国家公務員一覧(読了時間:6分12秒)

国家公務員は、憲法により「全体の奉仕者」と規定され、国民や住民のために働く人のことをいいます。

利益を追求する民間企業とは異なり、営利を目的とせず、公共のための仕事に従事します。

各省庁・出先機関において仕事内容は大きく異なりますが、数年単位で性質の異なる職務へ異動がある地方公務員に対し、国家公務員は基本的にその省庁内での異動となるため、長い時間をかけて1つの分野を極めていくことになります。

スケールの大きな仕事に携わることができ、産業や福祉・医療、労働、教育、財政など、あらゆる分野で日本をリードする人材としての活躍が期待されます。

ここでは、おもに試験の難易度別で国家公務員の仕事の種類を紹介していきます。

大卒程度

国家公務員の種類にはさまざまなものがありますが、そのほとんどが学歴の制限はなく、年齢要件等を満たしていれば誰でも受験することが可能です。

ただし、いわゆる「キャリア」と呼ばれる国家公務員総合職のように、現実的には大卒以上の人でなくては合格や採用が難しいとされている試験があるのも事実です。

以下で紹介していく国家公務員の仕事は大卒程度の難易度の試験とされており、大学で学んできた人が受験するケースが大半です。

具体的な受験資格や試験内容は試験によってそれぞれ異なっており、なかには合格率が低いものもあるため、しっかりと試験対策をして臨む必要があるといえます。

国家公務員総合職

国家公務員総合職は、各省庁等において政策の企画や立案などに携わる人のことをいいます。

公務員試験は大卒程度レベルの難しいものとなっていますが、将来の幹部候補生として重要なポストを任されます。

いわゆる「キャリア官僚」と呼ばれる人のことを指します。

法務省専門職員(矯正心理専門職、法務教官、保護観察官)

法務省専門職員は、法務省において人間科学の知識が必要な仕事に就く人のことをいいます。

専門分野により、矯正心理専門職、法務教官、保護観察官の3区分で試験が行われます。

財務専門官

財務専門官は、「財政や金融のプロフェッショナル」として、国の予算執行調査や金融機関の検査・監督等を行う仕事です。

全国の財務局を中心に活躍します。

国税専門官

国税専門官は、税金に関する調査や指導を行うスペシャリストです。

おもに国税庁や全国の税務署に勤務します。

食品衛生監視員

食品衛生監視員は、おもに厚生労働省検疫所に勤務し、海外からの輸入食品の食品衛生等のチェックや、感染症の侵入を防ぐための検疫衛生業務等を行う仕事です。

労働基準監督官

労働基準監督官は、厚生労働省に所属し、労働基準法や労働安全衛生法に基づいて労働者と事業者のトラブルの解決、労働災害の予防、労働災害の調査などを行う仕事です。

航空管制官

航空管制官は、航空管制塔からフライト中のパイロットに対して飛行ルート等の指示や情報を出し、空の安全を守る仕事です。

裁判官

裁判官は、全国各地の裁判所に勤務し、刑事訴訟や民事訴訟などの判決を下す仕事です。

裁判所事務官

裁判所事務官は、全国の裁判所や事務局において事務処理を行い、裁判の円滑な進行と裁判所に務める人をサポートする仕事です。

家庭裁判所調査官

家庭裁判所調査官は、おもに家庭裁判所において「家事事件」や「少年事件」の当事者や家族、および事件の原因や背景などについての調査を行う仕事です。

検察官

検察官は、警察等から送致を受けた事件等について捜査を行い、裁判所への起訴の決定や裁判執行時の指揮監督などを行う仕事です。

警察官

警察官は、国家公務員としては警察庁やその付属機関等に勤務し、おもに安全に関わる法律づくりや犯罪対策のほか、都道府県警察の指揮監督を行う仕事です。

入国審査官

入国審査官は、空港や港などの地方入国管理局および出張所に勤務し、日本に出入国する日本人・外国人の審査・管理を行う仕事です。

外交官

外交官とは、国内の外務省や世界各地の大使館や総領事館に勤務し、外国との交渉・交流を行う仕事です。

国会議員

国会議員の仕事は、国会への出席などによって法律の整備・改定を中心に、予算の決定や内閣総理大臣の選任を行う仕事です。

国会職員(衛視のみ高卒)

国会職員は、衆・参議院で開かれる国会の警務に携わる仕事です。

国家公務員のなかでも一般職ではない、特別職といわれる身分となります。

特定独立行政法人職員

特定独立行政法人職員は、独立行政法人のうち、印刷局や造幣局など、業務の停滞が国民生活や社会経済の安定に著しい支障を及ぼすと認められる施設で働く人のことをいいます。

