあります。

とくに、理学療法士をはじめ、「作業療法士」や「言語聴覚士」といったリハビリ関連の職業は、まだまだ医療の現場では若い職業です。

実際、理学療法士が何をしているのか、一般の人に説明するのに苦労することもあるかもしれません。

リハビリを必要とする人はたくさんいるからこそ、もっと患者さんや社会全体に深く認知してもらいたいと思うのは、理学療法士にとっての悩みにもなっています。

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