高卒程度、大卒程度

ここでは、高卒者と大卒者のどちらも受験することができ、実際に国家公務員として採用されているケースが目立つ試験の種類を紹介します。

試験の種類によって受験資格や試験種目などは異なりますが、それぞれ「高卒程度」と「大卒程度」の試験が別区分で実施されることが多いのが特徴です。

皇宮護衛官のように、特定の行政分野の業務に従事する職員の採用試験は国家公務員専門職試験と呼ばれています。

また自衛官や海上保安官のように、まずは特殊な学校へ入学し、訓練を受けながら一人前を目指していくものもあります。

国家公務員一般職

国家公務員一般職は、各府省の本省や全国の出先機関において、おもに政策の実行や運営、また事務処理などの定型的な業務を担当する人のことをいいます。

公務員試験は高卒程度レベルとなっており、社会人が採用されることもあります。

皇宮護衛官

皇宮護衛官は、警察庁の附属機関である皇宮警察本部に所属し、天皇・皇后両陛下や皇族の護衛と皇居、御所、御用邸などの警衛を行う仕事です。

検察事務官

検察事務官は、検事と二人三脚で事件の捜査に当たったり、裁判で確定した懲役刑などの執行手続きを行ったりしながら、社会正義を追求する仕事です。

自衛官

自衛官は、「陸上自衛隊」「海上自衛隊」「航空自衛隊」のいずれかの組織において、日本の平和と安全を守り、外部からの侵略に対して防衛する仕事です。

海上保安官

海上保安官は、日本の海域を巡視船や航空機を使って監視し、海の治安と安全を守る仕事です。

高卒程度

国家公務員のうち、高卒程度の難易度の試験に合格し、採用されることで就くことができる仕事を紹介します。

これらを目指す場合には、とくに年齢制限に注意が必要です。

たとえば高校を卒業してから時間が経っていたり、社会に出て何年もキャリアを積んでいる場合などは、年齢的に高卒程度の試験が受けられない可能性があります。

ただし、試験によっては社会人区分での試験も行われる場合があります。

刑務官

刑務官は、法務省に所属して刑務所や拘置所などの刑事施設の運営や警備に携わり、受刑者が更生し社会復帰するための指導などを行う仕事です。

入国警備官

入国警備官は、法務省に所属し、全国の地方入国管理センターなどにおいて、日本に入国・在留する外国人を管理し、日本の安全を守る仕事です。

税務署職員

税務署職員は、おもに全国の税務署に勤務し、租税の徴収や税に関する相談への対応、税務調査などを行う仕事です。

学校

国家公務員のなかには、一般的な高校や大学などとは異なる特殊な学校へ入学し、訓練を受けることで専門的な業務を遂行できる種類のものがあります。

具体的には、以下のような学校が挙げられます。

・防衛大学(自衛隊の幹部自衛官を育成するルートとなる)
・海上保安大学校(海上保安庁の幹部となる人を養成する)
・海上保安学校(海上保安業務に必要な知識・技能を学び、心身の鍛練を図る)
・航空保安大学校(航空管制官や航空管制運航情報官、航空管制技術官等を養成する)

それぞれの学校へ入学した学生は、所定の期間、寮生活などを送りながら訓練を受け、各現場での勤務にあたっていきます。

なお、これらの学生は採用と同時に国家公務員となるため、給料も支給されます。

防衛大学学生

防衛大学学生とは、将来的に各自衛隊の幹部自衛官となる人を養成する防衛大学校で訓練を受ける人のことをいいます。

海上保安大学校学生

海上保安大学校学生は、将来的に海上保安庁の幹部となる人を養成する海上保安大学校で訓練を受ける人のことをいいます。

海上保安学校学生

海上保安学校学生とは、海上保安業務に必要な知識・技能を学び、心身の鍛練を図る海上保安学校で訓練を受ける人のことをいいます。

航空保安大学校学生

航空保安大学校学生とは、空港などで航空の安全・安心を支える航空管制官や航空管制運航情報官、航空管制技術官等を養成する学校で訓練を受ける人のことをいいます。

国家公務員の最大の魅力のひとつは、「国」という大きなスケールで、公共のための仕事ができることだといえるでしょう。

また、国家公務員は給与や待遇の面でも比較的好条件であり、安定性のある働き方が実現しやすいこともメリットといえます。

なお、国家公務員にはここに挙げただけでもたくさんの種類があり、さまざまな分野で活躍することができます。

高度な専門性を要する仕事も多いため、興味のある仕事についてはぜひ一度深く調べてみてください。